心理学検定キー7ワード第5章【臨床・障害】5.22‐①(精神疾患‐前半)★★★
ここから疾患のセクションに入ります
本日は精神疾患、そこから心身症、認知症、解離症等とつづきます。
頻出、重要項目ですので
疾患名、学者を抑えるのが基本と、そこから自分で調べたり深堀りして
知識を増やしていただけたらと思います。
余裕が無い人は基本だけ抑えましょう。
それでは、まとめいきましょう。
本日は前半なり!
→精神医学とその治療の前提
精神医学は
精神疾患の原因、診断、治療、予防を研究する医学の一部です。
そして、その対象は
異常、不健康な精神現象です。
治療の前提や診断の基礎は精神病理学で疾病概念も医学モデルです。
精神疾患を診断するには
精神の機能と行動のレベルで表現される異常や偏りによる分類、定義とされていました。
精神機能の障害は体験される症状で、実際に体験している患者が報告しない限り把握できません。
例えば、気分が落ち込むとか不安になるとか。
そして、こういった内部の感情が顔に出てきたり、身振りや言動に現れるのが情動です。
情動は外部から観察することが可能で、そいういった内的体験が精神現象を評価する対象となります。
5.20で記載したDSMやICDは中立的、記述的診断や分類を採用して世界で最も用いられる診断基準です。
本日は精神疾患としてDSM-5に準拠した統合失調症について取り上げ
次回はまた別の精神疾患を取り上げていきます。
→統合失調症の成り立ちと特徴
統合失調症は
1896年クレペリン(Kraepelin,E.)が早期性痴呆という疾病概念を示し
1911年にブロイラーが統合失調症(Schizophrenie)と病名を提唱して以来
内因性の代表的な精神疾患となっています。
DSM‐5の診断基準は
・陽性症状:妄想、幻覚、まとまりのない発語、緊張病性の行動
・陰性症状:感情の平板化、意欲欠如
のうち2つ以上が1か月間ほとんど存在し、仕事や対人関係や自己管理は病前の水準から著しく低下し、こうした状態が少なくとも6か月は持続していること
とされます。
一般的な意味において「脳の病気」とされている点が重要です。
治療の原則は
薬物療法が主体で、病気や状態増に応じ
入院か外来といった治療形態の選択、社会復帰活動、リハビリテーション、指示的心理療法が重要になります。
→本日の内容‐箇条書きまとめ
・精神疾患の治療の前提や診断の基礎は精神病理学
・統合失調症はクレペリンが早期性痴呆という疾病概念を示したことから始まる
・ブロイラーが統合失調症という病名を提唱した
・統合失調症の陽性症状として、妄想、幻覚が重要
・統合失調症の陰性症状として、感情の平板化と意欲欠如
・統合失調症は一般的に「脳の病気」といえる
以上、本日は精神疾患の前半、統合失調症までです。
次回は後半、その他の疾患についてみていきましょう。
それではまた次回。