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171. 傷にもまけず

水曜日
今日明日、夫が出張に出るという事実に震える。
足の裏が超痛い私が子らの面倒をどれだけ見れるんだろう…。
ガクブル

怯え震えても日常は進んでいくもので、しかも長男は今日から3日間校外学習に出る高学年の見送りのためいつもより5分早く学校に着かなくてはいけないという。は、もうすでに無理め。

早く起きてヨチヨチと朝の準備をしていると、夫が起きてきて長男も次男も送り届けてから出張に出てくれると言う。
なんと…。
しかも「お迎えの時、足が辛かったらタクシー呼んで保育園と学校周って家に帰ったらええねんで」という。

え、でも、そんな、まぁ薬も飲むしなどとマゴマゴしていたら「別にそうしろと言うわけでなく、痛いのをガマンして歩く必要は一切ない、ということが言いたいだけや」と。
昭和生まれの日本人と思えない発想になるほどと了解した。合理の塊。

無事に長男も見送り時間に間に合い、その後次男と夫と3人で家を出て私は駅で別れた。

本当にしんどい時はお金(タクシー)で解決すればよい、と思うことがお守りになり、1人でもなんとかなる気がした。

仕事に行き、足が痛いことを仲間にアピールし、かわいそがってもらう。

少し早めに会社を出て2人をお迎えにいった。
痛み止めを飲んだのでタクシーを呼ぶ必要はなかった。

次男もお母さんが足痛いから仕方ないよね、と文句を言わず長男の学童までついてきてくれた。
道中かなり大きい声で「PPAP(ペンパイナッポーアッポーペン)」を完全再現していて、すれ違う大学生の集団がうっすら笑っている。

次男にとっては最近知っためっちゃ面白いやつなので張り切って何度も「アイハブァペェ〜ン!」とやる。
お母さんちょっと恥ずかしいな、と言ってみたが「なんで?!おもしろいんだよ!!」と満面の笑みでペンパイナッポーアッポーペン!とやってるので、ピコ太郎さんは世界中の人に愛されてるんだよね、と話をワールドワイドに広げてごまかし、その場をしのいだ。

長男もお母さんの足はまだ痛いのかと確認してきた後、お月様がね、怖いんだよねと手を繋いで3人で帰る。

夜ご飯は麻婆豆腐だよ、というと「給食も麻婆豆腐だったよ」と長男が。
あらそれはスマン、お母さん献立見てなかったと謝ると「いいよ。麻婆豆腐は1日2回ぐらいがちょうどいい」とわんぱくな返事をくれた。

麻婆豆腐を食べ、長男と新しいマリオパーティーをして、3人で一緒に寝た。

子は育っていて日々頼もしい。

✳︎✳︎✳︎
木曜日

朝ごはんに張り切ってランチパックとフルーツたっぷりヨーグルト(子らの食いつきが良くて準備が楽)。思惑が外れ、ランチパックは長男があまり食べなかった。
甘くてふわふわしたやつら白飯好き日本男児には頼りないか。

足の裏は昨日よりだいぶマシだ。
実は昨日痛かったのは、ガーゼを取り替える時に張り切りすぎてぶっとい厚みのものを貼り付けてしまい、それがギュウと患部に圧をかけていたからでは?と思ったので今日は薄めにしたのだ。
明らかにマシ。

2人を送り電車に乗るとタイムカードを切ったのが勤務開始1分前だった。
あぶねぇ。
子どもの送り迎えに足痛がコンボすると大分やばいんだな。


夫から早く戻れるのでお迎えは2人とも行くという朗報が届いたので、こころ安らかに仕事をした。

帰りに、野菜仕事の仲間のところに立ち寄り「もものすけ」という、真っピンクだけど中身は白い、手で皮を剥けるというカブを買った。

たしかに手で皮が剥けて面白い。
これを豚肉と甘酢で炒めたものと、ツナとブロッコリーとサラダにも、してそのほか長芋揚げのチーズまぶし等でご飯。

もものすけ、めちゃくちゃ美味かった…!
カブや野菜のクセというか、アクみたいなものが一切感じられず、爽やかでほんのり甘く、いくらでも食べられる。
夫いわく「硬いまま食べた甘くない桃って感じやな」というのがピッタリで、火を通した食感も生もどちらもおかわりしたい。
思い出して今食べたい。

また買って帰ろうと心に決めた。

デザートに夫の土産の信玄餅。
安定感のあるきな粉のバフっとする感じを楽しんだ。

足の痛みで家族に迷惑をかけているなぁと思い、あと、病気などで定期的に人体に針などを刺さなくてはいけない人々の辛さを思う。
本当に、健康というのは何にも変え難い。

足の裏の細胞エールを送りながら今日も早く寝た。

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