心理学検定キーワード第8章【産業・組織】8.1(人事心理学とその人事・労務管理への貢献)★★
週末は雨模様
イヤー残念。
今週末は雨ですね。
関西はもれなく雨模様
花粉の季節は雨が降るとましになるのですが
雨で下に落ちた花粉が晴れた日に風と共に舞うので
雨の次の晴れの日が地獄なのですw
どのみちしんどいっていうねw
そんな雨の週末は家でゆっくり読書などいかがですか?w
さて、本日から8章に入ります。
産業と組織ということで、比較的新しい分野でして
かつ結構頭に入りやすいかと思いますのでサクサクいきましょう。
→産業組織心理学のあらまし
今日の産業社会におけるさまざまな組織の運営に対する産業・組織心理学の貢献は非常に大きいといわれています。
1900年前後に大きな展開を見せた
テイラー(Taylor,F.W)の科学的管理法は
職務分析による客観的・合理的な職務の明確化とそれに基づく職務設計、課業管理と差別出来高払い制度による動機づけの導入を軸として
近代的な経営管理や人事・労務管理の出発点となりました。
さらに職務分析によって、一連の人事管理のプロセスが確立されていきました。
一方で
科学的管理法による合理的な職務設計は
個々の仕事を標準化すると同時に流れ作業に必須である細分化を促進しました。
そのような単純で反復な作業は拘束性が高く人間性疎外の問題を引き起こしました。
科学的管理法に対して
人という視点を中心にそれを補完したのが
産業心理学です。産業心理学の父と呼ばれる
ミュンスターベルク(Munsterberg,H.)の最適な人や最良の仕事という考え方は
人と技術の適合を図ったという意味で大きな貢献を果たしました。
その一つとして
募集・採用時の適性検査や職業興味検査の各種テストの開発です。
→ホーソン実験とリーダーシップ、動機づけ等
働く人々の人間的な側面に大きな注目を集める契機になったのが
メイヨー(Mayo,G.E.et all.)らのホーソン実験(後日まとめあり)で
働く場における非公式組織の存在やそのような集団への帰属意識、そして集団のもつ集団規範
集団出来高払いの有効性などを発見しました。
それらははたく人々が仕事の中で持つ感情(職務態度)や人間関係を中心とした日金銭的な動機に関する研究の発端となって
リーダーシップや動機づけ、職務満足感やモラール、コミュニケーションなど
人間関係管理の主要な領域がここから出発しています。
その後は
マズロー:欲求階層説
マグレガー:X理論・Y理論
アージリス:未成熟‐成熟理論
など働く人々のきょっ級の変化やそれに伴う管理の変化の必要性を示唆する多くの研究が1950年代から60年代にかけて登場しました。
とりわけ
ハーズバーグ:動機づけ‐衛生要因理論(2要因理論)は
様々な意味での経営参加、職務再設計を促進するうえでの背景となりました。
→成果主義による心理的契約の破棄
近年の我が国の人事労務管理はリストラに代表されるように
終身雇用慣行が崩れ、人件費の抑制を主要な目的とした成果主義が導入され
仕事に見合った報酬を提供するという考え方が濃厚になりました。
そのため企業が提供する長期の雇用保障に対して働く人々が高い帰属意識・忠誠心をもって貢献するという
心理的契約が破棄されました。
→人事考課とコンピテンシー
働く人々の評価に関しては古くから人事考課がありましたが
不明確な評価基準や内容、自己評価と他者評価のギャップ、評価者の持つ心理的バイアスなど
批評家者の不信感をもたらす様々な問題が指摘されてきました。
そのため、効果者訓練や二重考課や多面考課などを用いて客観性や納得性、公正性を担保しようという試みが繰り返されてきましたが
成果主義導入とあわせてより活発になりました。
合わせてコンピテンシーという概念を判断基準に持ち込んだりする試みが行われています。
コンピテンシーというのは
職務や役割において優秀な成果を発揮する行動特性のことをいいます。
以上、本日は人事心理学とその貢献についてでした
次回は
職務態度とディセントワークについてです
それではまた次回。