心理学検定キーワード第3章【発達・教育】3.9(思春期・青年期)★★
中学2年で身長が17㎝伸びた件
中学の入学式に身長順で並んだ時は前から数えた方が早いくらい背が小さかったのですが
中学2年の冬には身長が17㎝伸びで170㎝位になり
卒業するころには身長順で後ろから3番目くらいになりました。
結局そこからまた伸びて、180㎝までになったのですが
急激な身長の変化で身体が痛かったこともありましたね。
さて、本日の内容は思春期と青年期についてです。
近年は青年期が長期化しているなどの報告があります。
人間の人格の形成などにも非常に大切な時期で
試験に頻出の項目もありますのでしっかりとおさえていきましょう。
それでは、まとめの方はじめていくぅー!
→青年期と思春期について(概要)
青年期とは
第二次性徴が発現し生物学的成熟が起こる
12~13歳、中学生~大学生までの約10年間の事を言います。
性徴とは男女の両生を示す特徴の事です。
心理学的には
青年期は欧米で前期と後期というような分類で
日本では学校の制度と対応した
上記の年齢までを青年期として取り扱います。
思春期とは、児童期から青年期への移行期の事をいいます。
身体的な成熟とともに始まり、急激な変化が多発する時期でもあります
私の身長が無茶苦茶伸びたのもこの時期です。
このような思春期における急激な伸びの事を
思春期成長スパートとよびます。
また、第二次性徴として
男子:声変わり、性毛の発現、外性器の変化、精通の開始
女子:乳房の発育、性毛の発現、月経の開始
があります。
→心理的変化と第二次反抗期、アイデンティティ
心理的変化においては
青年期は「第二の誕生」といわれるように
身体の成長と性的熟成が心の構造にも急激に影響を及ぼします。
また、この時期は第二次反抗期が始まる時期でもあります。
第二次反抗期では対象が
それまでは親だったのに対して、加えて教師、年長者、社会的権威や制度など広範囲に及びます。
第二次反抗期は心理的離乳ともいいます。
児童臨床家のホリングワース(Hollingworth,L)は
両親への依存から脱して一人の人間として自我を確立しようとする心の動きを心理的離乳とよびました。
心理的離乳には2種類あるといわれており
・直接の親からの介入を拒否するもの
・自分たちのアイデンティティを守るために他の種族を拒絶する傾向
となります。
ここでアイデンティティという用語ですが
「自分は自分である事」
「自分が誰であるか」
を知っていることで
エリクソン(Erikson,E.H.)が「エゴ・アイデンティティ(自我同一性)」という言葉を使って説明したことが始まりだといわれています。
後に、ライフサイクル理論を提唱して
青年期におけるアイデンティティは「同一性対同一性の混乱」という発達的危機として扱われる重要課題で、時を超えて自己が同一であり連続であるという主観的な感覚を伴う
と考えました。
エリクソンのライフサイクル理論は
人が生まれてから死ぬまでの一生を乳幼児期から老年期まで
8発達段階に区分しています(以下図を見て確認してください)
(リクルートワーク研究所様のブログより)
各段階での心理的課題が試験に出ることがあるので、余裕がある方は押さえてください。
→マーシャのアイデンティティ地位モデル
マーシャ(Marcia,J.E)のアイデンティティ地位モデルが有名です
危機(自分の生き方について選択・決定する際に可能性について苦悶)
傾倒(コミットメント、自分の信念に基づいて行動している)
この2水準の有無の組み合わせで
・同一性(アイデンティティ)達成
・モラトリアム
・早期完了
・同一性(アイデンティティ)拡散
の4つのアイデンティティ地位が決まります。
個人的には以下の図が分かりやすいと思います。
表の丸暗記は項目ずらされると分からなくなっちゃうんでw
→思春期・青年期に関するキーワードと人物その他
人と、キーワードを結びつけるだけの
結構単純なまとめです。
思春期や青年期の事を各学者がどのように表現したかを紹介します。
・ホール(Hall,G.S.):青年期を疾風怒濤の時代と表現した
・ブロス(Blos.P):思春期の精神発達を第二の固定化過程と考えた
・レヴィン(Lewin,K):青年は子供にも成人にも属さない境界人と呼んだ
・エリクソン(Erikson,E.H.):アイデンティティの確立が青年期の発達課題
→本日の内容‐箇条書きまとめ
・青年期→第二次性徴、中学生~大学生まで
・思春期は児童期から青年期の移行期
・思春期の急激な伸び→思春期成長スパート
・第二次反抗期は心理的離乳ともいう
・心理的離乳はホリングワースが呼んだ
・アイデンティティは親の介入を拒絶することと他の種族を拒絶する2種類ある
・エリクソン→アイデンティティ、ライフサイクル理論
・エリクソンのライフサイクル理論は8発達段階
・アイデンティティ地位モデルはマーシャ
・4つの地位→同一性達成、モラトリアム、早期完了、同一性拡散
・ホール→疾風怒濤
・レヴィン→境界人
・ブロス→第二の個体化
以上、本日は思春期と青年期についてでした。
次回は発達検査について
より細かい内容をまとめていきます
それでまた次回!