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『「ゲイ」と「レズビアンダンスナイト」』

先日、ゲイバーのカウンターで仕事していたら、なぜかフェミニンエクスプレッションが集結していた。カウンターもホールも、フェミニンエクスプレッションで揃えられてるし。どうしたのか聞いたら、レズビアンダンスナイトとのこと。そうなのかぁと、ワインのボトルを飲んでるシスゲイカップルと、カウンターの端にいた。いつも、端に座ってるから。

そうしたら、今日のイベントについて知らなかったゲイメンがやってきたので、アタシとシスゲイカップルの間の椅子の荷物をよけた。混んでたし。そうしたら、カウンターの端は、肩身の狭いマスキュリンエクスプレッションの集まりになった。マスキュリンエクスプレッションの友だちがバックのキッチンの仕事から上がって、ビール飲みをにカウンターに来たけれど、席がないので、私が立って彼を座らせて、友だちの傍に立って、既にDJがかけていたクラブミュージックに合わせて、体を揺らしていた。

「俺たち肩身狭いよな」という目配せやら、なんやらが繰り広げられていたけれど、巻き込まれるのに疲れたので、上を脱いで、タンクトップ一枚になった。バインダーしてても胸があるし、それで踊ってるし、寝返ったなって感じになったけれど、御愁傷様。アタシにとっては、誰かを連れて帰るチャンス到来、なんですよ。

しかし、一人で来ている数少ないフェムに、一人で来ているブッチが群がっている。ブッチの皆さんは仲間意識を感じるのか、仲良くしようとしてくるけど、アタシは単独行動派なので、つるみたくない。そうしていると、騒音の中で、一人、端の方でスマホをいじってる、同じような単独行動派に「そこ空いてるから座んなよ」と、同じテーブルの席を薦められたりするけれど、「やめとくわ」。

誰なら捕まりそうか分かり、あと30分くらい頑張れば可能だなと思ったけれど、あまりに疲れてたので、連れて帰ってもどうにも出来ないと、諦めて帰宅しました。

ちなみに、住んでいるところのゲイバーは、日本で言うミックスバーだし、観光バーみたいなカテゴリーもなく、どこも誰でもウェルカム。

しばらく前に、深夜にカウンターに居たら、隣の男性二人組が、カウンターの中のフェミニンエクスプレッションのことを「彼女、超ホットだよな」と言い合ってたので、あれと思った。まじまじ見たら、視線が合い、同意を求められたので、そうだねと笑ったが、2人が帰ってから、あの2人ストレートなの?と、カウンターの中の彼女に聞いた。そうしたら、そうなのよ、飲みに誘ってくるけど、アタシは「ゲイ」だって返してるのよ、とのこと。そんな風に「ゲイ」を使うこともあると、例を書こうとしたら、前置きが長くなりすぎた。「ゲイ」の概念分析に使えそうな例、である。

お後がよろしいようで。

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