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心理学検定キーワード第3章【発達・教育】3.1‐2(発達の仕組み後半)★★

ハイハイは長い方がいいという考え方について


あくまでも私個人の立場はその通りではないかという考えです。

親としては子供の成長スピードが遅いことに不安を感じる方もいらっしゃいます。

平均的な赤ちゃんの成長行動よりも自分の子供が遅れていると

とても不安になるみたいです。うちの子大丈夫かな?と

ですので、逆に自分の子供が平均よりも早く色々できるようになると

こんなに早くできるようになった!と喜ぶんですねw


で、本題のハイハイについてですが、調べると沢山出てきます。

科学的根拠がないので、一概には言えないという意見もあり

一方でメリット多いよという考え方も。

お医者さんでも意見が分かれますので、こういう場合は

自分が好きな方を信じてやればいいんじゃないかと思います。


実際に、私自身はハイハイの期間は平均的でしたが、一人でつかまり立ちや立って歩けるようになってからも、普通にハイハイしてたらしくw

手で身体を支えるという時間がそこそこ長いのもあったのか

そのおかげかどうかわかりませんが、幼少期のバランス感覚や一般的な運動の成績は良かったと思います。

まあ、今となっては動けないおじさんですがねw


さて、本日は発達の仕組みの後半です

5つの発達の原理について。

それではまとめの方はじめていくぅー!


→発達の原理①「分化と統合」

そもそも分化とは?という事ですが

一般に、複雑化すると押さえたらいいと思います。

単純なものがより複雑な別の物へと分かれていくことです。

そして

発達は未分化した状態から分化した状態

さらに分化したものが統合される過程と考えるのが原理①です。


例として、物をつかむ動作の発達があります。

・初めは手は握りしめたまま(グーの状態)→※原始反射の影響

・次に指全体熊手のようにつかむ未分化な状態(手掌把握といいます)

親指残りの4本の指ではさむ状態(指先把握といいます)

親指人差し指でつかむ分化した状態(ピンチ把握といいます)

・最終的に指を使った様々な行動の一つとして統合されます。


原始反射とは、脳幹‐脊髄性の不随意な運動が反射として生じる事です。

胎児期または出生時からみられて早い時期になくなります

・吸啜反射→唇に触れたものを吸い付こうとします

・把握反射→ものに触れると握りしめようとします

・モロー反射→驚いたときにおこる反応です、物に抱き着こうとします

・自動歩行→状態を支えて体を前に傾けると歩くような動作をします

等があります。


→発達の原理②「連続性」

発達は連続的な過程であると考える原理です。

表面的に発達が止まっているように見えても、身体や精神は変化し続けているといものです。

発達が一つ一つ段階的に連続して進むものとして

発達段階という言葉で表します。

最初に発達段階を提唱したのが

ハヴィガースト(Havighurst,R.J)

生まれてから死ぬまでを

乳幼児期→児童期→青年期→壮年期→中年期→老年期

6段階に区切ってそれぞれの段階で達成することが求められる課題を提唱しました。

発達の段階については学者ごとに様々な考え方がありますので

また、テーマ別まとめとして扱いたいと思います。


→発達の原理③「順序性」

発達には一定の順序があると考えるのがこの原理です

歩行の例でいうと

ハイハイつかまり立ち(伝い歩き)一人歩きの順です

順序が乱れたり、飛躍する場合異常が考えられます。

また、歩行の原始反射一定期間後に消失するものですが

それが残っている場合神経発達の異常が疑われます。


→発達の原理④「方向性」

発達には一定の方向があるというのがこの原理です。

その方向は頭部から脚部です。

乳児が最終的に立つという過程においては

・生後一か月で頭をまっすぐ保つ

・3から4か月頃に首が座る

腰や足が発達して歩けるようになる

という頭部から足部と発達します。


身体の変化でいうと

生まれた当初は頭部が大きく4頭身くらいですが

大人は7~8頭身になります。


また、中心から末端へ発達していくという法則があります。

胴体から肩、腕、手、指先へという順で発達します。

まず、首や腰といった全体のバランスを必要とする

粗大運動が可能になってから

手指を使う細かい運動である微細運動が可能になります。


→発達の原理⑤「異速性」

発達いつも同じ速度で進むとは限らないというのがこの原理です。

ここで重要なキーワードが

スキャモン(Scammon,R.E.)の発達曲線(身体各部の重量の変化)です。

臓器の発育パターンを

一般型、神経型、リンパ系型、生殖系型の4つに大別しました。

これによると

扁桃腺やリンパ腺などの分泌組織

10歳くらいまで急激に重くなり、その後20歳で10歳の時の半分の重さになります。

一方で睾丸、卵巣、子宮などの生殖器官は10歳まではさほど変化しません

10歳を過ぎた頃から急速に重くなります。


異速性の原理において起こる発達の現象について押さえなければいけません。

以下、キーワードとして確実に理解しないといけません。

発達加速現象世代新しくなるにつれて身体的発達が促進される現象

成長加速現象→発達加速現象の1つの側面。身体や体重が年代を追う毎に増加する量的側面

成熟前傾現象→発達加速現象の1つの側面。性的成熟や質的変化開始時期が早くなること

発達加速現象2つの側面があるという理解をしてください。


そして、さらに発達加速をとらえるための2つの視点が存在します。

年間加速現象異なる世代間同年齢間を比較する視点

例:現在20歳の人と、現在60歳の20歳の時のデータを比較する。

発達勾配現象異なる地域階層間同年代の発達を比較する視点

例:関東に住む20歳と北海道に住む20歳とのデータを比較する。


→本日の内容‐箇条書きまとめ

発達の5つの原理分化と統合、連続性、順序性、方向性、異速性

・分化と統合→単純なものから複雑なものへ

・連続性→ハヴィガースト6段階発達段階

・順序性→歩行の例

・方向性→粗大運動微細運動

・異速性→スキャモンの発達曲線一般型、神経型、リンパ系型、生殖系型

発達加速現象の中に、成長加速現象成熟前傾現象がある

発達加速現象世代新しいほど身体の発達が促される

成長加速現象→身長体重など量的側面の促進

成熟前傾現象→性的成熟など質的側面の早期化

・発達加速をとらえるために、2つの視点がある

年間加速現象異なる世代同年齢間

発達勾配現象異なる地域階層間で同世代


以上、本日は発達の仕組み後半でした。

かなり深堀してキーワードに無い部分までまとめました。

次回は初期経験と臨界期というテーマでまとめていきます。


それではまた次回!




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