憑依探偵
ストーリー
場面1
渋谷ヒカリエ方向の大通りの歩道でカオリのスマホを2人で覗き込みながら
タケル「Google mapが動かないってどういうこと⁉︎フリーズしてるだけじゃなくて、現在地も違っているよこれ⁇」
カオリ「私に携帯のこと聞かないでよ!だいたい、今日行きたくないし‼︎帰ろぅ」
タケル「はっ、何言ってるの絶対行く‼︎」
タケル「どんだけプレミヤかカオリは分かってないんだこのイベントが・・・」
場面2タケルが遠くを見て顔色が変わる
目線の先には、初老にはやや似合わないラフな格好した男が立ってと言いたいが、正確にはふらふらしていた。
場面3 タケルは、視線でロックオンするのとほぼ同時に初老の若造りに走って行っていた。カオリは、タケルの反応が早くてタケルが走って初老にたどり着くまでiPhoneのGoogle mapと睨めっこしながらタケルへのデジタルSOSをつぶやいていたが、道の真ん中で1人iPhoneに向かって独り言を言うヤベー女状態であった事に、タケルの初老男への声かけで気がつく。
タケル「 KEIGOさんですよね。嬉しいなぁこんな所で、プライベートですか?それともこれから撮影とか?」
場面4矢継ぎ早にタケルが質問しながら握手を求めて右手を出した時やっとカオリがタケルの側に到着してタケルを見て
カオリ「ちょっと知り合いその人。何で手繋ごうとしてんの。」
場面5 KEIGOのカオリの声かけで握手しないで済んで安堵した表情にはタケルは気がつかずに、カオリの態度に憤慨して
タケル「握手だよ!失礼な事言うなよ。カオリ見たことないの? KEIGO、 KEIGOさんだよ!」
場面6 カオリはタケルの反応に驚いて KEIGOを向いて
カオリ「えっ、有名人?何でここにいるんですか?」
KEIGO「えっ、出に来たんです。」
場面7タケルとくカオリは、ピンとこない顔で KEIGOの顔をまじまじと見つめる
タケルとカオリ「はぁ」
場面8 KEIGOはややムッとした顔で2人を見た
KEIGO「イベントに出に来たの2人ともそれ見に来たんでしょ。」
場面9タケルの表情がみるみる生き生きして KEIGOを見つめる
タケル「えっえー、やっぱすげー!オレらがどうしようとしてたか見えるんですね!」
場面10 KEIGOは真剣な表情で2人を見る
KEIGO「いっ、嫌。後ろ。」
タケルとカオリ「えっ」
場面11 KEIGOがタケルの後ろをに指さす。2人が後ろをゆっくり振り返ると同時に
KEIGO「会場後ろにあるから。君たちの。」
場面12タケルの表情が無表情になると同時にみるみるカオリは笑いをこらえられない表情から笑い出す。
タケル「えっ」
カオリ「あはは、タケル馬鹿みたい!」
タケル「バカとはなんだよ!もとわといえばカオリの携帯がフリーズするからだろ。」
カオリ「あはは、ごめん、ごめん。あれー、人いないねぇ。」
KEIGO「もうイベント始まっているよ。」
カオリ「 あーだからか。KEIGOさんは、誰見に来たんですか?」
場面12 KEIGOは言いづらそうな表情でゆっくりと
KEIGO「出に来たんです。」
場面13タケルがカオリの肩をつかみ2人の間に割って入る
カオリ「痛っ」
タケル「失礼なこと言うなよ!さっき説明したじゃん。さぁせん、彼女オカルト詳しくないんで。」
場面14 KEIGOは2人のやりとりにうんざりしながら一言残して、楽屋口に消えていった。
KEIGO「あっ、ここ裏だから入り口から入ってね。」
カオリ「えっ、裏!」
場面15 Liveは満席でなんとか会場に入り込んだ2人
場面16 タケルは夢中で演者である霊魂の話を聞いているが、カオリは話の内容が分からず、こっくりこっくり居眠りを始める。
場面17 カオリは、呪物の公開させるクライマックスになっても下を向いたままで、タケルはカオリを一瞬見て呆れてほっておき、また舞台に視線を戻した。
場面18 それまで寝ていたカオリの方からブツブツと声が聞こえてタケルがカオリの方を向き
タケル「うるさいよ、静かに。聞こえるぞ。」
場面19 カオリの座り方が、首だけ倒して背筋はピシャリと姿勢良く座っていることにタケルが気がつき、違和感を感じ始めると、益々、ブツブツと口の中でくぐもっていたカオリの声が、タケルにはっきりと聞こえるくらい大きな声になってきた。
タケル「うるさいよ!」
場面20 タケルがカオリの腕を掴むと同時に、カオリがバネのように跳ね上がり、首は、前に倒し床を向いたまま、突然、今度は会場に聞こえる声で話し出した。
カオリ「開けちゃダメ!もう1人いないと暴れちゃう!」
場面21 タケルは恥ずかしいので、座ったまま今度は、カオリの手を優しく引くが、カオリが目を覚ましていないことに、その時気がつく。
タケル「な、なに言っているの?座りなよ。」
カオリ「箱から人形出しちゃダメ!」
場面22 霊魂は驚いた顔の後、嬉しそうに箱の中なら無造作に何かを取り出して
霊魂「なんで!これがわかったの。」
場面23 霊魂の発言と同時にバチっとLiveハウスの電源が落ちた。
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