心理学検定キーワード第4章【社会・感情・性格】4.3(対人コミュニケーション)★
コミュニケーション能力の高さとは
これについては、考え方はいろいろあると思います。
就活でコミュニケーション能力の高さを自己PRで入れる場合に
何をもって高いと評価しているのか、しっかりと自分で理解しておかないと
単に友達が多いからとか、サークルでリーダーしてたからとか
超薄っぺらい理由になっちゃいますねw
すなわち、外交力が高い事をコミュニケーションの高さと勘違いするということです。
コミュニケーションの本質が双方向であるという事が理解できてない人は
一方的に自分の伝えたいことだけを伝えて、相手の意図を汲まず自己満足していることだってあります。
内向的で、引きこもり歴が長くても相手の意図を汲みとってコミュニケーションをとれる人は普通にいるという事ですね。
さて、本日は対人コミュニケーションという事で
そこまでがっつりキーワードがあるわけではないのですが
コミュニケーションの基本と仕組みを抑えることで
ビジネスシーンやはたまたプライベートでも役に立つと思います。
それでは、まとめの方はじめていくぅー
→対人コミュニケーションとは
対人コミュケーションとは
個人間で交わされる心的メッセージを交換する相互作用です。
この文章はちょっと難しいかもですが
ポイントとしては対人ですので個人間
また、メッセージを交換する事(一方的でない)事
そして、それによってお互いに何らかの作用が生まれる事です。
なので、一方的に主張することや、逆に話を聞くだけで発信しないのは
対人コミュニケーションとは言えませんね。
人は、互いに持っている情報の落差を埋めて、緊張を解消したり、共通項を増やすためにコミュニケーションをとろうとします。
そして、コミュニケーションをとることで、社会的ネットワークを広げようとします。
→対人コミュニケーションとチャネル
対人コミュニケーションは多様なチャネルを通じて行われます。
ここでチャネルとは
コミュニケーションの送り手から受け手へ情報が伝わる際の手段(通路)をいい、
目による視線や口による音声、発話が例になります。
具体的にチャネルの行動として記号化されるメッセージは
メディアを介して相手に伝えられます。
メディアとは、コミュニケーション・チャネルを生み出す媒体の事です。
身体(口、目や手など)、道具(掲示板、電話)などがあります。
さて、上記の文章を読んで、ん?ってなりませんか?
チャネルとメディアの区別がよー分からんって感じになりませんか?
明確に区別するのであれば
チャネル→情報を伝える(アウトプット)する手段
→その手段として目線、言葉(喋る)
メディア→媒体、手段を生み出す本体。目線の為の目自体、喋るための口自体をいう。
まとめると
・口がメディアで、そこから手段として発する言葉、音声がチャネル
・目がメディアで、そこから手段として発する目線がチャネル
という事になります。
メッセージを効率よく相手に伝えるために「言葉」を使うコミュニケーションを
言語的コミュニケーション(VC)といい
それ以外の記号をつかうコミュニケーションを
非言語的コミュニケーション(NVC)といいいます。
それぞれの特徴を以下まとめます
【言語的コミュニケーション(VC)】
・用いられる語や文書の意味が重要視される
・論理的思考が反映されやすい
・意図的、意識的な行動が主となる
【非言語的コミュニケション(NVC)】
・感情や相互作用の調整にかかわる機能が主となる
・対応するチャネルが多岐
→コミュニケーションの機能について
コミュニケーションの機能については
パターソン(Patterson,M.L.)がまとめています。
①情報の提供(知識、意図を意識的に伝える事)
②相互作用の調整(対人関係の成立や展開、送受信のタイミング)
③親密さの表出(愛児凹、関与の程度、感情を伝える)
④社会的な統制の実行(地位による影響)
⑤サービスや仕事上の目標の促進(儀式や職業的な場面での役割、状況の規範による行動で、個人的な伝達によらないもの)
の5つです。
→親密さについて
コミュニケーションをとっていくと、関係性の展開が促されます。
その要因として親密さというものがあります。
関係の親密さとコミュニケーションの活発さには
条件付きの直線関係がみられるとされます。
どのような関係かというと
・親密さが上がっている状態→非言語的コミュニケーションは活発になる
・親密さが安定する→コミュニケーションが活発であってもさほど影響しない
・無茶苦茶親密な状態→コミュニケーションの活発さが低下する
・関係が崩壊する時→一時的にコミュニケションが活発になる
となります。
アーガイル(Argyle,M.)とディーン(Dean,J.)は
対人的な親密さは一定の均衡(バランス)を保つと考えています。
一定の話題で、会話している時に相手との距離(物理的)が遠くなるに応じて視線が多く用いられると実験でわかりました。
上記の親密さのバランスを失うと、緊張が発生するため
バランスを保とうとして非言語的コミュニケーションが発動します。
このことを
親密性平衡モデルと呼びます。
あまり親密でない人(良く知らない人)と距離が近くなると視線を逸らすという変化が生じます。
→本日の内容‐箇条書きまとめ
・チャネルは手段、メディアは媒体
・言語的コミュニケーション(VC)と非言語的コミュニケーション(NVC)
・VCの特徴として、意図的、意識的な行動、論理的思考、文章の意味等
・NVCの特徴として、感情や相互作用、チャネルが多岐
・コミュニケションの機能5つについてパターソンがまとめた
・アーガイルとディーンの親密性平衡
以上、本日は対人コミュニケーションでした。
次回は対人認知について。
それではまた次回。