KoZiR4w 5th Album "MONSTROUS"の曲コメントを書いてみました。

はじめに


KoZiR4w 5th Album "MONSTROUS"

曲コメント、第2回目が開幕です。(3rdアルバムを書くと言ったな。あれは嘘だった。)
2024年10月27日、M3-2024秋が開催されました。前回のアルバムリリースがM3-2024春だったので、半年での超短期リリースとなりました。(早すぎる自覚はあった。)
まあ、ここまでリリースを急いだ理由は明快で、「自分が来年に社会人になる」からだったんですね。社畜になるんですよ?時間なくなるわ、うん。
要するに、自由時間を確保できるのがもう少ないからやりたいことをやりたかったんです。そんな暴挙を起こしたがために活動変更したんですがそれは。
前置きはほどほどに、さっそく書いていこうと思います!

コンセプト

今回のアルバムコンセプトは、「最強」です。これは、自分が5thアルバムを構想した際に最初に出てきたものです。そして、これ以外考えられませんでした。
実はこのアルバム、宣伝文にも書いてある通り、個人アルバムとしては最後の作品なんです。もうこれ以降の作品は正直考えられなくて。ならせめて、自分の持てる技術を生かし、「最強」を生み出す。そう考え、このアルバムにもてる技術をすべてつぎ込んで作りました。

もちろん、この作品を「最後」と打つのはかなり思い悩みました。「これが自分の頂点である作品にしていいのか」、「自分は作曲を続けるんじゃないのか」など、かなり思いつめました。
しかし、自分は今まで自分のアルバム制作のために、数多くの公募や企画参加をあきらめていました。それは、音ゲー、コンピなど沢山あります。

私は、そういった公募への参加を「自作アルバムの制作」を言い訳に、逃げていました。挑戦するのが怖かったんです。
「落ちたらどうしよう」とか、「自分には才能がないのか」とかネガティブなことに振り切れてしまいそうで、逃げ続けていました。

ところが、このアルバム制作中に、「公募に参加して自分の実力を知りたい」と思うようになりました。今回その想いもあって、久々に公募へ参加しました。
そして、その気持ちはだんだん強くなり、「公募などに参加して楽しく作曲しよう」という想いへと生まれ変わりました。

これらのことから、今回のアルバムはある意味で、私のアーティスト活動としての一つの終着点であり、そして新たなスタートを切る始発点でもあります。

さて、今回もジャケットには前作から続いて宗方シロウ氏に描いていただきました。ほんと、いつも完璧な絵をありがとうございます…。
(ちなみに、この絵を描いたときに一番大変だった個所はおっπだそうです。おっπは正義。)
前置きは長くなりましたが、いよいよ曲解説に入ります。

1. Take it Down

王道なBigroom Houseです。2010年代におけるEDMという単語は、ほぼこのジャンルを指していたと思います。自分は確か中学時代に出会って、とても感銘を受けたのを覚えてます。Tonal Kickを垂れ流しにしつつ、デカいリードを流す!!まさに最強のトップバッターといえるでしょう。
この曲は、「Martin Garrix - Animals」や、「DVBBS & Borgeous - TSUNAMI」といった、デカいドロップが流行ってた時代をイメージして作りました。というか、自分の書くBigroom Houseは大体こんな感じです。
もう今じゃBigroom Houseを書いてる人はほとんどいないと思います。特に日本勢の人は数える程度じゃないでしょうか。
書く人が潰えようとも、私はBigroom Houseを後世に広めていきます。

2.BASS Parade

初挑戦ジャンル!!その名もComplextro!!何でも作るを自負している私、ようやく世に放てました。
正直Complextroは、「色んな音がリズムよくドロップで鳴っている」程度にしか捉えていません。だって、リファレンスがLaur氏のUnknown Civilizationしかなかったし…。
さて、このComplextroですが、今回なんとMetalを融合させています。Sullivan King氏にただただ感謝。
Paradeというだけあって、いろんなベースが鳴っています。ただ、さすがにベースばかり鳴らすとElectro Houseになってしまうのである程度違う音は混ぜてます。
Complextroだと、Brass系などのオケ系の音を使ってる楽曲が散見されますが、あくまでも曲名に沿った展開で盛り上げています。
Complextro、イイぞ。

3. Blazing Fang (200step VIP)

私の2ndアルバム「Blazing Fang」より、表題曲のBlazing Fangをそのまま200stepに改造したものになります。唯一、アルバム公開前にフルバージョンを公開しています。

200stepとは、DubstepをBPM200で流すという異色のジャンルです。皆さんご存じかめりあ氏が作り上げたジャンルで、今日ではオリジナルジャンルとしてかなり確立したように感じます。(現在はBPMを200以上にした「Dubcore」というジャンルがより認知されてるようです。例としては、N_dog氏が手掛けてくれた「Unknown Chaser (N_dog Remix)」が参考になります。)
そして本楽曲ですが、なにもただbpm200にした訳ではありません。細かい変更もしています。bpm200に合わせて、ドロップの延長やリード音の変更をしています。でも基本は元楽曲の雰囲気を残したVIPとなってます。
2ndアルバムも買えば、よりこの楽曲を楽しめます。(買って!買って!!買って!!!)

4. IN THE PLACE (HARDER EDIT)

MALICE KICKBASSに続く第2弾のRawstep(Dubstep x Rawstyle)です。私の創作したオリジナルジャンルでもあります。初出は「Dorakura Records - Wicked LiNE」です。
当時作った時でも十分満足した出来になってはいたんですが、せっかく再録するならもっと強くしてやる的な、悪魔の発想に至りました。
このHARDER EDITはKickをとにかくエグイものにしてあります。でも、元のKickをベースにしつつ、Crunchをイカツくしたりして狂暴化させています。また、展開も一部変えてより盛り上がるような最強マシマシになっています。
誰かRawstep作ってくれないかなあ…。

5. Breakout Mainflame

初挑戦ジャンル第2弾!!Mainstream Hardcore!!やっと、やっと形にできましたよ~。
Rawstyleとかのクオリティが安定したころに、何度も作ろうと試みては失敗しまくった思い出のあるジャンルです。
その最大の原因はScreechの配置。私、一番苦手。Ambient作るのより難しい。
そう、Hardcore系統の音楽はKickのみで構成されているわけではなく、Screechなどが相まって、あのリズム感やノリが形成されていることをこの楽曲で痛感するに至りました。
Screechの配置はベーシックですが、なかなかいい曲に仕上がったのではと満足しています。2nd DropのGated Kickが一番好き。

6. Make Your Best Life (Remaster)

超定番なEuphoric Hardstyleです。初出は、弊レーベルの作品「HARDSTYLE BREAK-BLASTERZ 2」です。
この曲を作ってた当時は、本当に焦りながら作っていました。時間がない中で作ったのもあって、後から色んな改善点が出てきました。
最後のKick部分が一番納得いってなかったので、この部分だけ展開を変更して作りました。なので、正直VIPにすべきかRemasterにすべきかで悩みました。
でも、変えた部分がIN THE PLACEと比べて少なかったので、Remasterにしました。まあ、こういう曖昧さも時には重要だよ。うん。

7. Fly in the Sunset (Remaster)

自曲でトリを飾るのは、Hardwaveです。初出は、「LIFE LIBERTY RECORDS - EXPLOSION EP」です。(Tranceだと思った?思ったぁ??)
Hardwaveは自分もその概論まで詳しいわけではありませんが、一般的に「Trance x Trap」という認識だそうです。でも、wave trapなどの要素もあるようです。やっぱりTranceじゃn(ry
skeler.氏やJuche氏の曲をリファレンスにしましたが、まあ難しい。どこまでTranceの要素があって、どこまでwaveの要素を組み合わせるべきなのか。この調整に大変苦労しました。
で、私の悪い頭で考えた結果、「じゃあTrance要素モリモリのTrapでよくね?」になりました。本末転倒とはこのこと。
でもわりかしよく出来上がった曲だなぁ、と振り返っています。

8. Fly in the Sunset (kohaxy Remix)

さあ、来ました!!KoZiR4wアルバムでお馴染みのREMIX枠!!
最初は、主にBMSなどで活躍しているkohaxy氏のRemixです。

kohaxy氏を最初に知ったのは、EBIMAYO氏がリリースした「GoodRemixes」です。そこでHi-techを出していたのは覚えていたんですが、本格的に知り合ったのはM3-2023秋です。
Dragon_Klub氏や、宗方シロウ氏に出会ったのも、実はこの時なんです。人の縁は不思議ですねえ。
前曲でHardwaveだった曲が、UK Hardcoreに生まれ変わりました。強い。とにかく強い。
何気にUK Hardcoreの制作経験が乏しい時分から見ると、ほんと神のような楽曲です。そしてよりエモーショナルな雰囲気にアレンジされているのも相まって、凄い感動した一曲となりました。

9. Just Give Me (HRK Remix)

続いては、Bass Houseなどで人気なHRK氏によるRemixです。

HRK氏と知り合ったのは、もう4年前の2020年まで遡ります。当時DTMerとしてまだ駆け出しの存在だった自分を、LIFE LIBERTY RECORDSへ明るく迎え入れてくれた方です。
この出来事は、私のアーティスト人生において間違いなく転機といえるものでした。当時、まだ頼れる人もおらず、細々と活動していた自分を救ってくれた存在です。これがなければ、今の自分はなかったかもしれません。
HRK氏は、間違いなく私のアーティスト活動における恩人です。そんな言葉じゃ足りないぐらい、これまで私のアーティスト活動をサポートしていただきました。ただただ感謝の気持ちでいっぱいです。
さて、今回無理言ってBass HouseをBass Houseにリミックスしてもらいました。そしたらなんか、数十倍カッコよくなって帰ってきました。こんなサウンドメイキング、自分じゃまだまだたどり着けそうにありません。
このアルバム中、ベース系サウンドで間違いなく最強と言えるでしょう。

10. IN THE PLACE (SDF Remix)

続いては、Frenchcoreを中心に人気を誇るSDF氏によるRemixです。

SDF氏を知ったのは、「HARDSTYLE BREAK-BLASTERZ 2」の時です。非常に強いキックを奏でつつ、そのメロディ性からSDF氏に惹かれていました。
そこから、かの有名なGemeinschaft of Hardcoreに加入したりと、活躍の場が広がっていて、まさに目が離せない人物となっています。
RawstepがFrenchcoreに変貌しました。キックの衝撃が強すぎる。強すぎて耳がやられかけたほど。
実は依頼の際に、「Witticismのようなフェイクドロップ入れてほしい」とお願いしたら、なんと要望通り作ってくれました。天才です。
リアルでお会いしましたが、大変イケメンでした。才能の塊…。

11. Bass of EMPIRE (Xe "Emperor of the KICK" Remix)

ラストを飾るのは、sdvxやBMSで有名なmotidora (αirlemoneX)氏のRemixです。

motidora氏を知ったのは、「MarinEternity & minasea - Aquarystal」というアルバムからです。2019年当時は、自分は一般参加で数多くの同人音楽を漁って聞いてました。これはそのうちの一つです。
motidora氏はこのアルバムでリミックスで参加していたのですが、聴いた瞬間の衝撃は今でも覚えてます。
急に808ベースが鳴り響き、強烈なキックとベースが襲ってきたのだから。
これは、自分の中の音楽史に革命が起きたといってもいいでしょう。それぐらい印象深く残っています。
そういった経緯もあり、「絶対この人にRemixを頼む!」という願いを持ち、それは3rd Album「Devastating Fangz」で叶いました。今回それ以来、久々に依頼して参加していただきました。
えー、Metalstepだった元楽曲がUptempo Hardcoreに変わってました。そんな様変わりするのってぐらいエグイことになってます。
てっきりBass系で攻めてくるのかと思ってましたが、届いてみたらあらビックリ。高速でDistortion Kickが流れてくるではありませんか。
motidora氏の楽曲制作の幅の広さを思い知った一曲となりました。

さいごに

さて、曲コメントと言いながら、県曲思い出話に浸っただけのものになりました。
次回書くかはわかりませんが、思い出作りとして頑張って残そうとおみます。
それでは、今後とも私KoZiR4wをよろしくお願いします。

追記:CDはこちらより購入できます。


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