杏子(脚本)5話
第5話(危機一髪!)
場面 杏子、突然気持ち悪くなって、口を押さえて青い顔になる
場面1 杏子「あぁー、落ち着いた。ありがとう。」
場面1 吐き気が治まり、スッキリした顔で愛を見る。
場面2 愛「靴に着いた、靴に着いた!」
場面2 杏子の吐物が跳ねて、吐物が靴に着いた。汚れた靴を拭くでもなく、ダンダンダンと地団駄ふんだ後は、全身で怒り💢をあらわすように直立する愛。
場面3 杏子「怒る相手が違うでしょう。」
場面3 急に酔いが覚めた顔で愛を見つめ返す。
場面4 愛「私は頼んでない‼︎」
場面4 杏子「頼んでないって⁉️あんな失礼な事されて頭こないの⁈」
場面4 お互いが、売り言葉に買い言葉で、引っ込みがつかなくなり、一触触発でにらみあっている。
場面5 杏子の鞄の携帯のバイブレーションが派手に動く。
場面6 驚く杏子。
場面6 杏子「わぁ!びっくりした‼️」
場面7 杏子が自分の携帯をのぞきこんでつぶやく。
場面7 杏子「なんか?きた。」
場面8 愛「なに?何、何、何が来たの⁇あぁーこれって名前の怪しい人?」
場面8 一触触発の緊張から一気に解放されて、携帯の動きと同じくらい早く、杏子の後ろから、携帯をのぞこうと身を乗り出しながら、杏子の肩につかまる。
場面9 携帯画面(山本です。安田さんその後体調いかがですか?)
場面10 愛が杏子の後ろから、携帯をのぞきこみながら、
場面10 愛「安田って誰?」
場面11 杏子が、愛に後ろからのしかかられたまま、少し愛の方を向きながら
場面11 杏子「私だよ。てっいうか!重い‼︎」
場面12 愛は、杏子の肩をつかんだ手を、杏子が動いた事で外された。
場面12 愛「杏子さんって、安田って言うんだ。安田杏子・・芸能人みたい。」
場面12 杏子「あんずの子で杏子。アンズ子じゃないよ!」
場面13 愛「読めますー! そのくらい‼︎」
場面13 杏子「愛ちゃんは、なんていうの?」
場面13 愛「まだないしょ、さっき歳、教えちゃったから、苗字はまた今度。」
場面13 杏子と愛の2人の距離感はすっかり元に戻っている。
場面13 杏子「何それ(笑)」
場面14 愛「そっちこそ、クズと連絡交換してるんじゃん。」
場面14 杏子「えっ!そっそれは、流れで」
場面14 杏子は、愛にツッコまれて赤面しながら焦る。
場面15 愛「返事 しなよ!その人に!聞いてごらんよ、偽名ですか?って」
場面15 愛はイタズラっぽい笑い顔でにやにやしている。
場面16 杏子「どうやって確認するの!てっいうか?なんで返事するばいいの?」
場面16 愛「へっ、何言ってんの?LINE使ったことないの?」
場面16 杏子「冗談言ってないで!なんか?ちゃんとした返事だから文章が浮かばない。」
場面16 突然、いい大人の杏子が、自分の言動で照れ出したことで、驚いて真顔になる愛と、立場が逆転して急に弱気になった顔の杏子が愛を見つめる。
場面17 自分の仕事オフィスで机に向かう藤本ひとえ先生、突然携帯が震え、机を忙しなくゆらす携帯に驚く。
場面18 携帯の液晶画面を見て、さらに驚く。
場面18 藤本ひとえ先生「きた、来た。来た!返事来ないかと思った。1時間かぁ、普通なのか?若い子は?」
場面19 山手線内でドアのそばに立って外を見るともなく見る愛。杏子と2人だった時とは比べものにならないくらい硬い表情の愛。
場面19 愛モノローグ(疲れた・・・杏子さん明日仕事大丈夫かなぁ?何も考えたくない。)
場面20 愛が、自宅に帰ってくるが自宅は暗く誰もいない。(都内の築15年の建売り、場所は閑静な住宅街に建っている。)
場面21 テーブルの上に母からのメモ[夕飯は冷蔵庫です。植木に夕方水やってください。]
場面22 愛がメモを手に取りながら、冷蔵庫を開けて、野菜ジュースを出す。
場面22 愛「夕飯、おかずだけ、朝食べよ。」
場面23 愛は、風呂場の準備をしながら、時計を見る。時間は0時。
場面23 愛「けっこう早かったな!まだまだ大丈夫。」「杏子さん、返事したかな?」
場面24 藤本の携帯液晶画面(杏子の返事→この間は、ありがとうございます。体調は落ち着きました。週末もお仕事なんでか?)
場面24 藤本ひとえ先生LINE画面に返信を打ち込む。LINE画面(はい、最近忙しくて。休日もう最近は疲れて、家でゴロゴロ)ここまで打ってLINEを消す藤本ひとえ先生。改めてLINEを打ち直す。(いや今日は特別忙しい珍しい日でした。休日は、僕は出かけるより、家で読書することが多いです。安田さんは、何されてますか?)
場面25 藤本ひとえ先生のオフィスは、人に見せるための本のディスプレイがされた大きな本棚の前に、大きなパソコンデスクがあり、部屋の色調は白で統一されている。部屋にゴミ箱は見当たらない。
場面26 8階建てのエレベーターのないビル。8階のドアに探偵社のはげかかったペイント。
場面27 藤本ひとえ先生は、黒色の2人しか掛けられない小さなソファに座り、ガラステーブルを挟んで、これまた小さな1人掛けソファに座った白髪の老人と向き合っている。(ソファは、所々キズがあるが破けてはいない。)時計は、14時を指している。
場面27 探偵老人「うちは、ほとんどが不倫調査ですが、ご依頼の身辺調査も承っております。調査は私がやります。」
場面27 藤本ひとえ先生「はい、ではよろしくお願いします。」
場面27 探偵老人「結果は郵送で構いませんか?」
場面27 藤本ひとえ先生「はい」
場面28 杏子と友ちゃんは私服に着替え終わりロッカー室から出ようとしている。
場面28 友ちゃん「最近、変な車が止まっているみたい。気をつけな!杏子。」
場面28 杏子「なんでそんなこと知ってんの?」
場面28 友ちゃん「準夜終わりに悠くんが待っててくれる時、変な車が止まってるの悠くんが見たって⁉︎」
場面28 杏子「友ちゃんの彼氏、準夜の終わるまで、待ってるの‼︎いやいや、友ちゃんの彼氏の車も充分怪しいよ!彼氏仕事いいの?」
場面28 友ちゃん「私の彼氏のことはいいの!本当に帰り道気を付けなよ‼︎」
場面29 病院の前、杏子が友ちゃんが別れて、杏子は歩きだす。友ちゃんは彼氏の車に乗る。
場面30 杏子が寮に向かって道を歩いていると近づく外車。外車のドアが空き杏子を車に引きずり込むため、車の中から腕が伸びた‼︎
場面30 杏子「ぎゃっ⁉️」
場面30 柳川「そんなにびっくりしないでよ〜送っていくよー乗って乗って」
場面31 杏子の顔がさらに恐怖におびえ、腰を落として引っ張られた腕を、反対に引っ張り返そうとする。
場面31 杏子「や、ヤナ、柳川先生、びっくりするじゃないですか。放してください、寮とご自宅への道、逆じゃないですか。」
場面32 柳川「あれ〜そうだっけ?遠慮しないで送るよ。」
場面32 柳川は杏子の腕を益々強く引っ張り、車に引っ張り込もうとする。
場面33 バイクの男「何してるんだ!」
場面33 バイクのフルヘルメットを被ったまま男が杏子に向かってくる!
場面33 柳川「そっそれじゃ気をつけて!」
場面34 つかんでいた腕を放して、急いで車のドアを閉めると同時に、エンジンの音が大きくなり車は発車して行った。
場面34 杏子は、引っ張られて前に重心があったのが、一気に腕が離れ後ろにバランスを崩して尻もちをつく。
場面34 杏子「きゃっ⁉︎」
場面35 バイクの男「#%$€£&@」
場面35 バイクの男が、何言ったかわからないが、だんだん恐怖感が湧き上がってきた杏子は、立ち上がろとするが足に力が入らず立ち上がれない。
場面36 バイクの男が迫ってくる。バイクの男の手が杏子に伸びてくる。
場面36 杏子が身を硬くした瞬間
場面37 警察官「何してる⁉︎」
場面37 2人が振り返ると警察官が2人立ってバイクの男をにらんでいた。
場面38 バイクの男「えっ違う、違います。」
場面38 警察官「ちょっとお話しうかがってよろしいですか?」
場面38 警察官2人がバイクの男に近づいている間に、杏子は体勢を立て直し、フラフラと立ち上がる。
場面39 バイクの男はヘルメットをかぶったままパトカー内に連れて行かれてしまう。
場面39 バイクの男「ちがう、違う。車に連れ込まれそうなってたんですよー‼︎信じてください!」
場面40 杏子「あっ、あーどうしよう。説明しなくちゃ⁉︎」
場面40 杏子は、パトカーの窓をたたきながら、パトカー内を除いてびっくりする‼️
場面41 杏子「えっ!え〜‼︎山本さん⁈」
場面41 山本誠一(藤本ひとえ先生)「あっ!あ〜」
場面41 車内の藤本ひとえ先生と杏子の目が合う。同時に下を向く藤本ひとえ先生。
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