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語学堂に通っていたころの失敗談 

初めて語学堂に通ったのは、2004年、夏の3週間講座だった。翌年から一年間留学するつもりだったので、韓国でやっていけるかどうか試したかったのだ。
日本から入学申請&送金し、現地でレベルテストを受ける。私は2級のクラスに入った。

その頃の私の語学力は、なんとかハングルが読めて、すこーしだけ会話ができる程度。
状況に合っていれば簡単な韓国語は分かるけど、テレビの聞き取りはほとんど出来なかった。
そんなわけで、毎日、間違いばかりしていた。

韓国の友人との電話で

友人 「夕ご飯は何を食べたの?」
わたし「先生を食べました。」
友人 「え?」
わたし「あ、魚を食べました。」

생선
  • 先生 선생(ソンセン)

  • 魚  생선(センソン)

順番ちがうだけで大違い。しかし初級者にはむずかしい。

韓国人との飲み会で

韓国人6人に交じっての飲み会に参加した時に「日本ってAV(야동=야한 동영상)が有名だよね」みたいな話になった。今となってはめちゃくちゃ嫌なシチュエーションだけど、その時は韓国語の聞き取りに必死で、嫌な気分になる余裕がなかった。

現地韓国人の話題に入ってみたかった私は、さっそく知っている単語を並べて、
「わたしAV見たことあるよ」
と言った。
場がものすごく変な空気になった。
あれ、、、私変なこと言った??
AVの話をはじめたのはそっちだよね??
しかし、その時私はこう言っていたのだ。

「わたしAV出たことあるよ」

ぎゃーん。
そりゃそうだろう。変な空気になるだろう。
これはやばいと思って、頭をガンガンぶんぶんに回転させ、速攻で訂正したので、私のイメージは無事、実態を保つことができた。

  • わたしAV出たことあるよ。  나는 야동 한적이 있어.

  • わたしAV見たことあるよ。  나는 야동 본적이 있어.

하다(する) と보다(見る)の使い間違い。。。
些細な違いだが、ダメージ的には先ほどの「先生を食べた」どころではない破壊力。

語学堂の教科書は退屈?

語学堂で使っている教科書は、
「現実でこれを言うシチュエーション無いでしょ」
という設定が多かった。
英語でいうところの「This is a pen.」みたいな。

記憶をたどると、こんな感じだ。
売店の設定で、
ヨンス「キムチおにぎりを一つください」
店員 「キムチおにぎりは一つ1000ウォンです」

ヨンスは教科書の主人公で韓国語学習者という設定だ。
学校や下宿生活を中心に、韓国文化の紹介を交えつつ教科書は構成されていた。

語学堂の学生たちは若くても20歳くらい。大人が学ぶには、教科書の内容はちょっと退屈だなあと思っていた。
わたしたちに語学力がないからしょうがないのだけど。。。

その頃、私が住んでいたのは下宿でもコシウォンでもなく、一般のワンルームマンションだった。トイレ、シャワーはもちろん、冷蔵庫、洗濯機、調理器具など一式揃っていてすごく便利。管理人のおじさんも常駐していた。

ある日、洗濯機を使おうとしたら、洗濯機が動かない。
困った私は、たどたどしい韓国語で管理人のおじさんを連れてきた。そして洗濯機を見せながらこう言ったのだ。

「물이 한 방울도 안 나와요.(水が一滴も出ません。)」

清々しいほどの流暢な韓国語が自分の口から飛び出してきた。これが短期留学の成果なのか?!すごくない?

と、びっくりしたが、実はそれは教科書にそのまま載っている一文だった。数日前に習ったばかりの。。。そういえば、何回もこのフレーズ音読したからなあ。。。
やっぱ教科書ってすごいね。考え抜かれてる(たぶん)。

おかげで無事に洗濯機を修理してもらい、快適な生活を続けることができた。

「こんなこと言うシチュエーション無いでしょ」と決めつけていた私が教科書に一目置くようになった語学堂時代のなつかしい思い出。。。

余談「AV見たことがある」のついで話

私が高校生だった頃の話。
兄に貸したVHSテープを返してもらおうと思って、兄の部屋から持ってきて見てみたら、AVが上書きされていたという悲劇。超気まずいので、そのテープは兄の部屋に戻し、テープ返してと言ったら、兄は必死になって「返した」を繰り返し、逆切れされて大喧嘩になった。
あれから数十年、表面上は取り繕っているが、未だに時々思い出す件。。。絶対むこうも覚えてるはず。。。

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