計算速度とCPUコアの関係を知っていますか?
開発者が苦労して編み出した技術の結晶
一貫構造計算プログラム「構造モデラー+NBUS7」の断面計算がなぜ速いかご存じでしょうか。
これは、マルチスレッドによる並列処理で速度を上げているからです。
当初の設計を調査
ただ、作業を始めた当初は思ったほどの効果がありませんでした。
調査は難航しましたが、あきらめず試行錯誤を繰り返しました。
その結果、スレッドの分割と同期の処理が想像より遅いという事実を突き止めました。
例えば、はり、柱それぞれ2つの断面計算を2つのスレッドで行う場合を考えます。
各荷重ケースごとに2つのスレッドを分けると、荷重ケースが10個の場合、スレッドの分割処理は11回となります。
もし、これを少なくできれば、もっと早くなるはずです。
処理の方法を改良
処理の大きな範囲でスレッドを分けることを考えました。
トライアンドエラーを繰り返し、はり、柱・・・のような部材単位で、すべての荷重ケースを行う処理ごとにスレッドを分けると、処理が劇的に速くなることを発見しました。
先ほどと同じ条件の場合、分割処理はたった2回となりました。
ユーザー様の設計環境を良くしたいというわたしたちの想いが、現在の断面計算速度となりました。
計算速度とCPUコア
「+NBUS7」では、多くの方に計算速度の向上を実感していただいています。
ただ、この計算速度ですが、PCのCPUコア数によって差が出てきます。
PCをご購入の際には、ぜひチェックしてみてください。
断面計算が一層高速になり、きっとより効率的に仕事ができることと思います。
(開発・構造モデラーシリーズ)