
心理学検定キーワード第6章【神経・生理】6.5(脳の構造と機能⑤:大脳半球機能と言語処理、分離脳)★★★
多分一番出る単元やとおもいます。
脳の構造と機能について⑤まできました
これが最後です。
そして、この⑤が一番でる可能性が高いです。
ですので、しっかりおさえましょう。
キーワード集を見るとほぼ線ラインが引かれていましたw
内容としては脳における機能障害がメインになります。
それではさっそくいってみましょう。
→脳の構造と機能:ブローカー野とウェルニッケ野

1861年にブローカー(Broca,F.)は、左の大脳半球の前頭葉前部皮質の下側部領域が言語算出の中心であると主張しました。
現在、ここはブローカー野と呼ばれています(図参照)
ブローカー野に限定した損傷は
言語理解を阻害することなく発語を阻害するという特徴があります。
これを表出失語症(ブローカー失語症)と呼ばれ
書かれた言語と話された言語の両方の理解が正常で、発語は緩慢で努力を要し、ぎこちなく、はっきりしない発語であってもその発話の内容には意味が保持されています。
理解はしている、でも言葉を発するのに努力がいる。これが重要です。
一方でウェルニッケ(Wernicke,C.)は左側頭葉一次聴覚野の後ろ側に言語理解の領域があると主張しました。
ウェルニッケ野と呼ばれ、これが損傷を受けると
書かれた言語と話された言語の両方の理解が困難となり
表面上の構造、リズム、正常な言語のイントネーションは残っているが
無意味な発語を呈することが報告されました。
これを受容性失語症(ウェルニッケ失語症)といって
受容性失語症患者が発する無意味な発語は
言葉のサラダとよばれています。
また、伝導失語という
ブローカー野とウェルニッケ野を連絡する弓状束の損傷によって引き起こされる3番目の失語症があります。
話は基本的に流暢であるものの聞いたことを復唱できない
またどもりのような音韻性錯誤が多発します。
→脳の構造と機能:分離脳
大脳皮質の言語野が左半球に局在していることから
左右大脳半球の機能差が注目されるようになりました。
左右の大脳半球は、大脳縦列底部にある脳梁でお互い連絡しあっています。
1953年マイヤース(Myers,R.E.)とスペリー(Sperry,R.W.)はネコの脳梁の切断して視覚弁別学習を行い、脳梁が一方の半球からもう一方への半球へ学習した情報を伝達する機能がある事を示しました。

スペリーと同僚のガザニガ(Gazzaniga,M,S.)は
難治性てんかんの治療のために脳梁を切断された分離脳患者をスクリーンに座らせて、左視野または右視野の一に瞬間的に刺激を呈示し
言葉または手探りでえらんだもので答えるように求めるという実験を行いました。
すると
右視野に呈示されたものは左半球に入力されるため言葉で答えることができるものの
左視野に呈示されたものは左半球から分離された右半球に入力される為、言葉では答えることができない
理由は右半球に言語野が無いからです(上図参照)
しかし、左手でサンプルの中から正しいものを探すことはできる
という実験結果となりました。
以上、本日は脳の構造と機能の最後でした。
次回は神経細胞の構造と機能についてです
こちらはシリーズ3までありますw
それではまた次回