【米国株4/10~4/14まとめ】インフレはクールダウン、小売売上高が2ヶ月連続減少【前編】
こんにちは、Kojiです。
今週の注目3ポイント
①CPI・PPI・小売売上高がクールダウン、ただしスーパーコアはnot鈍化
②FOMC議事要旨では利上げ派とストップ派で意見割れる
③大手銀行の決算は予想クリアで好感された、貸倒引当金は積み増し
①先週のJOLTS・ISM・PPIに続いて、今週もCPI・PPI・小売がクールダウン
CPI・PPIの総合が市場予想に対して大きく鈍化を示し良い兆候。
CPIコアは予想一致、PPIコアは前月比で低下となった。パウエルが注目するスーパーコアCPIは前月比+0.4%で鈍化していなかった。
小売売上高は、市場予想よりマイナス幅大きく減速。2ヶ月連続の減少となった。
ミシガン大学の1年先インフレ期待が前回3.6%➡今回4.6%と大幅上昇で警戒感が高まっている。ガソリン代上昇が響く。
②銀行問題があった3月FOMCは、利上げ派と利上げストップ派で意見が分かれていたことがわかった
銀行問題を加味して、結果としては25bp利上げに着地。
今週は、Fed高官のタカ派発言が散見され、「まだインフレ退治が必要」「利上げまだやるよ」の声で、金利上昇に拍車がかかった。
③大手銀行の決算は予想クリアで好感された。一方で、貸倒引当金は積み増し
預金が、JPM+2%と流出せず流入増となった
純金利収入は、JPM+49%・Citi+23%・WFC+45%の増加
貸倒引当金は積み増しされていたため、リセッションへの備えが進んでいる
大手銀行は特段問題とはならず、来週以降の地方銀行の決算に焦点。
マーケットサマリ
4/10(月)
ウィリアムズ総裁
今年のインフレ率は3.75%程度になると予想
失業率は4%から4.5%まで徐々に上昇すると予想
住宅を除くコア・サービス・インフレは極めて持続的
利上げが最近の銀行ストレスの原因ではない
明確な信用収縮の兆候はない。
信用状況がどの程度引き締まるかは未知数
4/11(火)
ウィリアムズ総裁
労働市場は依然として非常に堅調
住居費を除くコア・サービス・インフレはまだ動いていない
小売売上高やCPIなどのデータを注視
銀行の破綻により、先行き不透明感が増しています
もう1回利上げするのが妥当なスタート地点だが、データに左右される
バランスシートの方針をすぐに変える必要はない
4/12(水)
CPIは総合が下振れ、コアが予想通りとなりました。
バーキン総裁
CPIレポートはほぼ予想通り
コア・インフレに特に重点を置いているが、まだやるべきことがある
3月のクレジットカード支出は、需要が冷え込んでいることに安堵感
需要の冷え込みを見ているが、インフレの脱却を待っている
FOMC議事要旨が発表されました。
銀行セクターで最近起きた展開が経済活動とインフレに与え得る影響を踏まえ、十分に景気抑制的となるFF金利誘導目標レンジの判断を下方修正したと、多くの参加者が指摘した
5月の追加利上げについて当局者らが完全にコミットするには至っていなかったことも示唆した
極めて不透明な経済見通しを踏まえ、適切な金融政策スタンスを決定する上では柔軟性と選択性の維持が必要になると強調した
幾人かの当局者は銀行セクターの不透明感を考慮し、3月会合で金利を据え置くかどうか検討していた
FRBスタッフは、「銀行セクターで最近見られた展開が経済に与え得る影響についての判断を踏まえ」、年内に「穏やかなリセッション(景気後退)」が始まると予想
4/13(木)
PPIは総合が予想下振れ、コアは前年比は予想一致だが前月比で下振れ。
4/14(金)
ボスティック総裁
もう一回利上げしたら、FRBは一旦停止
不必要な経済的ダメージを避けるために、一時停止し、経済やインフレ経路を評価する必要があります
最近のインフレデータには勇気づけられるが、物価の上昇はまだ速すぎる
3月小売売上高は予想下振れ。
前月比 前回 -0.4% 予想 -0.4% 結果 -1.0%
コア前月比 前回 -0.1% 予想 -0.3% 結果 -0.8%
グールズビー総裁
今日の小売売上高の数字に多少のタイムラグがある
小売売上高と生産者物価は、正しい方向に向かっている
小幅な景気後退の可能
ウォラー理事
今後の引き上げ幅は、新たな情報や信用制限に左右される
インフレ目標に向けてあまり前進していない
金利はさらに引き上げる必要がある
市場の予想よりも長く、金融政策は「相当」な期間、厳格に保つ必要がある。
銀行の緊張が、融資の減速を早める可能性がある。
4月ミシガン大学消費者信頼感指数は、予想上振れ。
1年先インフレ期待が上昇。
前回62.0 予想62.0 結果63.5
1年先インフレ期待 前回3.6% 結果4.6%
FF金利予想は5.00%が7月まで続き、利下げが7月から9月に変化
Fed高官のタカ発言により利下げ時期が後ろ倒しする予想に変わりました。
10年金利は3.5%台まで上昇
ウォラー理事などFed高官のタカ発言に反応して、金利は上昇。
3.25%を下回るのはまだ時期尚早と見える。2年金利がまだ上昇していくか来週以降も見たほうが良い。
実質金利は1.22%に着地
最新の4/14数値は1.22(チャートは1~2日遅れ)
再び期待インフレ率が上昇しています。
実質金利の上昇が続くと、株式にはネガティブに働くが時期ズレするか?
ドルインデックスは下落トレンド継続
金曜は金利高にともなってドルインデックスが反発しています。
ドル円は三尊形成ストップ後、トライアングルで進行してたが上部のレジスタンスライン付近に到達。フィボナッチ50%ラインまで戻した形。
来週、レジスタンスラインでどう値動きするかに注目。
セクター
大手銀行の決算が好感されて金融セクターが上昇しましたね。
各種指標
Fear&Greed Index
Greed(前週57➡今週67着地)
再びGreed加熱。そろそろ高値圏。
Put/Call Ratio(Equities)
低水準に落ち着いています。
機関投資家センチメント NAAIM Exposure Index
前々週 65.15➡ 前週 72.89 ➡ 4月12日時点 58.71(▲14.18pt)
ロングポジション削減とショート増加。
炭鉱のカナリア ハイイールド債HYG
レンジ内での推移だがやや上昇して、EMA200に頭抑えられている状況。木曜日に出来高が増加して上昇している。これが翌週以降も続くのか下げに転じるのか注意。
個別株の決算発表
DAL デルタ航空
Q1 EPS、FY23 EPSガイダンスミス
JPM JPモルガン
クリア
C シティグループ
クリア
BLK ブラックロック
売上ミス
WFC ウェルズ・ファーゴ
クリア
UNH ユナイテッドヘルス・グループ
クリア
決算発表予定
来週から決算シーズン本格化。目玉はテスラ。残りの大手銀行も注目。GAFAMが再来週に発表ある予定です。
主な経済指標・イベント予定
アノマリー
満月相場(4月6日~4月19日)
新月相場(4月20日~5月5日)
水星逆行(4月21日~5月15日)
指数のチャート振り返りと来週のシナリオは後編に続きます👇
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