「陸奥一蓮」感想 ミュんば先輩が好きすぎる2
こちらは陸奥一蓮についてのネタバレしかない記事です。その他刀ミュ関連作のネタバレがある可能性がありますご了承ください。また、普段はW山姥切を「国広」「長義」で呼び分けていますが、この記事では作中に準じて「山姥切」「長義」と呼びます。
感想前作
参騎出陣「八百八町膝栗毛」の前に書いておきたかったけど結局ギリギリになって書いています。ふせったーの再構成な感じですご了承ください。生絞りの雑多感想はこちら
後悔を拭うのは誰のため?
「江水散花雪」感想で、私はこんなことを言いました。
結論から言うとこんなに爆速で 完☆全☆復☆活 みたいな山姥切国広を見せられると思わなくて大興奮でした!!!!
まず初見時は「加州清光に過去を聞かれて無事に帰れたら話すと約束する山姥切国広」「隊長を申し出る山姥切国広」「そのほうが鶴丸も動きやすいだろうという山姥切国広」だけでだいぶテンション上がっていたんですが、振り返って語ろうとしたらそれが繋がってとんでもなかった。
加州は仲間として支えたいという気持ちを込めて「何があったか聞かせてほしい」と言った、その気持ちを山姥切は分かっていたと思う。江水で和泉守が「俺じゃなくても来た」と言った、それは、「みんなお前を心配している、無事に帰ってきてほしいと思ってる」ということで、そういう仲間の気持ちを、山姥切は分かっていなかったわけじゃないと思う。
でも応えられなかった。仲間を守れなかった隊長失格の自分には、そんな風に思ってもらう資格があると思えなかったんだと思う。そしてそうやって応えられない自分のことも、自己嫌悪していたかもしれない。
だから「無事帰れたら」って言ったあのときには、いや、あのときにこそ、山姥切は隊長を申し出る覚悟を決めたんじゃないか。過去を話すには、過去に向き合わないといけない。加州の気持ちに、仲間の気持ちに応えるために、後悔に立ち向かう決意をした。
泣くわ!!!!!!!
その加州が山姥切に「聞かせてほしい」って言ったのは、気になる過去を聞かないことを大包平が「怠慢だ」って言ったからなんだけど、その大包平の「怠慢だ」も「八つ当たり」なんですよね。大包平にしてみれば、「俺より古参の加州清光が聞けないことが新参の俺に聞けるわけないだろう」という思いがあったのかもしれない。大包平も聞きたかった。真面目に山姥切の教えを守っている大包平が、山姥切の過去が気にならないわけはなくて、でもなまじその心の傷に知らずに触れてしまった大包平だからこそ、聞けなかったのかもしれない。山姥切が傷を垣間見せてくれたのは、自分を導くために無理をしたんだと感じていたのかもしれない。
でもそれは、山姥切が仲間のためを思えばこそだ。
そんな風に山姥切が気持ちに応えたいと思った仲間は、加州は無茶をして重傷を負ってしまう。
「絶対に折れるな加州清光!!!」
もうこの台詞が!!!最高過ぎて!!!
あんな思いはしたくない、二度と仲間を失いたくないと思っているだろう山姥切は、それでも前向きにはなれずに、「ようやくお前のもとに行ける」と、これで終われると言ったけれど。山姥切が折れた刀に本当に言いたかったのはこの一言なんじゃないのか? 守られた自分には、守れなかった自分には言えなかった。折れるなと言えなかった。
でも江水で大包平は言ったんだ「許さんぞ山姥切!!!」
あの言葉に笑った山姥切を忘れない。
あの怒りこそが山姥切の呪縛を断ち切ったんじゃないのか。
大包平の怒りは「隊長の役目は全員無事に連れ帰ること」と言った本人が犠牲になろうとする山姥切の無神経さにも向けられていて、純粋な仲間に対する怒りではないかもしれない。それでも、折れた初期刀をトレースする自分に向けられた怒りに、自分は本当は何がしたかったのか、思い出したんじゃないのか。
仲間を失いたくない、もう二度と失わない。
そのために仲間にも自分にも強さだけ求めながら、それでも前は向けなかった。だから大包平に、自分を越えて強くなって、自分なんか置いていけばいいと思っていた。
そんな後悔を越えて前を向けた何よりの証拠が、あの怒りだったと思う。「絶対に折れるな!! 加州清光!!」
全員無事に本丸に帰り、あの日果たせなかった「隊長の役目」を果たした山姥切は、約束通り加州たちに過去を語り始める。
あと5分で参騎が開演するのでこれだけ言います。
仲間を守るために強くなることを躊躇う理由もうないよね!?!?
なんかソロもすごく修行めいてたし修業に行く日を楽しみにしてます!!!