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『ブッダその人へ』 悟りへの道
あらゆる束縛やしがらみを捨て、自由に生きたい。
家族や社会生活を捨てることなどできない、大切にしたい。
相反する思い、同時には叶えることのでき願い願いをいだいたとき、人は苦悩します。
子どもが生まれ、家族になることへの迷いが生じた著者は、あるいは心の区切りのため、またあるいは逃避のためにインド行きを決行します。そのときにリュックに入れた本は、中村元訳『ブッダのことば―スッタニパータ―』。
父を捨て、養母を捨て、妻を捨て、子を捨て、一切の欲望を捨てる。この人の決意があったからこそ、限りない衆生が救済された。だが捨てられた人々はどうなるのだろうか。(『ブッダその人へ』本文より)
捨てることを大前提とするブッダの教え。しかし、自由も家族も両方ほしい。だから苦しい。捨てられない執着に苦しみ、「来た道を戻る」決断をした著者が、二十余年を経て再びブッダへの旅に赴いたとき、ブッダのことばはどう映るのか。
若き日の旅を回想しながら、ブッダの歩んだ旅路に思いを馳せ、「生まれて死ぬこと」に向き合った一冊です。
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『ブッダその人へ』 立松和平・著
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