1万時間の法則って実際どうなの?折り返し地点まで来て気づいたこと。
ちょっと前に1万時間の法則というものが流行った。
それは、ある分野で一流として成功するには
1万時間の練習を要する。
あるいは、1万時間何かを継続すれば
その分野の超プロレベルに達するというようなものだ。
しかしながら、
「〇〇の法則」という系は
情報発信のネタとしてあまりにも使いやすいため
書籍やブログで頻繁に引用され、
ありふれていくと議論も疑問も多く出てきた。
結局、そう簡単に検証できないため
これが真実だ!というものはない。
さて、ここ数年ほど継続的に取り組んでいるイラストが
そろそろ計算上6000〜7000時間、
どんなに少なく見積もっても
5000時間は超えてきているので
技術がどう変化していったか
みてみたいという気持ちに駆られ、まとめてみた。
(ゲームでも総プレイ時間みて満足するのは楽しいですからね!)
そして全ての分野に共通する
気づいたことがあるので最後にまとめておく。
ちなみに、同じ人物を描いたイラストの方が比較になるので
にじさんじの月ノ美兎をひたすら貼っていこうと思う。()
【1】 300時間あたり ↓↓
この時はツールの使い方にやっと慣れてきた頃。
あらゆるノウハウを吸収しながら
手探りでやっている感覚だったと思う。
【2】 5、600時間超えたあたり ↓↓
この辺りから色々な技法に挑戦したくなる頃だ。
まだスタイルとかは確立していないが
かなり楽しく感じられる頃だと思う。
【3】 1000時間超えた頃 ↓↓
1000時間を超えたあたりで
急激にやれることが広がってきた。
しかしまだまだどういうスタイルがいいか
試行錯誤していて伸び悩んでいた。
【4】 2000時間くらい ↓↓
いろいろな技術を吸収し、応用できるようになってきて
こんな感じで行こうかなというのが見えてくる頃。
この辺りからXでたまーに4桁台のいいねがつくようになった。
【4】 5000時間くらい ↓↓
より立体的に描けるようになってきた頃。
これだ!と決めたスタイルに
全振りしているような感じだ。
描くスピードが上がってきて、
より描き込んで情報量を増やす余裕が出てきた。
【4】 6000時間以上 ↓↓
画面いっぱいに描き込んで
より情報量を加える方向から
逆に今度は削ぎ落としつつ
細部の情報量をアップさせる方向へ変わっていった。
骨格などをより意識するようになって
だいぶ絵柄が様変わりした。
結論
冒頭で触れた1万時間の法則。
折り返し地点まで来て気づいたことがある。
それは、これまでの累積時間に関係なく
忘れる時は忘れるというものだ。
「毎日○時間必ず実施する」
みたいなことは人間やはりどうしても難しい。
それを本職としているか特殊な環境にいない限り不可能だと思う。
人生いろいろあるため
どうしてもブランクが発生するのは仕方ない。
それまで何千時間やっていようと
数週間ブランクがあるとけっこう細部の感覚を
忘れてしまうものである。
それゆえ思うのは、
累積○時間やったということは
そこまで重要ではないということ。
前やった感覚を忘れないうちにまたやる
ということが大切なのであり、
仮に過去に何かの分野を1万時間取り組んだことがある。
という経験があっても
その技術や知識をもうしばらく使ってない
というのであればその大部分を忘れてしまうだろう。
知識・技術はまるでナマモノだ。
もちろんたくさんの量をこなすことは素晴らしい。
しかし「1万時間」という基準に引っ張られて
○時間もやったからすごい。
○時間もやったからもう十分。
ということではないので注意しなければいけない。
何万時間やろうが終わりはなく、
日々、磨いてやるのを忘れないようにしたい。
また、そんな時間を
いつまでも楽しいと思えるようでありたい。