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2024年末点描

実家のベランダから見える風景は積み木のような4階建ての団地群から、量販店の箸置きのような戸建てが立ち並ぶようになっている。
その間にドラッグストアがあり、「薬」「酒」と大きく遠くから見えるように書いてあり、次男が「薬と酒って両極端だな」と言っていた。
酒は百薬の長がフェイク名言とバレてしまった現代っ子らしい。

2024年末、生まれて初めて副鼻腔炎になり、そこで小林製薬の鼻うがいセットを買った。
痛くもなく味もないぬるい液体が鼻から鼻へ排出されていき、なんの感慨も学びもなくてこれは経験値に数えられない気がする。


副鼻腔炎がひどすぎて夜中に顔が痛くて目が覚めた。そんなことある?
夜中の検索はろくでもないことしか出てこないのに寝れないもんだから副鼻腔炎古今東西怖い話を読んでしまい、朝になったらやっている医者に行こうと決意。

地元市医師会の休日診療へ。
9:40分受付開始、10時診療開始。10:03について、診療を終えて建物を出たのが14:55だった。
なめてました。

私以外の人はほぼみんな発熱で、窓口でインフルとコロナの検査を希望していた。
「副鼻腔炎で顔が痛い」と申し出ると「長いことお待ちいただきますけどねぇ」と申し訳なさそうさの中に辞退を仄めかすようなニュアンスを(勝手に)感じとり、気を強く持つよう心がけた。
(受付の時点ですでに2時間待っていたので今更帰りたくなかった)

座ってるのもやっとの人たちの間で4時間耐え抜き、診察してくれた医者は大変にいい医者で、人の話を遮らずに最後まで聞いてくれ、「顔がいたいのは辛いですよね」と看護師さんと2人で眉毛をハの字にしてくれた。
限られた中から考え抜いた抗生剤をもらい、先生方もどうぞ良いお年をと脱出し、家に帰ると38度の熱が出た。

12月30日の話。
その夜は取り寄せ肉ですき焼きを家族が囲むのを少し離れてみて、すき焼きをお椀に2回もらい寝た。

31日、朝起きたら36.2度だった。
あの場所で4時間もいたら一回熱でも出さないとリセットできなかったのか。

大事をとって家で呪術廻戦の28〜30巻、映像研には手を出すな、君と宇宙を歩くためにを読む。
マンガは2024も素晴らしかった。
特に映像研の最新刊は不意に涙が出そうになった。世界の広さを小さいところで広いと描くことは尊い。


今は紅白にTwitterでチャチャを入れながら子らのゲームの音と母親がおせちの用意をしている音を聞いている。
明日は新年で、今日と今年があと2時間半。
おせちの足しにしてもらおうとローストビーフは作った。

良いお年を!

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