ホワイトシティは「ホワイト」ではなかった!?
2023年10月7日、戦争が始まって以来絶え間なくミサイルを撃ち込まれているTel Aviv。このような紹介をしたくはなかったが、これが現実。実はTel Avivにある世界遺産「テルアビブの近代都市ホワイトシティ」へ戦争が始まる5日前の10/2に行ってました。
1.概要
・名称:「テルアビブの近代都市ホワイトシティ」
・登録年:2003年
・登録基準:(ii),(iv)
(ii):20世紀初頭の建築及び都市計画における近代運動の様々なトレンドの顕著な重要性を統合したものである。その影響はその土地の文化や気候などに適応したものだった。
(iv):文化的および地理的背景の要件に適応した、20 世紀初頭の新しい都市計画と建築の優れた例。
2.バウハウスとは
世界遺産には多くのバウハウス様式の建築物が登録されているが、世界的に見てTel Avivのようにバウハウス様式の建築がずらりと立ち並んでいるのは非常に珍しいのではないかと思う。
そもそもバウハウスとは何かという話だが、一言で言うと、1919年にドイツのヴァイマールで建築家のヴァルター・グロピウスさんが設立した建築とデザインのための学校。そこで多くの建築家が、どのようなデザインの建築が良いかということを学び、それに基づいて建築されたのがバウハウス様式。バウハウス様式の特徴は、合理的かつ機能的である。そのため幾何学的な形状が多く見られる。
余談で(建築に詳しくないので、もしかしたら間違いかもしれないが)、「あのバウハウス、綺麗だね」みたいな言い方はおそらく不適切である。会話中に出てくると気になってしまう。
3.バウハウス様式建築の集合体
で、話を戻すと、ホワイトシティのバウハウス様式は、ロスチャイルド通りのあたりに多く集まっている。
概ね白を基調としているが、一軒一軒見てみると純粋に白でもない。でも不思議なことにマクロで見ると白。イスラエルに燦々とした太陽の光が降り注ぐとキラキラと綺麗なホワイトシティ。
4.感想
行くまで正直言って、なぜ世界遺産に登録されたのか理解できてなかったし、ミクロな視点で家々を見ても?が頭の上に浮かんでいた。しかし、マクロな視点で見た時に、バウハウスで学んだ建築家がこぞってTel Avivで建築を始めたことに思いを馳せると鳥肌が立った。
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