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心理学検定キーワード第3章【発達・教育】3.17(社会的学習)★★

模倣する能力、観察する能力

人のやっていることを模倣することができる人は

内容はさておき、模倣する対象の感覚を得ることができます。

例を挙げると

身体の動かし方に関してなのですが

サッカーのプロの選手と全く同じ身体の動かし方ができれば

もうプロの選手そのもののクオリティなわけです。

そこには同じレベルの質が求められますが。

ほとんどの人はそれができないので一流にはなれません。

独自元のベースとなるもの+自分なりの工夫

と私は捉えています。

よって、完全に0ベースで物を生み出すというのは

よっぽどのことがない限り不可能だと感じています。

この世の中のほとんどの物が

何かしらのベースとなる(模倣となるもの)から生まれているからです。


さて、本日の内容は社会的学習という事で

他者の影響を受けながら学ぶ事について

まとめていきましょう。


→社会的学習とは?その定義と背景

社会的学習は主に2つの意味があります

・社会的行動の学習
・社会の中での学習

です。

社会的学習には模倣imitationがあり

それを般化することを最初に心理学的実験によって明らかにしたのが

アメリカの心理学者ミラー(Miller,N.E.)と文化人類学者ダラード(Dollard,J.)です。

社会的学習という言葉は

このミラーダラードが用いた言葉だとされています。

その後

他者(モデル)の攻撃的行動を観察することによって

そういった行動が習得されるというモデリングないし観察学習効果

アメリカの心理学者バンデューラ(Bandura,A.)によってみいだされました。

バンデューラは自身の理論を

社会的認知理論として、それまでの社会的学習理論に認知的要素を取り込み、発展させています。


→バンデューラの観察学習について

バンデューラは観察学習には4つの過程があると主張しました。

  • 注意過程:環境における様々な情報の中から取捨選択する過程

  • 保持過程:注意過程で選択された情報を抽象的な表象に変換して保持する過程

  • 運動再生過程:保持している情報を行為に変換、実際に再生する過程

  • 動機づけ過程:行動を予測して、モデルと一致する反応を遂行する判断を行う過程

です。
図を載せておきますので内容を確認してください。

観察学習の下位過程(Bandura,1971)

またバンデューラは

行動の先行要因として「予期機能」を挙げ

結果予期行動の結果についての予期

効力予期:結果を導くための行動がどれだけできるかに対しての予期

の2つに分類しました。

そして、効力予期を認知する事は

自分が行動をどれくらいできるのかという信念

すなわち自己効力感と呼ばれるものです。


自己効力感

以下4つの情報源に基づいて生じます。

①遂行行動の達成:直接体験する

②代理的経験:他者の成功や失敗を観察する

③言語的説得:やればできるという事を説得される

④情動的喚起:生理的変化を体験する


→本日の内容‐箇条書きまとめ

・社会的学習は、社会的行動の学習社会の中での学習がある

・バンデューラは社会的学習理論を提唱、かつ社会的認知理論に昇華

・他者の行動を観察することで自分の行動が変容することをモデリングという

モデリングによって成立する学習を観察学習という

・観察学習は、注意過程、保持過程、運動再生過程、動機づけ過程の4つの過程がある。

予期機能結果予期効力予期の2種類がある

自分が行動をこの程度うまく行うことができるという信念自己効力感という

自己効力感は、遂行行動の達成、代理的経験、言語的説得、情動的喚起の4つの情報源に基づいて生じる


以上、本日は社会的学習についてでした。

次回は効果的な学習法についてです。

それではまた次回










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