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うみねこのなく頃に #うみステ Ep3 観劇感想
うみねこのなく頃に ~Stage of the golden Witch~ Episode3 を観劇してきました。
その感想をまとめたいと思います。
結論から言えば
継続キャストの再現度は変わらず凄まじく高いし、今回の新キャストもそれに比するクオリティの高さだし、舞台だからこそという演出を挟んでくるところも素晴らしいし、(推しの贔屓目は否定できないけど)ロノウェの家具っぷりが最高なので全人類DVDを買ってほしい。
あと3/3までなら配信見ることができるので、ぜひ見てほしい。
これに尽きます。
前提
原作履修状況
筆者は「うみねこのなく頃に」をEp8まで一応履修してます。
PS3版を買って遊んだ一方で、原作版も多分遊んでるんですけど、それがうろ覚えになるくらいには昔の話って感じです。
アニメも一応履修済みです。ただしこれも結構前です。
ただし、物語を履修したのみのため、深い考察などはしておりません。
考察読んだりするのは好きだけど、自発的に考察することはしていません。
舞台履修状況
友人がうみねこが好きということもあり、それきっかけでEp1時点から舞台化されているのを知ってました。
EP1, EP2 は配信で拝見しました。
EP3舞台化に伴い、推しこと加藤靖久さんがロノウェ役でご出演。ということが発表されたため、現地に行かねばとなりました。以下の回を観劇しました。
02/22
02/24 マチネ・ソワレ
02/25 マチネ・ソワレ(千穐楽)
その他
舞台を見るのが趣味の人間が書いてます。
感想に偏りがあります。
有り体に言えばロノウェ過多です。
舞台内の時系列を踏まえて思いついたことをつらつらと書いてます。全部に触れてはいません。
舞台のネタバレはもちろんですが、先のエピソードでわかるようなこととかにも触れてます。そういうのが少しでもネタバレだと思うのであれば、この先を見るのは非推奨です。
感想/考察?
前編
ぐちゃぐちゃの内臓だけにされてる戦人と、それすらもきゃっきゃと楽しく遊んでる煉獄の七姉妹とベアトリーチェって構図がもう残酷で美しいのえぐいよな…内蔵の小道具を作ってふんだんに活用してるのもすごい。
若絵羽と若蔵臼が出てくるところ、後半上手側で観劇してて気づけたんですけど、それぞれ今の絵羽と蔵臼が声をあてているのはそうなんですが、金蔵に蔵臼が殴られているところで、ちゃんとやられ声出してるんですよね…後ろのほうにその声聞こえなかったのが惜しい…DVDとかのほうではどうにかならんか……
「いくじなし!へそでも噛んで、死んじゃえば~??」の再現度が本当にたまらないんですよねエヴァ…それでもかわいいっていうのが本当に罪だぜ……
アニメOPの片翼の鳥は、そもそも好きなんですけど、舞台のOPも、音はめを意識しててくれているのが伝わってくるからめちゃくちゃ好きです。
見どころが大変多いんですけど、アニメOPに寄せてるってよく言われている登場人物だけに一人ひとりスポットライトがあたっていくサビ前のあそこは、まじで美しいよなって思ってます。
美しいと言えば、絵羽、エヴァ、源次、ロノウェ、熊沢、ワルギリアが円状に並んでるところは、それを囲う七姉妹と対峙しているベアトリーチェと戦人っていう構図も美しいしかないんだよな…関係値含めて…。
1番終わり際、エヴァと絵羽が手を握って奥に走っていくのも好きです。OP前の絵羽とエヴァとのやりとりもそうですけど、碑文の謎を解くために2人で協力して、見事黄金を手に入れるっていうところまで(あるいは皆殺しにするまで)っていう関係値も見えてくるというかなんというか。
ワルギリアとベアトリーチェを中心に、煉獄の七姉妹と黒山羊のみなさんで踊ってるのとても幻想的で美しいの良いんだよな……。
このOP、本編の縮図というか、ともすればダイジェストちっくにも見えるのが良いんですよね……。
片羽の鳥は~のときに、戦人の後ろでButterflyの2人が片羽作ってるのも美しいんだよな…。
最後の時に誰の名前を呼ぶのっていう部分で、絵羽が呼ぶのは秀吉とエヴァの二択っぽく示しているのほんとえぐい。
Ep2の配信でもそうでしたけど、「胸の奥焦げ付いて」でベアトリーチェが自分の胸押さえているのがほんとうにしんどい
Ep3はその最後戦人の胸を指先でつく感じになってて、それを受けて戦人もなにか考えているみたいな形になっているのもなおのことしんどいっす
波打ち際での、6年前の戦人の言葉を今でも鮮明に覚えているっていう紗音のくだりと、それを終えて、グッバイ!俺の初恋っていう戦人の流れは明るすぎるが故にしんどいんですよな…
それはそれとして、波の演出を水色の布でやってるの好き。船で六軒島に向かってるっていうところは水の映像移してるのに、演者が踏んだりとかの表現があるからっていうのもあるんだろうけど、舞台ならではだなって思うし、あれは間違いなく波だって想像できるし、好きなんだよな…。
ロノウェの登場が当主の指輪をパシィッって握るしピンスポット当たるしで中の人のオタクとしては大変ありがとうございますという気持ちになってしまいましたありがとうございます。
ベアトリーチェに当主の指輪をつけるときの仕草から立ち居振る舞いが上品で大変よかったですね…。
ぷっくっくの表現、どういう形にするんだろうなって思ってたんですが、口でそのまま言うっていうよりは、吹き出しつつ口元押さえて笑いをこらえるみたいな感じだったので、あー良いなぁってなりました。多分公演前半より後半のほうが派手に吹き出してる気がする。
個人的に一番声を大にして言いたいのは、一通り挨拶を終えて、ベアトリーチェの傍に控えるときなんすよ。まじで"家具"じゃないですか??????家具になってません??????従者としての礼をとって、そのまま目を閉じて静止してるの、背景と同化してない…????ってレベルで、ベアトリーチェが「盤上じゃあちょうどゲームの開催宣言が~」って言ってるときに邪魔してないというか、気配を消してるんですよね。でもいるんですよ。ってことは家具じゃない????
Ep3からしか見て無くても、親たちの会議の中で、それぞれのパワーバランスが見えてくるのが良いですよね…。
蔵臼と絵羽がばちばちしてるとか、
夏妃が金蔵や右代宮家という存在を信奉しているとか、
絵羽と秀吉夫婦はその前段階から話出てるけど、絵羽さんを気遣い寄り添いつつも、それでも家督は告げないっていう現実的なことを他ならぬ秀吉から言える関係値(絵羽が上位とか入婿だから逆らえないではなく、あくまで対等…もしかしたら秀吉のほうがちょい上?どうなんだろう)である、とか。
霧江が頭が切れる存在であるとか。
留弗夫がちょっとニヒルな感じでありつつも、絵羽の蔵臼への叱責はなだめようとしてなだめられないとか。
楼座に対しては留弗夫も絵羽もちょっと強めに当たるとか。
CRUISE拝見しましたけど、衣装他がつくとここまで上位世界になりうるのかって感動したんですよね…。色々と工夫はあったのかもしれないけど、音を立てずに運ぶとか含めて、ミスが無いのがまたロノウェらしいというか家具頭としてあたりまえみたいな部分というか、いいすね…。
ヘンペルのカラスの説明も幻想的で美しいんだよな…配信に乗ってないところで、「世界最速のQEDです!」の後の18人を示す白箱を華麗に誘導して払っているロノウェがとても優雅で良いと思ってます。
九羽鳥庵のベアトリーチェのピュア感というか、箱入り娘感というか、可愛すぎてちょっとやられそうになってしまった…
後半の無邪気な様(なおやっていることはえげつない)とかのベアトリーチェってほんとうにかわいいんだよなって思っている私がいるんですよね…それとちょっと近しいというか、何も知らないからこそ、何もかもが新鮮で、色々なことを知りたがって…っていう振る舞いとかがもうかわいい…かわいいしかない…だからこそ、事故で死亡してしまったっていうのは悲しみが深かったな……。
「はー!!ばかばかしい!魔女っ子トークなら一人でしてろってんだ!!」「ん゛~!!ならば妾とて、ばかばかしくて話にならんわ!!」
ここの戦人とベアトリーチェのやりとり好きなんだよな…そんな言い争いしてるような状況じゃないんですけど、子供っぽくてかわいいやりとりというか…もはや戦人が上位世界というか幻想世界でのやりとりに慣れきっちゃってるんだよな…でも魔法とか魔女を否定してるっていうのがちょっとよくわからないですね…ってなる…。
九羽鳥庵のベアトリーチェが死んだって言われたときに、戦人が驚いて駆け込んでくるっていうシーンで、戦人は壁をばーん!ってこう、勢いよく開けた!みたいな感じなのに対して、ロノウェがちゃんとドアを開けるみたいにして壁を押して出てくるのがおーエレガント!って感じで好きです。千穐楽配信には映ってないんですけど。
「金蔵のゲームを楽しませてもらうぞ」って言った後のベアトリーチェの高笑い、なんか、エヴァのほうもそうなんですけど、ゲームのこう、高笑いSEというか、魔女的表現とか理不尽表現のときの笑い声SEっぽいのを意識してるのかなーって思ったりまったりした。
ゲームの日本語音声のほうをベースにしてるっていうのはそれは多分あるんだろうけど、なんか、魔女の笑い声聞いてると、あのSEの音声が脳裏をよぎるんですよね…。
「お嬢様の苦手なタイプのよ」「ふん!」「おっと」がとても好きというか楽しそう。こっちもこっちでベアトリーチェとロノウェのパワーバランス感見えるのいいよな…。
ちゃんと、ベアトリーチェが飽きてる様子が見えると、ルシファーを煽るんだよな…家具頭だな……。
紗音の挑発に乗ってキレてるベアトリーチェの「やっぱりお前は全然駄目だ」っていうセリフは、どうしたって戦人のセリフがよぎるわけですが。そういう示唆なのかなって思わざるを得ないですねやっぱり。或いはなんだかんだ好きすぎて口癖が移ったとか。でも、あれはあくまでゲーム盤上のベアトリーチェってだけなので、やっぱり示唆なのかもしれないですね。
源次の勝手に対して、キレ散らかしてるベアトリーチェに対して、先行してロノウェが動いて、勝手に源次を殺しちゃうのに対しても、他の家具相手は残虐にあれこれ振る舞ったりするのに、「つまらん」としか言わないの、やっぱりパワーバランスが何かしらあるんだろうなってなるんすよね…
とはいえ、「大魔女ではないですか」って主を立てつつ諭すの、主を諭せるタイプの従者~~って感じでとても好きです。「紗音如きの挑発に~」の"如き"って言ってるの、紗音が「ベアトリーチェ様"如き"」って言ったのに対応してるのかなって思ったりまったり。
源次とロノウェの礼がシンクロしてたり、安らかな眠りを~七姉妹達へ第一の晩の指示をだしたりするっていうくだりのロノウェはもう全部好きなんですけど、「これまでの労に見合う安らかな眠りを」で指パッチンしてるときの立ち方というか足が大変良い…というか、ロノウェが立っているときの足の角度とかめっっちゃ見てました<◯><◯>
足(特に右かな)を少し後ろにさげつつ真横(逆さにしたTの横棒的な)にして、もう片方の足をそれに垂直なるように添える(逆さにしたTの縦棒的な)感じにしてるのがとても好きです(なんのフェチなのかは自分でもわかりません)
たまに、I字になるように、左右の足を真っ直ぐこう、片方の足の爪先が片方の足の踵につくみたいな感じに構えてるように見えたときもあって、それも大変立ち姿がかっこよいなぁって思っていました(長い)
逆さのTじゃなくてL字っぽくなってるときもありm(ry)
2回手拍子してから、煉獄の七姉妹達へ指示を出すの、家具頭~~~~~~~~~~って感じがしてとても良いんだよなぁ…それを聞いて煉獄の七姉妹達が声を揃えてひざまずいて、「かしこまりました、ロノウェ様」っていうのも家具頭のこと上司って感じに見ている上で畏怖だか尊敬だかわからないけどそういう感情がある~~~~~っていうのが伝わってきたから、本当に煉獄の七姉妹の皆様すごい…
郷田の日替わりの歌は全然気づけなかったので私はまだまだ精進が足りない…。それはそれとして、ベアトリーチェの肖像画へのお祈り部分、十字を切る(キリスト教)のと、二礼二拍手一礼の一部(神道)と、土下座って感じでしたが、これ、土下座じゃなくてムスリムのお祈りの一部(土下座っぽい部分がある)とかだったら、もうなおのことてんこ盛りなお祈りかつ敬意の示し方だなぁって思いました。
熊沢が正体としてワルギリアの姿を表したとき、一礼するのが魔女に対しての礼を欠かさない(或いは今の主の師匠だからって意味かな)ロノウェっぽくて大変良いですね…。
ここの熊沢も、ちゃんと目を閉じているっぽく見えてるのが、好きなんですよね…。
「流石ですね、マダムベアトリーチェ」って言うところの段階で、主の意向を汲んで、一発で決着がついたらつまらないからそう見えないように演出したっていう感じなのかなぁって邪推してるんですがどうなんでしょうね
ベアトリーチェが高笑いしたときに、一緒のタイミングでぷっくっくって笑ってるのも含めて、主の意向や感情に同調している感じなのかなと思ったんですけど、でも、ゲーム盤の、エヴァに挨拶してそれ以降エヴァの傍に常に仕えているロノウェってそういう感じじゃないんですよね。むしろ一歩引いてるというか。そのうえで、名前を譲った後のベアトリーチェもとい先代様に対しては危険なことを引き止めたり、「ご武運を」って言ったりする。つくづく、なんというか、「ベアトリーチェが作り出した幻想の存在」感があるなぁって思いました。「ベアトリーチェが作り出してるから、当然ベアトリーチェの感情や意思に同調した動きをする」「他の人に仕えるようになったとしてもあくまでベアトリーチェの意向のほうが優先準拠される。」みたいな。このあたりの演技プランについて小一時間聞きたい……とても聞きたい……。
ヘンペルのカラスのときのベアトが説明中のときのロノウェの有り様も、チェックを外すのに必死になって、トラップの定義を戦人に説明するロノウェのフォローとか見てても、より、そう思うし、「マダムがそちらについたことで手慣れてきましたな…」って戦人を評価するときの、ちょっと苦々しい表情とか見ててもよりそう思うんだよな…ロノウェのキャラクター的に、もうちょっと飄々としてるというか、どういった状況でも余裕に振る舞うのかなって思ったから違和感として覚えてたんだよなって。苦々しく思っていたのは他ならぬベアトリーチェだったよな的な。
「ばーとらー!妾の大活躍見てくれてたかー?w」のベアトリーチェかわいくてとても好き。
それにドヤって反論を求めるロノウェもまじでロノウェで意地が悪くて好き。
バラ園で雨の中三角座りしてる戦人はかわいい。"魔法"の考え方について説明してくれるワルギリアとのちょっとしたほのぼのした会話がとてもかわいい。
第一の事件の事件現場の再構築時、死んだ6人が前に出てきてその横にパネルが並んでって言う流れで、赤字がそれを用いて表現されるの、好きなんだよな。死んだ6人の名前の部分は縦書きだけど、「6人は即死であった」とかが横書きなのとか含めて、おしゃれ~~!!!って思った。
というか数珠つなぎの事件の説明のための演出、舞台中央の円形部をうまくつかっててほんとすげぇな…ってなるんだよな…封筒、鍵はもちろんだけど、焼け焦げた死体を小道具(大道具?)として用いているのほんとリアルですごいんだよな…。
「当方、ここで作戦タイムを所望いたします♡」「お?おう」「さぁさぁ、お嬢様、こちらへ」「ん~!!?!?」このくだりとてもとても好き
失礼!ってベアトリーチェの口を塞ぐんだけど、それにベアトリーチェも戦人も驚いててきょとんとしてるのがかわいいのなんのだって
そんな中で戦人に対して、所望いたします(語尾あがり)って茶目っ気たっぷりにロノウェが言うの本当におもろいし好きなんだよな……。私は勝手にハートマークが見えてるんだよな語尾に…。好きすぎて配信なんども繰り返し見ちゃうもんなこの部分…。
てか1回目死んだ6人が出てくるときは、ちゃんと嘉音いるのに、チェス盤をひっくり返すぜ!からの2回めで嘉音いないのまじで何なの……。
なお、この変化は千穐楽のみの認識です。少なくとも、初日、24日マチソワ、24日マチネは嘉音は居た。23日にいなかったら、もっとTLが考察とかで溢れてると思うんだよな…。
紗音が犯人だったと過程して、戦人が説明していくわけですが、一人ひとりの肩を叩いていく紗音が、叩くの4人にしてたりしたのも気になる。
Ep1とかEp2でもそういうことしてたんだったら、意図的なものかなぁって思うけど…どうなんだろうな…。
でとちりは普通にありそうだなって思っちゃってるんだよな…今公演最多のスタッフ数とか言ってたし、映像演出の再生タイミングミスってたりしたこともあったし…って言う感じなので、半々くらいの確率でどっちもありそうかなぁって邪推してます。
親達が碑文の謎を解こうっていうくだりの中で、かもめかもめかちんかちんのくだりの長男夫婦と留弗夫のやりとりも好きなんだよな…公演前半より、後半のほうが、蔵臼が咳払いするようになったり、留弗夫が説明しようとしてたりするようになってて、良いんだよなー……。
楽前に突然「例えば…あじ、とか」「あじ」「黄金の…あじ…」「エバラ焼肉のタレ黄金の味♪」「絵羽だけに」「お前を焼肉にしてやろうか」って言い出してる絵羽と楼座ほんとめっちゃ笑ったのと、どうした!?!?っていう情緒で反復横とびしてたんだよな脳内が。仲良し姉妹じゃん……。千穐楽前にボケたくなったの???それとも、秀吉さんにバラされたサビストッパーの下りの挽回にって、こと????ちょっとちゃんとSNS追えてないので改めて追ってみるか……。
今思えば、絵羽が黄金を発見したときに流れてるBGMが、どことなく賛美歌っぽく聞こえるんだよな…。意図してるのかなこれも。
黄金は私だけのものよ!って思うエヴァと、兄弟で山分けするわっていう絵羽と。
理性と執念、本音と建前、嘘と真って朧気にぼんやり思ったわけですが、このときの絵羽、楼座に対して「どれだけ金を手に入れられても、人を殺すほどのリスクをとれない」っていう主旨のことを言ってるんですよね。自分の言葉との矛盾というか、それだけ幼少期のころの自分と離れてしまっていることへの表現なのか、それとも、それらすらも幻想であり虚飾であって、黄金に魅入られて、ベアトリーチェを時に利用しつつ、全てを手に掛けたのかもしれないとか。
継承式で、エヴァにひざまずいて手の甲に口づけるロノウェっていうあのそのあの、大変従者然とした美しい構図を推しで見れるのマ????????????????????ってなった。ありがとううみステ、本当にありがとううみステ。そういう演出つけてくれて本当にありがとうまさみベアトリーチェ様。
からの戦人の「定義をはっきりしろー!」っていう言葉を受けての指パッチンで上位世界に出てくるロノウェさん、くるっと回ってロングテールコートが翻るシルエット含めてきれいで本当にありがとうございますってなりました。
「上品で、キュートな名前を考えてくれ♡」のベアトリーチェばちくそかわいくて好き。それを華麗にスルーする戦人も好き。下むいてすね気味のベアトリーチェに対して、日替わりで別の名前つけてあげるロノウェ本当に慇懃無礼の家具頭で好きだしそれをくしゃくしゃにして踏み潰すベアトリーチェも好き。この一連の流れ完成されてて本当に何度も見ちゃうんだよな……。
黄金の魔女・ベアトリーチェを名乗って、絵羽がエヴァの姿になるとき、「おばさん、誰?」って真里亞が言うのとかが、普段の絵羽ではない…?っていう部分を、他ならぬ真里亞が、ピュアというか、子供が見える、子供だからこそ違和感に気づくっていう図は美しいよなーって思いました。
その上で、エヴァに対しても「ベアトリーチェ!」って喜ぶ真里亞っていうのは、実質最初のほうの「ドレスとかを紗音に着せちまえば、真里亞はベアトリーチェだと思っちまいそうだもんな」って朱志香のセリフの裏付け感がすごいですね。ただ、語尾が消えかけてた部分が、楼座に言われて止めたからなのか、自分が知ってるベアトリーチェではないって思ったのかっていうのは、ちょっと解釈の余地があるなぁって思ったりもしています。
エヴァの残酷な振る舞いっていうのがもう最高of最高でしたね…笑い方からなにから。残酷且つかわいい。so cute!って感じ。傲慢とか傍若無人な振る舞いとかを、可愛さでねじ伏せてる感ある。かわいいは正義ってそういうことなのかなって勘違いしそうになるくらいには、ビジュアルと、振る舞いと、それによってもたらしている所業がマッチしていて、すごいなって思いました。
ここの、楼座や真里亞に対しての酷い振る舞いを、全部映像でやらなかったのが本当に私は感動してしまったんですよね……。ゼリーの海で溺死させられてクラッシュさせられるのところとか。最たるはやっぱり蜘蛛ですけど。蜘蛛の臨場感と、恐怖ったら無かったし、それによって恐ろしい目に合わされる楼座の断末魔の悲鳴と相まって、すごかった…。あれを巨大蜘蛛の映像投影して云々みたいなことせず、蜘蛛を作って、かつButterfly・Atmosphereの皆様の表現力も駆使して、人間がそれを表現したっていうのが、もうそれだけでEp3見た甲斐があったって言っても過言ではないです。私にとっては。
人それぞれの見え方や考え方は違う。自分が同じだからと言って、相手も同じだとは限らない。っていうことを、ベアトリーチェが初めて知る、自覚する、みたいな流れですが、でもこれも、結末を知っていると、「ワルギリアとロノウェに諭されるも、言葉を聞こうとしないベアト」っていう幻想を見せられているだけで、実際は「ベアトリーチェが、ワルギリアとロノウェと、戦人を騙して魔女を認めさせるために打ち合わせをしていた。」だったかもしれない。みたいなことをこれを書きながらぼんやり考えたりしてました。
エヴァの高笑いで終わるのと、下から赤い照明浴びせてるのがほんとうにえぐい。本当に喉労ってほしい…。
後編
猫かぶりで、先代様♡って先代の言うあれこれににこにこしながら頷いて、先代様がいなくなった後に「つまらないやつ…」っていうどすの聞いた低温で言うエヴァは本当にエヴァな感じでいや凄いっすね…本当に画面から抜き出てきた感ある…そして猫かぶりエヴァがとてもかわいくてやばい……。
留弗夫の「西部劇世代を舐めるんじゃねえぜ」からのガンアクションがもうかっこいいのなんのだって。霧江さんの昔話からの「18年嫉妬した女の狂気」の語りのかっこいいのなんのだって。
ただ、何度か霧江さんの語り部分で映像送りのミスあったから、Ep4の映像系オペレーションは本当に頑張って欲しい。大変だと思いますけど何卒…。
それはそれとして、レヴィアタンの杭のキャッチしそこねた部分で、床に落ちたそれを踏んづけてるアドリブに切り替えてるのまじで天才だったんすよね。
戦人が6年前に「白馬に乗って迎えに来るぜ」って言うのって、留弗夫の血を引いてる影響なんです??って霧江の「白馬に乗って迎えに来てくれるわ」って話を聞いて思ったんだけど、今冷静に、書きながら思うけど、むしろ霧江の影響のほうが大きかったりする??もしそこまで含めてのってことならひえ~ってなっちゃうけども。
シエスタ近衛兵って、このえへいって音で覚えてたんですえけど、ロノウェが驚いて説明してるとき、ペンドラゴンの◯◯の部分、◯◯の部分絶対近衛兵って言ってないんだよな…なんて言ってるんだろうって今調べたらシエスタの兵士達のことを「記念兵」って呼んでる箇所が原作に…あるっぽいので、納得しました。(ロノウェが呼んでるのかどうかは未確認)
シエスタ姉妹の410と45が忠実~~~!!!てか喋り方から、喋ってないときの裏での振る舞い、先代様出てきて、エヴァが先代(経由で戦人に対してと見せかけて先代に対して)文句言ってるところで後ろで弓構えてるとかまで含めて再現がすごい~~~!!!って思いました。
シエスタの黄金弓の表現、映像とアナログ(蛍光色だし夜光塗料的なものきっとぬってるんじゃないかな…って感じのゴム製の紐)を駆使してるのが本当に天才すぎてやばかったな…初日見に行ったときは全然気づかなかったけど、射出されたときに、そのゴム製の紐が舞台上手から下手まで飛んでいってるのに気がついて、すげ~!?!?ってなりました。
留弗夫と霧江、ワルギリア、ベアトリーチェを縫い留める矢の動きがButterflyによるものなのも、人の動きによる美しくも不定形、毎公演少しずつ違っている動きみたいなものを見させられてて、すごいしか出てこなかったんだよな…黄金弓からは逃れられない……。
ロノウェが、代わりにやりとりするようになってて、第ニの晩の部分をリザインしたって報告をしたときのベアトリーチェが本当に乙女なわけですが、それに対して、ロノウェが「お嬢様でなくては盛り上がらない」と仰っていたって言うの、あれ、私は嘘をついてると思ってるわけですが、なんでそういう嘘をついたんだろうなぁとは思いますね。
本当だったんならそうか…って感じですが…。
その後のめちゃくちゃ機嫌良くなってうっきうきのベアトリーチェ見て、「ぷっくっく」って笑うじゃないすかあの人。その嘘で機嫌直っててちょろいっていう意味なのか、なんなのか。
ともすればここも「この後自分は代理で打つ資格を返上いたしますので、お嬢様の演技の手腕にかかっておりますよ」的なことを幻想で覆い隠しているのかしらみたいな気持ちになったりもしました。クッキーの支度をとかも、黄金郷の下準備的な隠語だったりして。いやー?考えすぎか?\(^o^)/
ロノウェの指パッチンで上位世界に入って、ワルギリアの指パッチンでゲーム盤世界に戻る流れきれいですよね……。
盤面は対局者不在のまま進行するって言うことは、そこに対戦者によるゲーム盤世界のキャラクターの思考を改ざんする余地は入らないってことなんですかね。つまり、本来のキャラクターの思考のまま勝手に動くというか。どうなんだろうな。
ここのちょっと涙声っぽくなってるベアトリーチェがかわいそうかわいいのなんのだって。でも、それも戦人に魔女を認めさせるための北風と太陽作戦の一つなのかしらと思うと、演技上手過ぎてちょっと笑っちゃうわね。
それに対して、まっすぐに有限だからこその生命の尊さとかを語る戦人のまっすぐでかっこいいのなんのだって。ワルギリアに対して「無限の魔法はなんのためにあるんだ?」って聞いてるくだりの段階で、魔法信じてるというか、魔法を肯定してるじゃんねぇって思った筆者がいたとかいないとか。
ワルギリアを肯定してサポートされている段階でもはやという感じではありますが、それはそれとして、「ベアトリーチェが魔女であり、魔法で殺人を行った」ことを認めるって話ではないから許容ってことなのかしらとか思ったりまったり。
ベアトリーチェの「妾はきっともどってくるぞ…!」のときに、戦人に対してお辞儀してるロノウェがとても好きです。
蔵臼と夏妃の絵羽に対しての、絵羽には聞こえてないやり取りが好きなんだよな……。後悔を抱えている大人とそれを支える大人っていうのがね…OPのワンカットを彷彿とさせる感じで…。
黄金弓に捕まったときも、まず「夏妃!」って叫んでるのがほんとねー、あー、愛し愛されてるんやなぁって思ったりもしました。
ところで、蔵臼が牽引されるところ、あれ最初どうやってるんだろうって思ったんですけど、多分Atmosphereの方がスーツ襟くらいになにかつけてるっぽいなぁっていうことが千穐楽見てようやくわかりました\(^o^)/
07151129 ってなんだろうなー。
調べたらどこからその日付が来てるのかみたいな部分はわかったし、何かの用途で使ってるっぽいことはわかったものの、自分の中ではしっくり来てないのでゲーム買って確認します。
朱志香が銃の発砲を間近で見て目が見えなくなる時に、初日かな。「あいつが犯人なんだ!!」って言ってるところで、紗音のほうを指さしてるように見えたんですけど、その後の公演では指さしたりとかしてない感じになってたので、ちょっと変わったっぽいんですよね。意図的だったら、おお凄いことするなぁ…!!って感じでしたが。
でも結局嘉音の問題があるから、或いはみたいなところがあるかもしれないって、私は疑心暗鬼に陥ってる節があります。
第九の晩まで終わった今、朱志香も生き残れはしないでしょう。ってところのロノウェとベアトリーチェのくだり、ロノウェはどこまであれ本気で言ってるんだろうっていうのはちょっと気になるんすよね。
勝負に出るべき。ここで自分の心臓が晒されるかもしれないリスクをとってでも、戦人に対戦相手として認められたいっていう強い思いがベアトリーチェとして表出していて、そこまでのリスクを追うべきじゃない。次のゲーム盤以降もあるとか含めて理性的な部分がロノウェ。みたいな感じなのかなーとか。結果、その思いを汲んでの「ご武運を」なら、ちょっと納得が行くけども。いいやぜんぜん違うね!みたいな話かもしれないし…やっぱり演技プラン気になるな…(振り出しにもどる)
本当の魔女になった…!ってベアトリーチェに対して、シエスタ410と45が最後の一撃を見舞うところの、あの爆炎の演出美しいんだよな……。魔女狩りによる火あぶりの刑とか、不死鳥とか、そういう言葉がいつも脳内によぎるんですよね。
全然駄目だなっていう戦人の表情がもうなんか、ベアトリーチェに対して優しいんだよな。ほんとさぁ。ほんとさぁ!!!からのゲーム盤のエヴァを止めて、上位世界に引っ張り出して、「対戦相手はお前だ!!」でしょ???かっこよすぎん?????
ベアトリーチェに対しては「化け物だ…!」って怯え、戦人に対しては「対魔法力…エンドレスナイン…?!」って驚いてってしてるシエスタ410と45は本当に可愛そうかわいい。
推理のやりとりに関しては、戦人がばしばしチェックを進めていく中で、「性悪な魔女に鍛えられたからな!」って言ったときのロノウェのぷっくっくが好きポイントだし、ここに至るまでの状況の再構築を一言一句違わずやりきってるワルギリア本当にお師匠様でありがとうございますってなるし、珍しい一手の巧妙さを褒めたロノウェの言葉を聞いて、めっちゃ嬉しそうにしてるエヴァの可愛さにノックアウトされてるし、秀吉の所持品からタバコを取り出してお師匠様に銘柄確認するベアトリーチェはかわいいし、そこから逆転の一手を示す戦人はひたすらにかっこいいてかベアトリーチェに対して「ありがとう、ベアト」って頭撫でるのは本当にイケメンにしかゆるされない立ち回りだし本当にかっこいいかっこよくてキレそう。
美しい赤によるチェックメイトに対して、悔しいながらも、認めているロノウェとワルギリアであり、そのチェックを切る赤を宣言するベアトリーチェに対して、「ベアトリーチェ!?」「お嬢様!?」って驚くロノウェとワルギリアであり、このあたりはもう本当に様式美。美しい流れ。
その上で、赤で南條殺しの真実を語るベアトリーチェだけど、これ、もしかして口パクだけどちゃんと真実を語ってるのかな…めっちゃ口元見てたんですけど、適当にぱくぱく口を動かしているっていうよりは、ちゃんと何かを話しているように見えるんだよな……いやセリフあったらすごいな……セリフが無いならないで、それをちゃんと話をしているように見せている技術が凄いんだよな…。
戦人の赤が解かれて、右代宮絵羽の姿を現にするところで、ワルギリアもロノウェも、ベアトリーチェとエヴァと共にステージ奥に移動して、そのままエヴァと共に姿を消すっていうのがね、実際エヴァが「ロノウェ!あんたもただじゃすまないわよ!!」って言ってた通りに、幻想の住人達もろとも消えるというか、そこから絵羽と戦人との、ゲーム盤での話に切り替わるっていうのがね…カチカチとなる音と共に、絵羽に撃ち抜かれる戦人のところまで含めて、本当に最後まで美しい流れなんですよね…いやー好き。
からの黄金郷はもう本当に黄金郷でみんな平和に過ごしてほしいって思っちゃったもんな…思わざるを得ないもんな……絵羽と夏妃がお互いの娘息子が使用人といちゃいちゃしてることに対して嘆きながら抱き合ってるのほんとうに好きだし、留弗夫がベルフェゴールといちゃついてるところで投げナイフ他振り回してる霧江と嫉妬のお姉様素敵~!ってなるレヴィアタンも好きだし、治療してくれる南條も好きだし、毎回階段の上登っていって、反対側からくる源次と乾杯してるロノウェも好きなんだよな(そこに真里亞が来てくれたりベルゼブブがお皿に持った料理見せつけてきてたりしたのもかわいい)
「「サインを」」での開眼は本当に、積み重ねてきた信頼信用を一瞬で打ち砕くヤバさがあって、ワルギリアもベアトリーチェもほんと"良い"んだよなぁ…。
あとこのタイミングで、周囲が暗転してるところで、黒山羊の皆さんの目が赤く爛々としてるのがとてもとても好きです。
からの謎の少女もとい縁寿の登場!!!アクションがかっこよすぎる…!!
ベアトリーチェの高笑いのときに、両手で顔を覆ったりするところがあるんですけど、あれって本当に高笑いなのかなーとか、本心から勝ち誇って笑ってるのかなーっていうのが、割と気になっている私です。
あれ、わざわざベアトリーチェが本性というか、魔女は改心したりしない。っていうことを言わなければ、そのまま戦人ころっていってたんじゃねえかなって思っちゃってるんだよな。
ゲームに対するフェア精神に則ったのか、なにか別の制限とか縛りがあったのかわからないけど。
あと一歩、あと一手、というところで、それが叶わなかったっていう悔しさとか、あの過程が演技で芝居だったとしても、ベアトリーチェの中で揺らぐ何かがあったりしたのかなーとか、それによる満面の笑顔、笑いではないから顔を隠して笑ってるのかなーとか。そういうのは全然関係無く、淑女としてそんな高笑いはみっともないから隠してるのかなーとか。色々考えさせられてました。
縁寿の正体に薄々気づきつつ、置いてけぼりをくらう戦人かわいく見えるのはなぜなんだろうかしかし。蚊帳の外感凄いよねあの上位世界のED。
ゲームの勝者と、生き残りを読み上げるAtmosphereの皆さんの声の揃いっぷりに感動しつつ、あのシーンって、誰目線の話なんだろうなっていうのは、ぼんやり考えたりするところです。舞台だからこそのわかりやすい締め。と言ってしまえばそれまでかもしれませんが。
最後に
今回、うみステという舞台を通して、改めてうみねこのなく頃にという作品に触れたわけなんですが、なんというか。
このEp3の中で紡がれているそれぞれの登場人物達の想いや願いは、どこまでが本当でどこまでが嘘なんだろうとぼんやりと考えるようになりました。
嘘というか、フィクションというか。
たとえば、秀吉と絵羽とのやりとりっていうのは、当主の座を得ることへの執着に囚われながらも、魔法の手だと言って元気づけようと手を握ったり、留弗夫と霧江を殺したエヴァに対して夫としてあるべきを諭したりっていう部分、傍から見れば美しい関係性であったり、感動的な一シーンに見えるんですけど、それを誰が観測して後世に伝えたんだ??って思うじゃないですか。
3つ目のゲーム盤の上で行われている出来事であるっていうことからも、そこで繰り広げられる感動話のあれこれすらも、創作なんだろうなとか、ってちょっと引いた目で、俯瞰で?見ている自分がいたなぁと、思ったんですよね。
留弗夫と霧江のかっこいい言葉ややりとりについてもそう。従兄弟組が波間でずっと仲良しでいようぜ!って誓いあってるところもそう。譲治と紗音の信じた奇跡も、朱志香と嘉音の最期の時間もそう。
そう考えると、結果という事実と、その結果に至るための条件を理解しきることができれば、その中で繰り広げられている幕間や行間部分は、自由に創り上げることができる。というものなのかなぁ、と、改めて考えさせられました。
極論、舞台オリジナルEpとかが作られてもおかしくないよな、とか。(でもそうなるとうみねこのなく頃にという作品の2.5次元舞台、というよりは、二次創作ってなっちゃうからそれはしないだろうしできないとも思うんですが…。)
一方、演劇作品を見るという観点で考えたら、幻想をあくまで幻想として受け止めた上で、それぞれの想いや背景に対して解釈を深めたほうが、ファンタジーとして楽しめるのかもしれない。とも思いました。
多種多様な楽しみ方がある中、私はミステリーに挑もうとしている寄りの見方をしつつ、でもそれによって舞台観劇している中で感じる虚しさみたいなものが好きではないから、ファンタジーとして楽しみたいと思う気持ちもあるという、こう…複雑な心持ちです。
一番シンプルなのは「ロノウェの所作がエレガント過ぎたし、家具としての振る舞いが本当に完璧だから本当に最高でした推しこと加藤さん本当にありがとうそしてとてもかっこよかったー!!!」なんですけどね。
改めて
「愛が無ければ視えない」
という、うみねこ作品でよく使用される言葉は、つくづく舞台作品そして舞台を観劇する人間に当てはまる言葉だよなと、Ep2の配信段階で思っていたんですけど、Ep3でも、それを特に実感しました。
それこそスペース・ゼロなら、冒頭、絵羽と秀吉が船を降りるところだって、船自体は映像にしたってよかったところじゃないかと思う私はいます。館の背景とかベアトリーチェの肖像画、黄金が眠っている部屋のドアとかで使われているような手法を用いても。でもあそこって、それを用いてないんですよね。階段と、板が4枚置かれるだけ。
でも、その板四枚って、船じゃないですか。
直前で六軒島に向かっている船の中・これから降りるという描写をしているから、あれが船だろうって思える。
秀吉と絵羽が降りてくるから、船だろうって思える。
郷田が迎えてくれるから、ここが六軒島だってわかる。
途中に出てくる大蜘蛛だってそう、オレンジ色のビニールを被せられる楼座だってそう。
Ep3やうみねこに限った話ではありませんが、極まった話をしてしまえば、役者の皆様だって「◯◯役」と提示されているけれど、それを無視して中の人として見るという観劇の仕方も出来なくはない。
それでも。
愛が無ければ視えない。
想像力が無ければ、船には視えない。
想像力を働かせるのはどうしてか。
物語を理解しているから。
物語を理解しているのは何故か。
物語を理解しようとするのは何故か。
物語を理解するという労力を割いているのは何故か。
一重にそれは、物語を愛しているからにほかならない。
そして、観劇の魔女からの愛に応えることに全力で邁進されているのが、このうみステという舞台であり、座組なのかなと漠然と思いました。
進戯団 夢命クラシックスさん、今回はじめて観劇させていただきました。
映像演出に頼りすぎず、あくまで「舞台であること」に重きを置かれている(と勝手に感じた)演出がとても好きです。
また、それを実行するに足りうるメンバーが揃っている。というのが大変魅力的に感じました。
改めて、素晴らしい物語をありがとうございました。
EP4も、その先も、楽しみにしております。