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老舗感漂う町蕎麦、横浜市綱島の「ますだや」【サンプルケース遺産6】

かつての花街のころからあった蕎麦屋

一戸建ての堂々とした佇まい

この辺りはかつて東京の奥座敷と言われた綱島温泉があり、旅館や料亭が軒を連ねていました。置屋もあり、花街でもありました。
鶴見川沿いの土手には桜の木が植わり、当時を偲ばせています。

10年ほど前までは「東京園」という日帰り温泉があり唯一の面影を残していましたが、再開発で今は閉館し、今春開通する「新綱島」駅の敷地となっています。

さて、この店は戦後ではあると思うけど、綱島温泉に遊びに来る人を目当てに大綱橋の袂に開業したものと想像します。
お店の裏手には数年前までは「長楽」という旅館の建物が残っていましたがいまはもうありません。

今の綱島駅は昔は「綱島温泉駅」といい、湧き出る温泉(鉱泉)を引いた温泉宿や料亭が集積した温泉街として、「東京の奥座敷」と言われていました。今はもう一軒も残らず、マンション街となっています。

堂々としたファサードの佇まいは老舗の風格を漂わせる。サンプルケースも銅縁(風?)が廻り下側には飾りも付き、高級感を醸し出しています。

メニュー札は蕎麦屋定番の櫓風。

サンプルケースも堂々としていて品があります。メニュー札は蕎麦屋定番のやぐら型。
ケースの下側には和とアールデコを組み合わせたようなモダンな飾りがついていました。

サンプルケースがある古い食堂は綱島ではもうこの店だけ。いつまでも営業していることを切に願います。


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