10月28日 カワイイは避けれる!!
最近友人が「カワイイ」と言われているのをよく見る。狙ってるの?と聞くと「ほんとに違う」と言っていた。
30超えた男が・・・と思う人もいるかもしれないが、別にその状況については悪いことでもなんでもないと思う。一つの人々の感想である。ポジティブに受け取ればいい。
ただ、私がそう思うまでにはいろいろと通ってきた道があった。
まず、そもそもかわいいって何だ?となったのが、上京してからになる。
私の地元には ー私が言われなかっただけかもしれないがー 同世代の男子に面と向かって「カワイイ」と伝える文化はなかった。本人のいないところでそう言われる男子がいたとしても、それは本当に顔がアイドルのような、女の子のような顔をしていたからであって、到底私のような小5で声変わりした人間に使われる言葉ではなかった。
のだが!東京に来て、急に「カワイイ」という言葉を言われるようになってしまった。それはこの言葉の意味の大きな転換機がそのあたりの時期にあったことと、常にどんよりとした雰囲気で、社会を斜めに見た人間しかいなかったあの大学が主な原因だろう。
そんなところに田舎から出てきて「うわー!友達できるかなー?」なんて人間が紛れ込んでしまったことで、私はみんなのかわいいを一旦置いておく倉庫になってしまった。それは言いすぎた。全くそこまでではなかった。
ただそれまでの人生でおばあちゃんにしか言われたことのない「カワイイ」を急に何人もの人に言われたことで、私は喜ぶよりも先にこの言葉に不信感を覚えることとなった。
そこからの数年間はある種「カワイイ」との戦いであった。なぜこれが「カワイイ」なのか、どうして今「カワイイ」と言われたのか、全くわからないながら、少しずつ経験値を蓄えていった。
大学4年ぐらいになると「あ、やばい!これは言われる!」というがわかるようになり、社会人になると、加齢や立場の後押しもあり、そう言われることはめっきりと減っていった。
「カワイイは避けれる!!」
EssentialダメージケアのCMで山咲トオルさんがこんなことを言っていた気がする。
そんなこんなで、「カワイイ」とほとんど言われなくなって早数年。そう言われることによる一番大きなデメリットは、自分が人に甘えるということを覚えてしまう危険性だなということに考え至った。
やはり、どれだけ意味が広がっても、人に使う「カワイイ」は、ある程度上から下へ向けた愛情である。見下しているという意味ではない。ただ、守りたいとか、許してあげたいとか、自分に害を与えないとか、そういう思いに根本は近いものだと思う。
なので、言う側が気をつける必要はないが、受け取る側は気をつけないといけない。
甘え続ける人間はなかなか面白くなれない。甘え続けてきた人間の一人として、非常に強く感じる。
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