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2024年のIT Serviceチーム実績について

この記事はcorp-engr 情シスSlack(コーポレートエンジニア x 情シス)#1 Advent Calendar 2024の7日目の記事です。
かつ、Akatsuki Games Advent Calendar 2024の7日目の記事です。

2024年もこの季節が来ましたね。アドベントカレンダーの話が出ると年末だなぁと思います。
ということで恒例となっている(1年ぶり3回目)アカツキメンバーが今年実施したことを一部紹介していきます。
内外問わず普段あまりアピールする機会がありませんので、少しでも参考になれば幸いです。


IT Serviceチームとは

株式会社アカツキのサイトではコーポレートITと記載していますが、社内で呼称しているIT Serviceチームで記事内では統一しています。
IT Serviceチームはいわゆる情シス・コーポレートエンジニアと呼ばれるチームで、ヘルプデスクから全社システム、サービス、ネットワークなど様々な基盤の選定・設計・導入・運用を行っています。
更に役割で2チームに分けています。

オペレーションチーム

問い合わせ対応や備品やライセンスの貸与・返却申請対応、入退社管理やハードウェア・ソフトウェアのライセンス契約管理など、諸々の作業を受け持っています。
総務機能も兼ねているので荷受け・電話対応なども行っています。

去年と比較すると問い合わせも申請も増えましたが、自動処理する申請も増えていますね

プランニングチーム

グループ全体で利用するITシステム設計やルールの仕組みづくりや、セキュリティの仕組みづくりを行っています。この辺りはBizOpsとかSOCとか言われることもあります。
また、オペレーションチームで対応出来ない問い合わせのエスカレーション先としても機能しているので、普段対応していなくてもオペレーションチームの業務内容は概ね把握しておく必要があります。

ServiceNowの活用促進

ServiceNowの利用は去年の記事にあるように順次展開・集約されつつあります。

去年掲載したServiceNowの導入後の遷移

資産管理台帳の移行

ハードウェアはPC、スマホの他にディスプレイなどの備品関係も順調にServiceNowに格納出来てきました。
また、ソフトウェアライセンスは今までSaaSの製品数単位で20ほど対応していたのを今年は65まで拡大しました。

その結果、IT Serviceチーム内で管理する台帳情報はスプレッドシートからServiceNowに大部分を移行出来ました。

インシデント/リクエスト

他部署への水平展開として労務で副業申請や組織再編の申請を作成・展開しています。

AIを導入した運用の検証

AIについては徐々に運用に向けて検証をしている感じですねー。
といっても従業員に向けての活用はまだ課題や懸念があるため、まずはIT Serviceチーム内で活用しつつ課題や懸念の解消に努めているところです。

実際何やってるか、は担当メンバーが登壇した時の資料がありますので興味のある方はご確認ください。

BigQueryを使ったDataHub

ここ数年の取り組みで上記にある通りServiceNowにアセット周りの情報が集約されてきました。
と同時に平行してDataHubとしてBigQueryにあらゆる情報を集約しています。

2022年頃から少しづつ構築しています

ServiceNowには管理しづらい情報や、他部署で管理していてまだ手がつけられていない人事情報など諸々をBigQueryに集約することで、SQLを用いた情報の引き出しが自由にできるようになります。
各々をAPI叩いて情報を引き出す事もできますが、収集、蓄積を一元管理することでタスク削減になりますし、各部署で分散されている「マスターデータ」を会社として提供して使ってもらう方が管理もしやすくなりますね。

アウトプット先はSlackなど直接インフラに乗せることもあれば、Looker Studioでチャートにして見せるなど様々な利活用が見込めます。

活用例としては以下がありますが、まだ本領を発揮していないので次回の記事ではもう少しバリエーションを増やした事例を紹介できればと思います。

コストレポートの提供

様々な切り口でどのくらい費用がかかっているのか、不要な費用が発生していないかを確認出来るようになりました。
これによりSaaSライセンスがどの部署でどの程度費用が発生しているかが可視化されるとともに、誰に付与しているかもわかるので不要なら直接連絡して棚卸しも可能になりました。

会社全体で利用しているソフトウェアの一覧と年額単価が一目瞭然です
各部署(PJT)単位や契約形態、職種など様々な切り口で確認できます

貸与備品一覧の提供

退職時など、何をいくつ貸与していたのか、管理側はいつでも確認できますが当人は意外と確認する手段がないものです。
集約した情報を提供することで、双方抜け漏れがないようにしています。

自分自身が業務をするうえで発生している費用がどのくらいか確認できます
コスト意識大事
備品めちゃくちゃ多いですが、こ、これは検証端末だから、、、!
意外と自分で気づいていないライセンスを見つけて不要の申請を出してくれる方もいます
ありがたいです!

地道なコストカットで得られた資金は新たなチャレンジを行う従業員の背中を押す投資のための費用となります。

Slack

チャンネルの整理

アカツキはEnterprise Gridを契約しているので、子会社・PJTごとにワークスペースがあります。
ただ、新規でPJTを立ち上げ〜軌道に乗ってワークスペースを作成するまでのタイムラグはどうしても発生してしまうため、それまで作成したと思われるチャンネルなどの整理を行いました。
一つのワークスペースだと秘匿情報がPJTごとにあるため、どうしてもプライベートチャンネルに倒しがちになりますが、ワークスペース単位で参加者を限定することで本当にプライベートにするべきチャンネルだけをプライベートチャンネルにできるので、情報の可視化に貢献しています。

2022年に会社分割を行いましたが、今後似たようなことがあっても柔軟に対応出来るように整理しつつ手順を確立した感じですね。
詳細は担当メンバーがSpeakerdeckにまとめていますのでご確認ください。

DeviceTrustの展開

今年は記事の公開頻度を大きく減らしたため、私がやってたことをまとめていなかったので最後に追加しておきます。

当初はシンプルにどの端末から会社情報にアクセスしているか把握したいよねってところから始まったので「やっべ、パンドラの箱開いたかも」と焦りましたが、会社からは「1年そこらで結果が出ないのは認識しているので、焦らず最後までやり遂げてほしい」と言われていたので頑張れましたねー。

管理対象Apple Accountを導入

だいぶ擦ってる自覚はありますが、導入自体は去年末〜今年初めにかけて導入しました。

BYODを登録する流れを作る

管理対象Apple Accountを導入したことでAndroid、iOS/iPadOSどちらもMDMへの登録が対応可能になったので、BYODのMDM登録を開始してもらいました。

単純に登録してほしいーだとメンバー側にメリットも何もないので、まずはセキュリティ強化ということでSlack for EMMを導入しました。

BYODをMDMに登録したことで当然ながらがっつり利用ライセンス数が増えますので、費用をかけたくない場合はIntuneで管理する形を取ったほうが良さそうです。
が、IntuneにはIntuneなりの課題もあるので、各々の企業にあった方法を検討いただければー。

DeviceTrustの一部導入

皆さんにBYODを登録してもらう環境が整いましたので、ようやくスタートラインである「会社情報にアクセスしている端末」を把握できるようになりました。
これが個人所有のPCなど把握していない端末からのアクセスを制限できる下地となります。

DeviceTrustはデバイス証明書はMDMから配布する+OneLoginでDeviceTrustを適用することで実現するわけですが、業務形態やコストの関係でOneLoginアカウントは貸与していてもPCは貸与していないパターンが多数あるので、各部署・各子会社相手に調整が必要です。

比較的調整しやすいコーポレート(アカツキ本体)は導入出来ましたが、ゲームスなど子会社では一部PJTに展開したところ、課題が見えたので一つずつ解決ながら調整を繰り返して今年度中の展開を目標に進めています。

事業の特性上未公開情報はよく扱いますので、今後も業務環境の快適性は確保しつつセキュリティは高めていきたいと思います。

最後に

お決まりの求人について。

やることが、、、やることが多い、、、のはいつものことですが、人を増やすにも悩ましい部分はあります。

人材確保と成長支援

情シスでありがちなITに関するものは全部やるというのは弊社も例外ではありません。
なので、「これだけしたい。他はしたくない」という方はなかなか活躍が難しいですね。逆に得意領域を軸に様々なシナジーを求めて手を広げることに楽しみを感じている方には良い環境かなと思います。

更に一口にITシステムと言っても、Microsoft 365ベースの環境か、Google Workspaceベースの環境か、それ以外かでまったく求められるスキルが異なります。
何かしらのシステムを導入した経験者がほしい企業であれば、導入経験の有無が大きなポイントになりますが、アカツキのように概ね導入済みの企業だと別にそれはどうでもよく、むしろ導入後何をしたのか、が問われるところです。
システムは日々アップデートされていくので、新機能を追いかけて都度自社にマッチするかを検証し、新機能を採用するか採用しなくてもどうして採用しなかったのかを説明できるだけの知見が自律的に積める人が求められます。

トレンドへの対応

更にISMSなどの外部の認証やGenerative AIなど「やってもいいしやらなくてもいい」みたいな領域は外部からの強制がないため法令対応のような怒られが発生しない反面、あまり放置しすぎると世間から置いていかれて業務効率の悪化、ひいては採用時のブランド毀損に繋がりかねません。

バランス感覚はなかなか文章で説明しづらい部分なので、カジュアル面談などですり合わせていきたいですね。

実は募集中です

もやもやと考えつつも人員の補充が喫緊で必要なフェーズではないため、あまり表立って募集はかけていませんが、中途採用ページではしっかり募集しております。

気軽にカジュアル面談も受け付けておりますので、情シスSlackなりXなりで私にお声がけいただければラウンジ案内がてら紹介させていただきますのでお気軽にどうぞー。


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