見出し画像

【米国株7/11~7/15まとめ】CPIは瞬間反応、100bp利上げを否定

こんにちは、Kojiです。7/11週はCPI発表、100bp利上げ予想をブラード・ウォラーが否定などの材料で刹那的な値動きをしていたようです。

  • 100bp利上げを織込みに行ったが、100bp利上げを否定するFRB高官の発言により75bp路線に戻る。

  • 6月CPIは非常に高い結果だったが、7月インフレピークアウトの兆候

  • Q2決算発表スタート、企業業績に市場の興味は移っていくか?UNHの決算は良かったが銀行系が全般的にミスが目立つ悪い結果だった。

チャートとニュースを振り返っていきたいと思います。

S&P500 ▲0.93%

前週末を天井に週明けは下げ始めた。40年超ぶりの高水準だったCPIの翌日は瞬間的に指数が下がったが、買いが入りヒゲをつけて上昇。悪材料にも耐性がついてくる時期か。

100bp利上げ予想が出てきたが、ブラード連銀総裁・ウォラー連銀総裁が100bpを否定する発言により75bp予想に戻った。利上げ予想のほか、その他の経済指標は予想を上回る結果が発表され、週末は窓を開けて上昇した。
一週間を通すと、レンジ範囲内での動きのようだった。

チャートは、上が3,915~3,945(フィボナッチ23.6%付近)、下が3,639の水平線(黄色)の間で推移。手前には下値切り上げの線(紫色線)が短期的なサポートライン。上のレジスタンスラインは超短期は薄紫色の線。EMA40を上抜けできてない日が続いているので、本格的な上昇トレンドとは言えない微妙な状況。

3,945を上にブレイクできた場合は、4,175が次のレジスタンスライン(上の黄色線付近)だが、ここまで上げれる材料が今はまだ無いように見えるか。

サポートラインを下にブレイクするかはわからないが、材料として気になるのは企業業績。Q2決算のEPSがBadサプライズ増えないかが懸念材料。
FactSetのEPS予想は減速の見込み。Q2決算発表された中では金融セクターがコンセンサス予想を外している企業が多く、本格化する決算発表の行方が怪しまれる。
とくにFANGMAN+Tあたりが決算クリアできるかが大きな変動を生みそうなので無事通過してほしいところ。

4時間足

4時間足で見ると、EMA5がEMA40を上抜けして、上昇トレンド入りするかどうかの節目のポイントまで上がっている。これまではEMA40を少し超えたところで反落に転じてきたので、今回はそのレジスタンスを超えれるかがテストライン。

現時点ではダブルトップを否定する形に見えるが、一目均衡表の雲に差し掛かっている。薄めの雲だがレジスタンスラインと相まって売り圧力のある箇所のため、上抜けできるかテスト中だ。
テストに合格すれば、日足の雲を抜けれるかテストしにもう少し息の長いラリーが続きそう。逆にテスト失格となれば、ダブルトップ否定がダマシとして薄紫色のサポートラインまで下がっていく可能性がある。

週足

週足は長めの下ヒゲをつけてEMA5に沿う形。陽線にまで戻ってこれなかった点は弱含みか。
一目均衡表の遅行線が雲を下抜ける間際まで来ているので注意。
レジスタンスラインを上に抜けていく場合は、次は週足のEMA20(黄色曲線)まで届くかどうか。

MA200より上にあるSP500銘柄は20.87%➡18.09%に低下(▲2.78pt)。株価に比べやや弱い動き。株価がレジスタンスラインを上にブレイクしていく場合は、24%付近まで回復するだろうか?

ナスダック100 ▲1.17%

S&P500同様、EMA40で一旦反落したが、週末にレジスタンスラインを上抜けできるかどうかのポイントまで上昇した。先物は7/18 17時時点ではすでにレジスタンスラインの上にさらに上昇中だ。

EMA40を反落する場合は、11,600付近がサポートライン。

前回note

前回書いた通り、11,600を少し下回ったところで反発し、上昇している。

これまでEMA40を上抜けでできずに下落を繰り返してたが、いよいよEMA40を上にブレイクできるか試すポイントに差し掛かっている(①)。前回の反落ポイントと近く売り圧力があるだろうから1次試験ラインになりそうだ。

1次試験に合格すれば、次はフィボナッチの23.6%ラインで2次試験(②)。そこで一旦反落して、サポートラインを試すのが3次試験になるのではないだろうか?(③)2次試験に合格して上に行く場合、もしくは③次試験に合格して反発する場合は、④の黄色ラインが上値の可能性。

①③で下落する場合は、11,600と11,037がサポートライン。

4時間足

4時間足は、EMA20とEMA40がゴールデンクロスする間際で反落したが、再びゴールデンクロス手前まで上昇している。レジスタンスラインをブレイクしたらEMA20・40ゴールデンクロスとなるが、その場合は②の23.6%ラインを目指すだろうか。
再度反落する場合は、11,600付近が次の目安。

週足

週足のEMA200は今回もサポートラインとして機能していた。長いヒゲを付け実線が短い陰線となった。SP500同様、陽線とならず陰線で終わっている点はやや弱含みだが、上昇を試すだろうか?
ただし一目均衡表の遅行線はすでに雲を下抜けしているので要注意。

MA200より上にあるナス100銘柄は20.58%→15.68%で横ばい(▲4.9pt)。前週からやや下がったが反発している。今後のQ2決算発表にも影響を受けそうですね。

セクター

生活必需品・公益・ヘルスケアのディフェンシブ・セクターが相対的には良い週でした。

週間ベスト
1. 生活必需品 +0.1%
2. 公益 ▲0.1%
3. テクノロジー ▲0.4%

週間ワースト
1. エネルギー ▲3.3%
2. 通信 ▲2.3%
3. 素材 ▲1.3%

サイズ・タイプ
・中型バリュー ▲0.4%
・小型グロース ▲2.0%

1週間のセクター値動きは以下投稿を参考にどうぞ。

各種指標

Fear&Greed Index

Fear継続、前週比やや低下(前週29➡今週27着地)

機関投資家センチメント NAAIM Exposure Index

前々週 30.66 ➡ 前週 27.85 ➡ 7月13日 26.74(前週差 ▲1.11pt)
悲観域で定着していますね。

Bull/Bear Ratio

7/12時点で悲観域キープ

ヒンデンブルグオーメンは無点灯

7/15時点では無点灯。

炭鉱のカナリア HYG ハイイールド債

HYGは週末に上昇し、EMA40に近いところで引け。100bp利上げの織込み否定に反応して週末にHYGも上昇したか。ハイイールド債のスプレッドは前週に低下し、横ばいで推移した週でした。

合わせて、景気を映すもう一つの炭鉱のカナリアとして有名な銅。ここ数週間、「銅が急落している」とTwitterをにぎわしてましたね。
ここ1.5ヶ月くらいの下落が激しいです。

銅先物・日足

週足を見ると、EMA200を下回った後、大陰線で売り圧力が強いです。

銅先物・週足


金利と今週のニュース

ブラード連銀総裁、リセッションリスクは深刻ではない見方

ボスティック連銀総裁、75bp利上げ支持

ジョージ連銀総裁、早急な利上げはオーバーステアに

バーキン連銀総裁

CPIは予想を上回り、9%台に乗った

ボスティック連銀総裁

PPIは予想を上回る

ウォラー理事

100bp予想が出てたが、ウォラー理事が75bpに釘刺し

ブラード連銀総裁

ブラードも100bp否定。

小売売上高は予想を上回る

ニューヨーク連銀製造業景気指数は予想を大幅に上回る

ブラード連銀総裁

7月ミシガン大学消費者態度指数は予想を上回る

デイリー連銀総裁

ボスティック連銀総裁

ボスティックも100bp火消しにまわる。

FRB高官の100bp否定で、7月・9月利上げは75bp予想が優勢に戻った

7月予想
9月予想

22年GDP予想は-1.5%で前週からやや低下

GDPNow

金利は2年金利が上昇、長期金利は低下

CPI発表により2年金利が上昇したが、10年・30年は低下している。

イールドカーブ

長期金利が低下傾向、短期金利が上昇と下落が混在。

長短金利差がマイナス拡大で逆イールド継続

長短金利差は2年金利の上昇により差が広がっている。

実質金利はやや低下

前週から比較すると、実質金利はやや低下。

個別株の決算発表

PEP ペプシコ

ガイダンス ミス

MS モルガン・スタンレー

EPS・売上ミス

JPM JPモルガン・チェース

EPS・売上ミス

TSM TSMC

決算クリア

UNH ユナイテッドヘルス

ガイダンスミス

BLK ブラックロック

EPS・売上ミス

WFC ウェルズ・ファーゴ

EPS・売上ミス

C シティグループ

注目の個別銘柄 コストコ


決算発表予定

7/18週の予定

イベント

18日 (日本祝日)海の日
22日 PMI

アノマリー

  • 満月相場(7月14日~7月28日)

  • ブル:20日

  • ベア:21日

おわりに

反落してもレンジで反発して上昇を試しているようです。下げ一辺倒ではない相場で、CPIへの反応も一時的。次はQ2決算が大きな材料となっていくのではないでしょうか。
いい決算が出てくるといいですね。

次の記事を書く励み、定期的に更新するモチベーションになっています。 サポートしていただけたら、投資・チャート分析のインプットに役立てたいです。