砂漠の熱風みたいな意味
モリコロパークに行ってきました。
昔は万博をやっていて、今はジブリパークになっているとこです。
実をいうとジブリがめちゃ好きってわけではなく、友達がはるばる来るということで行ったのでした。
三ヶ月くらい前から販売されるチケット争奪戦を制し、平日ど真ん中水曜、曇りのち秋晴れのなかを歩きます。
以下、展示などの写真があるのでご注意ください。
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ジブリパークは全体が遊園地みたいな いわゆるテーマパークとは違って、エリアごとに区切られている感じです。
現在あるのは
・青春の丘(『耳をすませば』、『猫の恩返し』モチーフ)
・ジブリの大倉庫(色んな作品しっちゃかめっちゃか)
・どんどこ森(『となりのトトロ』モチーフ)
の3エリアで、それぞれにチケットが必要です。
今回はわざわざ友達が前泊するくらいのガチっぷりだったのでそのすべてを回ることに。
8時半に友達と集合し、なんやかんや電車やリニモに乗って到着。
とはいえ最初にゆく「青春の丘」への入場は11時半から。それまでにかなり時間があります。
ということで10時過ぎに昼ごはんを食べることに。
大人になって素晴らしいなと思うものの一つに、いつでも好きなものを食べていいってことが挙げられます。
別に朝ごはんにトースト食べてきたあと、すぐにまたおにぎりを食べてもかめへんのです。
怒る大人がいないから。本当に素晴らしい。
ナポリタンおにぎり……? って思っていたら友達が宮崎吾朗が太鼓判をおしたらしいと教えてくれました。
宮崎吾朗といえば、わたしがはじめて映画館で爆睡した映画『ゲド戦記』の監督。
いまいち信用できないなと思いつつ好奇心が勝り注文。
普通のケチャップライスにぎりかと思いきや、なんと米の中にはパスタが。
一瞬、なんてことしやがるとなりましたが、麺と米の異なる食感が意外と良くておいしかったです。
吾朗の株がちょっと上がった瞬間でした。
ちなみに友達はわたしに勧めるだけ勧めて、普通に天むすを食べていました。
まったりしてから、じゃ歩こうかと外へ。
この時点で遠くまで豊かに広がる緑が見え、あ、ここ広ぇなという予感がします。
とりあえず青春を謳歌すべく「青春の丘」に行くことにしました。
このとき、「コンクリートロードはやめたほうがいいと思うぜ〜?」ってドヤ顔で言って顔をあげたら友達いなかった。
知らない人たちの前で突然天沢聖司の真似をした、なかなか珍しい人になりました。
一通り満足したので「ジブリの大倉庫」へ行きます。
撮影NGエリアも割とあったので撮っていませんが、よくテーマパークにある小道具って大抵偽物がちじゃないですか。
器に入っている水が樹脂だったり、建物の扉が開けない仕様だったり。
そういうことがほとんどなく、机の引き出しを開けたらよく使い込まれた絵筆や爪切りが入っていたり、冷蔵庫におそらく本物のジュースが入った瓶があったりしました。
なんか、そこに住む人の性格や暮らしの様子が見えてオタク的にかなりよかったです。
そういうのがコンセプトなのかもしれない。
そんなことを、道すがら友達に伝えたら結構激し目に頷いていました。
やっぱよっぽどジブリ好きなんだね〜と言ったら、別にそこまででもないとの返事。???
冒頭、わたしはめちゃジブリ好きってわけでもないみたいなことを言ってましたが、
友達もこの作品がすごい好きとか、そういうんでもないらしい。
でも天沢聖司の工房にきゃっきゃしたり、
よく肥えた豚を見てどれがお父さんわかんないよォ とか言ってたじゃんか、
それって好きでよく観てたから覚えているんじゃんか……。
と、なんか自分のことを棚に上げて言っていたら、急に、そういえばおじいちゃんと最後に観に行った映画って『猫の恩返し』だったなと思い出しました。
身体が悪くなる少し前、どういうわけかは覚えてないけど二人で映画館に行ったんだった。
おじいちゃんのことを完全に舐めていて、お年寄りってちゃんとチケットの買い方知っているのかなと心配してたけど、
彼は慣れた様子で窓口を突破してポップコーンまで買ってくれたんだった。
同時上映していた『ギブリーズ』を観ながら、おじいちゃんも会社で働いているんだったなと改めて思ったり、
猫あんまり好きじゃないのに猫の映画を観せて怒ってないかなとか思ったりしたんだった。
それからは数珠繋ぎのように、
そういえばトトロは妹が生まれた頃一生観せられていたからセリフ全部言えるな、とか、
友達と喧嘩しながら映画館でポニョ観たら、頭で話をまとめるのに必死でなんかもうどうでもよくなったな、とか、
なんだかんだで作品たちと観た頃の思い出とが付随しているのを実感して、ああ、わたしジブリ好きだったんだなと思いました。
他のアニメ映画とかではあまりそんなこと考えない気がする。なんだか特別な感じがします。
もしかしたらみんなが懐かしい思い出を持っているから、生活を見せるような展示のつくりなのかな、なんてことを思ったりしました。
ジブリの人や生き物がここで生きている様子を見ることで、自分と照らし合わせができるように。
そろそろ時間なので「どんどこ森」へ移動。最近とんと日暮れが早くなりましたね。
広すぎるので園内バスで行きました。
トトロはみんな好きだよ。
だから昔 "トトロ死神説" を塾の帰りの駐輪場で聞いたとき、嘘だァ〜!って泣きながら自転車漕いで帰ったよ。カスがよ。
そうこうしている間にもう夕方。
そろそろ帰るかとあらためてスマホをみたらなんと充電が残り7%。そんな。
写真を撮りまくったことが原因のようでした。久々の経験だったので驚きつつ、充実していたなあと嬉しく思いました。
そういえばジブリってどういう意味なの、と友達に聞いたところ、
砂漠の熱風みたいな意味のイタリア語らしいよ、とすぐ返事が返ってきました。
やっぱり君もずいぶんジブリ好きではないか。
また来ます。