![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/68646934/rectangle_large_type_2_ee5abd00e31cb8baf7445c0c538d4415.png?width=1200)
心理学検定キーワード第4章【社会・感情・性格】4.18(感情の障害)
すごいいっぱいの感情障害があるんだな
私がなったうつ病もそうですが
感情の障害と呼ばれるものは非常に多いです
本編で紹介しますが、心理学検定を勉強することで知った内容もあります。
障害を規定している機関によっても
同じ症状のものの名前が違ったりしていますので
覚えるのが結構大変かもしれません。
どこの機関が規定したものか
また、バージョン(新しさ)などに注目してまとめるといいかもしれませんね。
今回の感情の障害という分野では
しょっぱなに一気に障害の名前が出てきますので、いきなり山場ですw
全部を一気に覚えるよりは、理解しながら深めていくのをお勧めします。
それでは、まとめの方やっていきましょう。
→感情の障害(主にICD-10)
ICD-10は世界保健機関(WHO)が作成した
「疾病及び関連保健機関問題の国際統計分類」の10回目の修正版です。
現時点での最新はICD-11ですが今回の説明は10の方で行きます。
因みにDSMという分類基準は
アメリカ精神医学会が作成する公式の精神疾患診断・統計マニュアルで
DSM-5が最新とされています。
ICDは各疾病についてコードが振り当てられています。
精神および行動の障害は
F-00~F-99までに振り当てられています。
以下代表的なものを挙げます
・気分障害(F30-F39):「双極性感情障害(躁うつ病ともいわれる)」「うつ病エピソード」
・精神症性障害、ストレス関連障害および身体表現性障害(F40-F48):「恐怖症性不安障害(広場恐怖症・社会恐怖症)」「その他の不安障害(怖慌性障害(パニック障害ともいわれる)など)」「強迫性障害」「重度ストレスへの反応及び適応障害(急性ストレス反応・外傷後ストレス障害(PTSD)など)」
・特定の人格障害(F60):「情緒不安定性人格障害」「衝動型人格障害」「強迫性人格障害」「不安性人格障害」「依存性人格障害」
・広汎性発達障害(F84):「自閉症」「アスペルガー症候群」
・小児期及び青年期に通常発症する行動および情緒の障害(F90-F98):
「多動性障害」「抑うつ性行為障害」
などがあります。このほかにもたくさんありますので
気になる方はICDで調べてみてください。
→アレキシサイミアについて
アレキシサイミアとは
失感情症、感情言語化困難症ともいわれるもので
感情制御の障害を特徴とする心身症です。
シフネオス(Sifneos,P.E.)という人が最初に提唱しました。
アレキシサイミアの具体的特徴として
・想像力や空想力が乏しい
・自分の感情について言語化ができず、感情体験とその表現が制限されている
・話ができるがそれに感情の表出が伴わない
・対人関係は一般に貧困である (以上、公式問題集から)
といったものがあります。
→エクマンによるタイプ分類とFACS
エクマン(Ekman,P.)は
感情と表情に関する先駆的な研究を行ったアメリカの心理学者です。
まだご存命であります。すごい。
エクマンは社会生活を営む上で問題を引き起こしやすい不適切な感情反応を大きく4つに分類しました。
以下4つを紹介します。
①過剰に反応すること:不安が恐怖になったり、怒りが破壊行為に発展するなど
②感情を間違った表現方法で表現すること:悲しいのに笑う、怒りや悲しみを無理に抑え込むなど
③遺伝的、文化的な感情が出てこない:危険な場面にもかかわらず恐怖の感情が出てこないなど
④対人場面で他者の感情を読み取れない:相手の嫌悪感情を読み取れないと自分の行為を見直せない。
です。これらの問題はICD-10の分類での疾病とも関連性があります。
このほかにエクマンについて紹介べきこととしては
顔面筋の解剖学的知見に基づいた表情判定技法である
FACS(Facial Action Conding System)を開発した事です。
また、全人類に普遍的な基本感情6つを提唱しました。
・怒り
・嫌悪
・恐れ
・幸福感
・悲しみ
・驚き
そして、90年代に以下の感情を加えました
・おもしろさ
・軽蔑
・満足
・困惑
・興奮
・罪悪感
・自負心
・安心
・納得感
・喜び
・恥
です。
日本人に関していうと、最近京都大学の研究で
日本人の表情はエクマンの理論とは異なることを実証しました
→感情制御のプロセスモデル
感情は社会的コミュニケーションを円滑に進めるうえでとても重要な機能を持ちます。
そのため、時に感情を自己制御しながらコミュニケーションをとることが求められます。
グロース(Gross,J.)は感情制御のプロセスモデルとして
・問題焦点対処:不快になることが予想される場所に近づかない
・評価焦点対処:体験した場合に状況の再評価をする
・感情焦点対処:不快な感情に対して対処する
の3つの対処方法を用いています。
→本日の内容‐箇条書きまとめ
・ICD-10はWHOの分類基準
・アレキシサイミアはシフネオス提唱
・アレキシサイミアは心身症
・エクマンのFACS
・グロースの感情制御のプロセスモデル
・プロセスモデルは問題焦点、評価焦点、感情焦点の3つ
以上、本日は感情の障害についてでした
次回は感情の発達についてです。
年末年始も休まずまとめの方やっていきますので
よろしくお願いします。