いつかなんて日はいつだ

言わずもがな『南国少年パプワくん』の名セリフですね。
全然世代ではありませんが……。

今からすると考えられませんが、私の子供の頃は海外旅行に行くにしても、飛行機の座席に液晶がないなんてことはままありました。
そんなとき、十数時間のフライトに子供を乗せないといけない私の親が講じた策が「ミニビデオレコーダーとカセットに録画したアニメを携帯する」でした。
そして、アニメ数話を入れるだけでパンパンになるそのカセットたちに選ばれた名誉ある作品が、前述の「南国少年パプワくん」だったのです。
……なんでだ?
さらに容量の関係か全話ではなかったので、ところどころ穴抜けになったパプワ君を私は文字通りテープが擦り切れるほどに見ていました。

そんなパプワくんの名台詞「いつかなんて日はいつだ!
終始完全コメディの作品が、急に真面目になって呟くそのセリフは、当時まだ6歳ぐらいの私の脳裏にも見事に焼きつくほどの衝撃でした。
見過ぎたから覚えているだけかもしれませんが。

話変わって、先日ポケモントレーディングカードゲームポケット、通称ポケポケというアプリがリリースされました。ポケモンカードで遊べるアプリです。
すると、その日に、しばらく動いていなかったグループラインに一件の通知がありました。
ポケカ

2020年のコロナ禍、みんなが家に閉じこもって鬱屈としながら毎日のように誰かと通話し、誰かの見つけた暇つぶしを試してみる無益な時間が続きました
インストールして消したアプリの数は、積もらせれば新たな日本アルプスとなるでしょう。

いつか、この時間を懐かしく思うときが来るのかなあ?
グループラインに突如現れた「ポケカ」の3文字は、そんな誰かの呟きを思い起こさせました。
誰かが見つけたゲームをとりあえずみんなでダウンロードして、誰から飽きるかのチキンレース。こんなものですら、どうやら「いつか」というのは、思ったよりも早く、そしてちゃんと来ることもあるようです。


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