自分の市場価値について
社会人がしばしばぶつかる市場価値。
情シスというカテゴリーではどうなのかちょっと考えをまとめてみました。
あくまでも個人の意見ということで。
経験がないよりは経験がある方がよい、が…
色んな会社の応募要件を見ると業務経験があることが入ってる場合がほとんどかと思います。
とはいえ、今の職場でそっくりそのまま経験が積めるかというと難しい、というのが実情でしょう。だから転職しようとするんだしね。
書かれている運用経験があったほうがいいのはそりゃそうではあるんですが、かといって触ってないと門前払いになるかというとそうでもないかな、というのが正直なところです。
実際問題経験を積むと得られる勘所こそが一番欲しい部分であり、そういう意味ではいくつかのシステムをただ引き継いだまま運用するのではなく、設定を読み込み、会社の風土や社員のリテラリーと照らし合わせて前任者では手が回らなかった設定を役員に提案・設定して作業効率を上げたという経験があるかどうかが大事ですね。
なので、半年しか在籍していないのにその会社のSaaS運用経験あります!と言われても懐疑的になるんですよねー。実は超優秀な人なのかもしれませんが。
資格は後付、基本は実務
というわけで基本は実務経験ですね、と。
それはわかってる、でも予算がなくて…とか役員がITに疎くて…という話も散見されますが、ものは考えようかなとも思います。
ITに疎いなら日経とか役員に刺さりそうな記事をマメにチェックして使えそうなものは積極的に共有するとか、ニュースでインシデント事故が発生したらうまいこと予算引っ張れるように誘導するのも一つのスキルですね。
結局の所「そこは私の仕事じゃないから」って縦割り気味に区別してると回り回って自分の首を絞めることになるので、無理のない範囲で首を突っ込むのは良いかと思います。経験値は自分にのみ貯まります故。
実務経験に本当に理解できているかを証明する、という観点で資格取得するのがなんだかんだで一番効率的ですね。
ぶっちゃけ応用情報技術者試験を取得する時に得た知識はどこまで日常使ってるかというと微妙ですが、じゃあ全く意味ないかと言われると通信の暗号/復号とか鍵交換とかひょんなところで出てくるので侮れません。
会社の数だけ評価基準があるので、マニュアルや要点のようなものはない
原則としてあらゆるものに一発逆転なものはなく、結局地道にやるのが一番近道だったりするのがこの世の中。
企業側も社員側もこれをすれば100%マッチングした人が見つかるなんてことはないわけです。
あくまでもフレームワークレベルですので、まず自分自身のことをちゃんと棚卸しして明確な方針を見つけることが自分にあった会社を見つける第一歩になるでしょう。
大企業と中小企業だと求めているスキルが当たり前に違うので、明確な方針から逆算していつまでに何をするべきかを考え、実行していくのが良いかなと思います。
するべきことができないのは本人の意志の問題よりは今いる環境に問題がある可能性が高いので、自分で環境を作ったり探したりすることが非常に大事です。
感情は当てにならないです。
結局みんな生存バイアスかかってます
なので、「私はこうやって年収UP」的な話をよく情報商材などで扱ってる人を見ますが、あんなもん真実だとしてもユニークスキルみたいなもんなので金払ってまで見て得るものなんかないです。
「昔の年寄りは健康な人が多かった」わけじゃなく、「不健康な年寄りはさっさと亡くなった」だけなのと同じです。
必要なのは攻略本ではなくWiki。情報を取捨選択して自分にあったプランニングができるのは自分だけ。
情シスは特性上かなり潰しがきくジャンルだと思ってます。
プログラマーはIT業界やゲーム業界などで生息しないといけませんが、バックオフィスの面が強い情シスは極端な話全ての業界で需要があります。
と、CEOが一度コーポレートメンバーの集まりで似たようなことを言ってました。確かになーと思いながら聞いてたのを覚えてます。
だからこそ〇〇の言語を覚えていればOKみたいなものはなく、必ずしもSaaSをたくさん触っておけばOKってわけでもないです。多分都会でキラキラしてる情シスの人たちは地方の中小企業に就職したらストレスでハゲそうだなと思ってます。優劣の問題ではなく水が合わないってやつですね。
みんな違ってみんな優秀。
自分がどういう仕事をしたいかによって全く違う「情シス」が成立するので、とにかく自分との対話を欠かさずやってほしいなと思いました。
ただ停滞だけは万遍なく市場価値が下がるのでお気をつけて。
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