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PUBG競技・観戦勢向けPart1

4年程PUBGの競技シーンに関わって得た知識を書き連ねたnoteになります
※こちらは無料で一般開放しているものなので、広く当てはまるようにあえて細かい部分まで書いていないなどの項目、内容があります
ご了承ください

・パルスシステムの細かい作り

 競技シーンをプレイ、観戦する上で1番重要な要素の1つがプレイゾーンとパルスの設定です
こちらでは細かい設定理解をする為に数値を絡めた有利不利の判断の仕方を解説します
一見不利なポジションが次のPhaseでは魔法のポジションに変化したりなどの要素も含めて掘り下げるので競技勢は確認することをオススメします
※自身が出ているスクリム、リーグ等がどの設定なのか理解した上で拝読ください

・収縮率

Shrink Rateと表記されて説明されることが多いです
各マップでそれぞれ微妙に数値が変化しており、どういったムーブをするかの指標にもなるので、言語化して理解することが大切です

事前知識として、Phase0の存在を知っておいてください。飛行機が飛んでいる間、MAP外に見えるブルーゾーンがそれです
8000×‪√‬2=11313を直径としたブルーゾーンから全ての収縮が始まります
従ってPhase1における収縮率の0.4はここに掛かる倍率になります

Erangel


Miramar

Sanhokは別記事で専用解説を作ります

上が実数値の表
(*5m単位に1桁目を調整している為、実数値に微妙なズレがあります)
下がそれをPhase5まで可視化した物になります
並べてみると存外に終盤の移動距離が少なく済むことが分かります
ここから読み取って頂きたい情報としては、各Phaseのインゲーム中に自チームが最も厳しい円の嫌われ方をした場合に、どの程度の距離離れるか・どの程度の時間が許されるかのイメージを明確に持てるようになる点です
*具体例 Phase4→5完了時までは安置外からのインサイドも現実的な選択肢の範囲
→フルブースト+包帯で回復量が釣り合うため
等知っておくだけで選択肢が増えます

昨今のESportsモードではマップ下に収縮時間が出るようになったので便利になりましたが、自身のチーム位置と持っている情報からプレイゾーンが外れた場合も事前にプランニングを詳細な形でチームに共有する際にこういったデータを持っておくことを推奨します

・自チームのランドマークとムーブ設定

 各マップの収縮率を理解した方は、次にチームのランドマークとそこから現実的に可能なPtの最大化を狙えるムーブをある程度の形でテンプレート化します

一般的に現在のESportsモードでは
どのタイミングでどこまで入るかを考えるのが肝要です。ここにも収縮率が関わっており、設定を理論的に理解するとSanhokやMiramarに関しては安定して終盤まで繋げるムーブの再現性が高まります

いくつか判断する要点を纏めてから画像含めて例をあげてみましょう

1.Phase0と空路.降下人数を絡めたスペース把握

◈空路が偏っているかどうか
◈方角はどこからスタートしたか
◈Phase0→1の収縮を意識
この3点を考慮してPhase0から試合を作りましょう

*10/19 PMRC Day1 Round5 Miramarより
9時から5時方向への空路
Phase1は東に偏りました
この場合当然ですが北東側に降りることが現実的に厳しいのでスペースがそちら側に空きます。
この時点の情報からLa Cobreria等の北西ランドマークを取っているチームは、北東側に抜けてからファームを始めた方がより効率的にポジションを確保することが可能になります。
一方Valle del Mar等南西のランドマークを取っているチームは周囲のチームが壁になることが予想され、尚且つ南の他チームがこぞって東回りを選択することが容易に想像できますので、素直に真西から入る選択肢が意外にも刺さります
これらを考える時に大切なものがスペース管理と空路方向からのムーブ予測になります
現環境の日本競技シーンは中意識が高いチームが多く、早く降りたチームから内側へ目指す傾向が高い為この様なプレイゾーンの形になった場合はスロームーブで西側から入るスペースが残されます
逆に空路終盤のチームは壁になる地形が多い(Los Leones・Impara山等)のも相まってそこを避けて東回りでインサイドしたい思考になる為、そこが自然と混み合い偶発的なファイトに巻き込まれてムーブが困難に陥るなど考えられます。

これは分かりやすい事例を1つ挙げたに過ぎませんがPhase0の飛行機に乗っている段階からこういった思考をする方が試合を上手く作りやすいです


2.Phase1~2で取るポジションの明確化と受けの広さを考える

降下後にランドマークでファームを終えたら、Phase0で得た情報からどの速度で動き、どこまでは必ず取るかを決めます
⚠️この際注意したいのがピンで取るポジションを刺すのでは無く、自チームが欲しいエリアをウェイポイントで示してください。
ありがちなのが取るポジションだけは決めているが、そこからどう広げるかを取ってから指示するパターンです。主に競技初心者に多く、これをしてしまうと慣れてない方はピンに固まってしまう可能性があり、プレイゾーン外から入る場合は特に危険な形になってしまいます。
プレイゾーンの外からインサイドを狙う場合は必ず面で入り、際でのファイトになっても角度が自然に作れるような形で入ることを推奨します。
※点で固まると敵に1つの視界で4人が抑えられてしまう為

エリアを制定する際に、そのポジションから次へ繋げる形のパターンが多いかどうかを考慮してください。
具体的には、Phaseが収縮した後にどのような形に収縮したとしても選択肢が多いかどうか、特定の形に収縮した場合に自チームが詰まないかどうかです。

一般的に受けが狭くなる形でよくあるのが
1.都市や稜線の壁を越える手段に難がある位置
2.早い段階で中に入りすぎて、尚且つチームが固まってしまっているため、周囲の敵が壁になり、出れずにチームの主導権が無くなってしまう
3.ファイトにリスクイメージを持っている為、オールギブしていつの間にが選択肢が無くなってしまった

これらが考えられます
1に関してはポジションを点で見ている方がなりがちで、取るポジションは基本的に線で考えて動き、他に関連性があるポジションと結びつけて取ることで改善が見られます
2はランドマークがプレイゾーン中央から60~80%程離れた位置から無理やり中に入った等の状況で見られます
こちらはプレイゾーンの中側が狙えるからこそスプリットをしましょう
適切な距離とポジションで組んだスプリットは突貫が来た場合にも対処がしやすいです
→この際チームでどの位置にプッシュが来た場合、どういった動きで対応するかの事前準備をしておきます
こうすることで次の収縮に対して角度が広く取れるので、インサイドの択が広がります

3はファイトに対するイメージを変化させることが重要です
ファイトはあくまでもムーブの中の手段であり、Phaseが早い段階でもメリットの方が多いです
→同角度のチームを早めに潰せる為、スペースが空く
早い段階なのでポジションによっては漁夫がなく、広い角度を使ってファイトができる(特にPhase1のプレイゾーン外)
敵がコントロールの為にスプリットをしているなら薄いところから潰すのは分の良い賭けであり、失敗したとしてもその選択自体に問題はありません
ファイトをムーブ手段の中にしっかり組み込めるチームはどのような場所でも上位を取りやすいです。

長々と書きましたが要点を纏めますと
・内側に狙って入ったチームは中の家屋や稜線で相互カバー+Phase3で有利なポジションが取れるようなスプリットを

・外側から際に入ったor入らざるをえなかったチームはプレイゾーンの白円に対して面で入り、角度を広げて偶発的なファイトにも有利になれるように。+αPhase3でプレイゾーンが偏った場合も周れる余地を残してインサイドを心がける
外3中1のピザを切り分けた際の形になるような意識が好ましい

3.Phase3.4はPUBGの最重要Phase


こちらを見れば一目瞭然ですが、現行の収縮率に変更が成されてからはMAPで多少の違いはあれどPhase3(薄い緑色)の中央にとても価値があるようになりました。
どのような形に収縮したとしてもPhase4は確実に入り、基本的にはPhase5におけるプレイゾーン際以上の位置に落ち着きます
つまりチーム数が減り始めるPhase3~4において絶大なアドバンテージを得れるということになります
この最低でもPhase5の際になれるという点がとても重要で、Phase3の一見弱いポジションがPhase5で1番外になり、アドバンテージを得る等競技シーンでザラに見ます
なのでPhase2で自チームが中央広範囲にスプリットしている場合、Phase3の真ん中にいち早くのアクセスをしやすいことがメリットになります。

こういった中ムーブのチームは次のPhaseに収縮した場合、自チームはどれぐらい強くなるかの想像をチームで共有することが大切です

例:現Phaseで中央から30%以内の位置にいる場合
→「次の収縮で逆に飛んでもプレイゾーン際ここになるから、1回面で取ってコントロールして、他チーム外に流した後に周れる選択肢も残そう
寄ったら○○ピンの位置アンカーだからスプリット一旦寄せて突貫ケアで。」

等、次の動きをある程度の範囲で共有しておくとチームのやることが分かりやすいので、個人で動く際もチームの意志を組んで動きやすいです

しかし、都合よくPhase3の中央を抑え続けることは早々できません。ランドマークやPhase1のプレイゾーンが関係するので当然も言えば当然です

一方Phase2→3でプレイゾーン外になった場合も
事前準備ができていれば適切な回答がいくつかあります。
その中でも最も簡単で再現性がある動きをいくつか紹介致します

○接点側へのムーブ

Phase間の接点側(白円エリア)へ外から大回りし、ファイトを仕掛けることです
これはPhase毎のプレイゾーン円移行を覚えていると成功率が高く、高いレベルでも可能で、基本的に内側で取りたがるチームが多いメタに刺さります。

仕組みとしてはPhase1~3へ進む事に内側へ行きたがる各チームの性格を利用し、Phase3や4の連続接点を引いた時に、中央を狙った各チームが周囲のチームと干渉し外へ出れず、外周にいるチームに優先的なエリアができるタイミングが生まれる瞬間があります
この際接点側に残っているチームは薄い可能性が高く、エリアコントロールの為にスプリットして広げています。
そのコントロールのウィングを4枚で瞬時に潰し、人数有利を押し付けてエリアを取るムーブになります
前述した通り、薄くなりがちな為、正しく動いた場合は漁夫も少ないです

⚠️勿論Phaseの収縮移行や初動空路によっては、接点にもチームが多くなることがあるので、読み取る力は必要です

このムーブの良いところは分かりやすく、正しく理論を理解していればどのレベル帯でも刺さりうる点になります
また、現行のEsportsモードや以前のEsportsモードのどちらでも使える点も良いです
連続で厳しい収縮を引いた場合でも運のせいにせず、どこでファイトするのがチームにとって良い選択肢なのかを考えましょう。1チーム同士で5:5以上のファイト状況まで持っていく思考は外から入る上でとても大切な考え方です

○外外中 

こちらは至極簡単なもので、自チームが入りたい・入れる位置で2チーム以上のファイトが発生している場合に使います。
勿論このタイミングで漁夫を狙う選択肢もありますが、漁夫をしてもプレイゾーン内に入れないor漁夫後に同じポジジョンを獲得しても不利になる等のケースで用います
乱戦状態の位置を1度スキップし、その2チームの1つ中に進行してから外に向けたラインを作りましょう
目の前で複数チームが確認できているからこそ、同角度の1つ中に空いているポジションが発生しやすく、危険に思えて効率のいい動きになります。
その後は内側から1人出してキルを狙いに行く動きへ繋げるのも良いでしょう。

上記2つの方法は厳しい段階や、収縮が特定の形になった際、自チームの位置によって選択肢に入る動きになります
基本的には外から入るチームはそのような状況にならないよう、円滑にPhase間を動けるようなエリアコントロールの形をつくりましょう。
ある程度のエリア保有率があれば、その次のPhaseで仕掛けるファイトは基本的に有利な形で進められます

その際ファイトを避けてムーブしよう。という考え方ではなくムーブの一環としてポジションファイトを外から仕掛けて、同角度のチームを減らしつつ取りきるという考えを忘れないでください
②でも説明させて頂きましたが、ファイトはあくまでムーブの選択肢の中の1つです。リーグ・スクリムのレベルが上がれば上がる程、Phase3~5のワンファイトは必須になるでしょう
オールギブで避けて避けて入ったとしても、そのエリアからドン勝に繋がる主導権があることは稀です。
それに加えて現行のルールでは、最後にドン勝だけしてキルを3~5で拾ったとしてもそういったチームは総合上位に絡んで行けません
やらなければいけないファイトはチームでしっかり目標・覚悟を決めてやり切りましょう。チームの主導権は最後まで自分で持っておく意識が大切になります

反省会でもファイトの仕方が悪かった・ここ勝ってれば問題なかった 等の反省をする前に、まずそこに仕掛けるタイミングや、そもそもファイトを狙う位置がそこで良かったかにフォーカスを当てましょう
持っている情報や予測している状況からどうすれば最適解だったかを話し合うのが先です 結果論は❌
この辺りがしっかり理解出来ているチームは強いです


Phase後半の内容はPart2で
閲覧ありがとうございました

掘り下げて知りたい部分のリクエスト等あればDM頂けると対応できます


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