杏子(脚本)2話目
第2話 南米行きと友情と
場面1 嵐がh&mの床を嵐が拭き掃除している
場面2 嵐の目線の先に客
場面2 嵐モノローグ 買いに来たんだから、さっさと買って帰れよ。あのカップル。いやいや、ファストファッションの店に全身ブランドファッションで来る男(ヤツ)何が目的だよ。
場面3 ぼんやりやる気なく床をみがくふりしながら客に心の中で毒づいている嵐に近づく影
場面4 バンドメンバー「ちゃんと床拭いてくれないと困るよ。山田君」店長の声マネで近づいてくる。
場面5 嵐「はい、スイマっん、お前〜」
場面5 嵐は一瞬硬直した後、ゆっくり振り向き安堵の表情の後に怒り出す。
場面6 嵐「その呼び方はやめろって言ってるだろ。(怒)」
場面6 バンドメンバー「じゃあ、ドカベン。」
場面7 嵐は、黙ってグーの拳でバンドメンバーの両耳の横を挟みグリグリやりだす。いわゆる梅干しだ。
場面7 バンドメンバー「だーっイッテ‼️痛〜バカ何すんだよ。」
場面8 嵐「その名前で呼ぶな。殺すぞ!」
場面8 バンドメンバー「だって、本名ドカベンじゃん。あー痛。暴力反対。せっかく面白い話し持って来たのに、ドカっ冗談だよ〜あ・ら・し君。」
場面9 遠くに本物の店長を見つけて振り上げた拳を不自然に下げながら嵐は、声をひそめて
場面9 嵐「面白い話しってなんだよ。つまんない話だったら殺すゾ。」
場面10 バンドメンバーは、ニヤニヤしながら
場面10 バンドメンバー「アイツ飛んだって。やったな嵐俺たちの時代が来たんだぜ。」
場面10 嵐「え、え、マジで!なんで、どうした、何があったんだよ。」
場面11 バンドメンバー「はるかー草原をひとつかみの雲が〜」
場面11 嵐「お前の下手な歌なんてどうだっていいんだよ、どうしたんだよ。」
場面12 バンドメンバー「だから〜マルコは嫌になったんだって。やっと顔だけで選ばれたアイツの代わりに、俺たちでアルゼンチン横断しちゃおうぜ。」
場面12 嵐「いやいや、確かにアイツは顔だけだった。だけどそんなに簡単にいくかぁ〜」そう言いながら2人の顔はすっかりその気になっている。
場面12 ナレーション「コイツら馬鹿である。」
場面13 嵐は自宅でひっくり返ってテレビを見ている。
場面13 嵐「誰だよ、コイツら。」
場面13 代役に選ばれたのは全く知らない2人だった。テレビ画面には2人が映っている。
場面14 杏子は、今日は自分の行きたかったLiveを見に武道館に来ていた。
場面14 杏子が、Liveが終わり会場の記念に出演バンドに贈られた花を写真に撮っていると、後ろから声がする。
場面15 愛「今日は1人なんですか?」
場面16 杏子「えっ、あっ」
場面16 振り返った先にいたのは、先日嵐ともめていた女の子が立っていた。
場面17 武道館側のスタバで2人は楽しそうに話している。
場面17 杏子「愛ちゃん、私があのバンドの誰かの彼女だと思ったの!ぜんぜん違うから、てか、なんでその若さであんな妻子持ちとホテル行こうとしてたの?」
場面17 愛「あの時は、嵐さんが結婚してるなんて知らなくて。あ、本当は真面目なんですよ。嵐さん。あの時は、いろいろ落ち込んでいたから・・・」
場面18 杏子「あのね、お節介だけど、本当に真面目なら、奥さん居て違う女とホテル行こうとしないよ。」
場面18 愛「いやアレは、私もはっきり断らなかったのがいけないんです。それに、あまり上手くいってないのバンドだけじゃないみたいで。」
場面19 杏子の頭には、嵐の顔が浮かぶ
場面19 杏子モノローグ「アイツ殺す」
場面20 愛「それに、嵐さんが、もうすぐ奥さんと別れるから一緒に住まないかって、嵐さんは冗談でそんなことしたわけじゃありません。」
場面21 杏子は、座っていた椅子からバネのように立ち上がって
場面21 杏子「は、はぁ〜、それアイツが言ったの!」
場面21 愛「だから大丈夫です。ニコッ(笑顔)」
場面22 杏子は力なくなく椅子に座る。
場面22 杏子モノローグ「この子バカなの?ダメだ、野放しにしたら、この子最悪な結果しかない。今時、アホ過ぎて逆に心配だ。」
場面23 愛「あの〜、嫌だったらごめんなさい。杏子さん私と仲良くしてもらえませんか?嫌ならいいんです。変なこと言ってごめんなさい。」
場面23 愛はとても自信がなさそうにテーブルの目地を見つめている。
場面24 杏子はびっくりして、愛を見つめた後ゆっくり優しい顔になる。
場面24 杏子「ごめん、スタバ来る前の武道館で声かけてくれた時から、友達になったと思っていた。」
場面25 愛は一気に緊張が解けて、ふんにゃりした笑顔で笑いだす。
場面25 愛「あれは、絶対メンバーと見に来たと思ったから声こかけたんです。」
場面25 杏子「おい、それ普通に失礼。」「ふふ、アハハ、まったく(笑)」杏子は笑いだす。
場面26 愛はキョトンと杏子を見つめて、自分の失言には全く気がついていない。
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