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ピンク
一人で歩ける。
一人で平均を作ろうとする。
一人が心地よくて、居心地がいいけど、独りが嫌い。
孤独は怖い。
海岸沿い。
いつもより長い帰路。
海が近いからか、冬のみなとみらいは渋谷よりも寒い。
人が少ないからか、平日の中華街は渋谷よりも寒い。
あえて忘れた手袋は
あえて忘れたことを知られずに
私の手は、心は、愛する人によって暖められていた。
はずだった。
あの日、今日は帰りたくないって言えたら
もう少し一緒にいられたのかな。
あの日、愛してるに応えられたら
愛してくれたのかな。
たった数秒間で、たった一言が言えなくて
冬を終えた。
桜、梅、桃。
心を彩る数々は、私の心を彩らなかった。
春になろうとしていた横浜は
春になろうとしているだけでまだまだ寒い。
澄んだ空に浮かぶ月を見上げ
帰り道を見失った私は
どこに向かうべきなのか。
春を迎えたら、気づくことができるのだろうか。
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