DEPTH Alternative Stage 1 雑感

 雑感です。
 お上品な感想っていうわけじゃありません。
 思ったことを書き連ねていこうかなと思います。
 演者が良いからTLPTを見に行くタイプの人です。TLPTそのものを推しているわけじゃありません。
 お話の展開については書くつもりはありませんが、意図せずネタバレになってしまう可能性があります。その点ご了承ください。

OP

 なんで文字とナレーションと挿絵とピンぼけさせた過去公演のOPだけになってしまったのかが疑問でしかありません。
 過去公演あるいは、過去公演のDVDとか見られている方はわかると思いますが、あのナレーションの顛末をちゃんとお芝居としてキャストさんたちは演じています。
 正直、今回OPが無かったことによって、「出演するキャラクターのキャラクター性」が薄まったんじゃないかなと思っています。
 ……こちらが感情移入するための情報が減った、のほうが正しいような気がしてきました。
 SNSとかを見ていると、いろんな事情やらなにやらは察せなくもありませんが、エンタメをただ楽しみたい側としては察したくもありません。

本編

 クリスが白眉。次点でウォルター、テイラー。レオは良くも悪くも印象に残る。マドックは序盤のクリスとのやりとりも素晴らしかったと思っているけど、流石のバランサー過ぎて、あくまでも「過去公演を見てくれている人向け」のように見えてきてしまっているのは、私の目が曇ってきているからなのでしょうか。
 クリスが素晴らしかったと思っているのは、クリスというキャラクターが、生きていることが伝わってきたから。画面越しであっても。OPという場所を失って、今回新キャラクターだったにもかかわらず、ちゃんと、クリスというキャラクターが伝わってきたから。熱いお芝居をしていたからかもしれないし、怒りや悲しみのお芝居をしていたからかもしれない。深海の、誰もが狂った研究をしているような場所で過ごしていて、普通なら無くなりそうな人間味を感じたからかもしれない。バックボーンをこちらが類推できるくらいに語っていたからかもしれない。配役が良かったのかもしれない。それだけのことを語るための時間があったからかもしれない。どれが根拠かと言われるとまだ言語化は出来ないのですが、クリスは素晴らしかったと思います。
 ウォルターは、最初から最後まで変わらなかった。というところが素晴らしかったと思っています。過去公演と変わらずオネエというキャラクターだけど、いやらしくない。むしろかわいい。それが一貫していて、配役に関わらず変わらなかった。というところが、とても印象に残りました。
 テイラーは逆に、その変化が見られたところが素晴らしかったと思っています。過去公演と変わらず"ゴージャス"押しでしたけど、それを殺してでも冷静に議論をしていた姿勢が、すごく印象に残っています。変わってでも、生きようと動いていた。生きるために言葉を尽くそうとしていたと、そう感じました。
 これを打ちながら思ったのですが、逆に人間味や感情、温度を感じないということは、むしろ正しいことなのかなとも思いました。世間一般の凡人とは違う感性で生きている彼らのことが伝わってこない。ということはある意味で、正解なのかなと。

幕間

 俗に言う「幽霊タイム」
 6周年とは違って、本公演と同じように処刑されたキャストさん達が出演するようになったのは、良い改善点だったかと思います。児玉さんによるボードを使っての解説…というか現状把握も、とてもわかりやすかったと思います。
 

その他

 まだ明確ではないけど、次もありそうということで、ひとまずおめでとうございます。ただ、今のままなのだとしたら、見る気は無いです。特にOP。
 ただ字が読まれていくだけのOPに、私は意味を感じませんでした。
 劇場に足を運んでくれる人を増やすための呼び水でしかないのだとしたら、なおのこと自分には合わないものだと思いますので。
 個人的には…個人的なことしか書いていませんが、DEPTH Alternative のために生まれた新キャラクター、特に今回早くに亡くなってしまったハイラムやダンカン。クリス、レオ、マドック。彼らを、DEPTH の本公演で見たいです。DEPTH自体を劇場ではまだ見たことのない身だからこそなおのこと。過去出演しているキャラクター達も含め、今回の1回きりで消費されないことを心から願っています。

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