ナナルイ

ナナルイという出版社です。ナナルイ=7類。図書館の分類法の7類(芸術分野)の意味です。…

ナナルイ

ナナルイという出版社です。ナナルイ=7類。図書館の分類法の7類(芸術分野)の意味です。 生活と芸術についての本を出しています。 ⚫︎『日常的な延命「死にたい」から考える』(小川和) ⚫︎『長い間』(金川晋吾) ⚫︎『踊り場』(大東忍)

最近の記事

みどりさんがまだ来ない

「みどりさん、まだいらっしゃらないんですか?」  9月14日、長野県岡谷市の笠原書店岡谷本店で『九十五歳みどりさんの綴り方 わたしを育てた岡谷のひとびと』の刊行記念トークが開かれました。私は司会と進行を担当することになっていました。開始時間の15分前になっても主役であるみどりさんが到着しません。  今回のトークイベントのテーマは「書くこと―自分を再発見すること」。1週間前に思いついたものです。みどりさんが早逝したお母様のことを手紙を書くことで新たな自分を発見する姿が印象的

    • 新刊と母のこと

      「この句はどうかしら?」  母は俳句ができるとよく電話をよこしてきました。「語感からイメージが広がるね」「あえての字余りがいい」「情景がよく伝わる」など、適当な感想をそのつど言うのもお決まりでした。時にはウザく思うこともありました。でもある時を境にぷっつり電話はなくなりました。認知症の症状は徐々に現れていました。覚悟はしていましたが、電話がなくなると寂しいものです。その後、母は施設に入り、入院しがちになっていきました。句集をつくってあげると約束したきり、忙しさにかまけて作って

      • ナナルイ事業計画のこと

         きょうはナナルイの代表じゃない方が書きます。  前回、事業計画について触れました。noteを書くために久しぶりに読み返してみると、「意外に頑張ってますねナナルイさん」と思わず笑ってしまいました。  創業動機は、才能豊かな自分の周りの人たちに対して、出版物を発行することで利益を還元したい、というものでした。本が売れない中、読書だけでなく「体験」をセットにして本を売りたいと。そのためには出版業だけでなく、カフェや書店とセットになったスペースが必要だと考えました。また、読書体験

        • 「事務」としてのナナルイ起業

           きょうはナナルイの代表じゃない方が書きます。  最近、坂口恭平さんの「生きのびるための事務」を読みました。この本は本当に元気が湧いて来る内容でした。坂口さんは、「将来の夢」を「将来の現実」として言葉や数字に置き換えることが大事だと言っています。夢を現実にするためには「事務」が重要だと。自分がやってきたことが間違っていなかったんだと、勇気づけられます。  ナナルイの起業直前、当時のブログを読み返してみると、2年前ですが、はるか昔の出来事のように感じます。2周年を迎えるので

        みどりさんがまだ来ない

          表参道とクレヨンハウス

          「子どもの文化普及協会さんから、こんな本を入荷しました」 独立書店さんが本を机の上に並べて、SNSで写真を投稿するのをよく見かけます。ナナルイの本もこんなふうにアップされたいな、と思っていました。 無事、子どもの文化普及協会さんと契約を交わしました。 ナナルイの本を注文してくださったお店に届くのは3日後くらいでしょうか。よろしくお願いします。 子どもの文化普及協会は、店の規模が小さいために出版取次が契約してくれない子どもの本の専門店を対象に、クレヨンハウスの経営者である

          表参道とクレヨンハウス

          書店営業はじめました

          ナナルイの社長ではなく、新聞社で働いている方が書きます。 ひとり出版社なので、社員とも名乗れず、社長からは「ボランティアさん」と言われています。 いまもナナルイ仕事とのダブルワークです。営業とは無縁の人生を歩んできましたが、『日常的な延命』をきっかけに、本格的な書店営業に挑戦することにしました。初めての営業は緊張の連続でした。声が震え、早口になり、脇汗をかき、本当に営業できているのか不安でした。 チラシを作り、名刺を配り、本を見てもらうために書店を訪れます。大型店では、書

          書店営業はじめました

          合同会社ナナルイを設立してからのこと

          2022年6月29日に会社を設立してすぐ、どんなことを考えていたのか、ナナルイのホームページに掲載してある自分で書いたブログを読んでみました。 「7月4日、恐る恐る法務局に行ってきました。ナナルイが本当に会社になっているのか確認するために、窓口でウロウロしながら書類に記入して、収入印紙を買って、謄本をとってみたら、商号 合同会社ナナルイと書いてあってホッとしました。」 このあと数ヶ月後に、なんで会社を設立しちゃったんだろう?と思うことになるのですが、これは最後に書きます。

          合同会社ナナルイを設立してからのこと

          出版社ナナルイは2024年6月29日で設立2周年を迎えます

          図書館では、派遣社員として1日7.5時間の週3日働き、残りの4日間は出版社の仕事。そんな生活を続けています。 2022年立ち上げた出版社ナナルイはおかげさまで、6月に2周年を迎えます。 派遣社員のわたしと、会社員の夫と、それぞれの勤め先に起業することを相談しました。全く問題がないのはわたしの方だったので、わたしが代表になりました。 ひとり出版社を立ち上げる人は、やはり、出版社で編集をしていたという方が多いです。 出版経験もない二人がなぜ出版社を立ち上げたのか?というこ

          出版社ナナルイは2024年6月29日で設立2周年を迎えます