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#もしおばあちゃんのSNSがあったら

おばあちゃんの手料理が好き。
山芋の天ぷら、私が大好きだからと揚げてくれたじゃがいもの天ぷら、かしわの唐揚げ、たこ焼き、お好み焼き、肉じゃが…日々出してくれた魚料理。ポテトサラダは甘くて柔らかくて、実はそんなに好みな味じゃなかった。

おじいちゃんが魚好きだったから、いつも食卓には魚介類が何種類か並んでいた。だから私も魚が好きになった。特に、ちりめんじゃこと鰤の塩焼き。おじいちゃんと同じものを食べたかったけど、白子とか魚卵系は好きになれなかったな…。

そんな中でも、1番好きなのはおばあちゃんが握るおにぎり。
お店の味とも母親の味とも、自分が握った味とも全然違うの、なんでやろ…。
休みの日におじいちゃんと自転車でおでかけをする時、ちょっと遠出をする時、お茶と一緒に持たせてくれた鮭のおにぎり。私にとっては世界で最も好きな食べもの。おにぎりだけじゃなくて、かしわのから揚げと玉子焼きとかも一緒になっていた日にゃ、小躍りよ。

これは、今年視察で訪れた宮崎県・新富町の有機米をつくる米農家さんのおにぎり。めちゃくちゃ美味しかった…。おにぎり、なんでこんなに作る人によって個性が出るんやろ。それぞれに美味しい。

小躍りといえば、5歳頃まではおばあちゃんちから少し離れたところに住んでいた。母親と電車に乗っておばあちゃんちの最寄り駅まで行き、改札越しに母親→おばあちゃんに私が渡され、おばあちゃんちに行くのがルーティンだった。(たぶん自転車の後ろに乗っていたと思う)
駅のホームが2階にあって地上の改札に降りていく階段の途中で、改札付近にいるおばあちゃんの姿を見かけた私は、階段の踊り場で小躍りをしていたらしい。(なんとなーく覚えている気がする。)

お店は入れ替わったりしているけれど、全然変わらない感もある地元福島。

夏休みの工作的なものをおばあちゃんに作らせたり(今考えるとぞっとするけど、お裁縫が苦手な私のためにおばあちゃんが作ってくれたのよね)、春休み・夏休みに一人で何週間かお邪魔したり、ママは買ってくれないお菓子を買ってくれたり、一緒に銭湯に行ったり、着物や浴衣を着つけてくれたり。

5人いる女孫の中で唯一、娘孫だった私。家も1番近かったから1番可愛がってもらったと思う。
子どもの頃の写真は、おじいちゃんと出かけたことが多かったからおじいちゃんとの写真の方が多いけど、記憶の数ではおばあちゃんとの思い出の方が多いかもしれない。

もしも、おばあちゃんのSNSがあったら。
私のことをどんな風に思っていたのかが分かるのかな。

享年96歳、長生きしてたくさん可愛がってくれてありがとう。
きっと、おじいちゃんが待ちくたびれたよね。無事におじいちゃんと再会できますように。

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