【米国株5/23~5/27まとめ】高まるリセッション懸念・指数はリバウンド
こんにちは、Kojiです。指数が大きくリバウンド上昇した週となりました。前週から各種データで兆候が出始めていたので、きれいに反発した形でした。
様々な経済指標の悪化が、景気後退やスタグフレーション懸念を強めたか。ボスティック連銀総裁が利上げ一時停止は理にかなうと発言。FRBのメッセージ変化やマクロの変化が一旦の株価上昇につながっている可能性も。
S&P500はVWAPラインから反発 +6.58%
5月20日が底値となって下げ止まり、中盤から上昇。ちょうどコロナ底値から引いたVWAP(薄い青色線)と下値のトレンドラインの付近が底値となった。
後述するHYG(ハイイールド債)が指数に先行して上昇始めたことで、反発に気付いた人もいるでしょう。これまで下落を続け前週にEMA40から大きく乖離したHYGが陽線をつけ反発の様相を見せ始めたことが反発の合図。
27日には前回失速した4,100のレジスタンスラインを上に抜けた。ダブルボトムのネックラインを越えた形だ。
5/30週にどこまで伸ばすか見ていきたいが、EMA200が4,300台が次の節目だろうか。出来高が移動平均より少ないので要注意。
低空飛行だったSKEW指数は底を示唆。
実質金利が低下を始めたことも上昇圧力につながる。
ADL(騰落株線)がEMAを上回っているので一旦の底打ちのようだ。
PERが長期平均水準に低下で、買い場が近いことを教えてくれました
週足は8週連続安を回避
この週は大陽線でSMA100を上に抜け、歴史的な連続安は7週でストップ。4月下旬の株価まで回復した。ただし出来高は減少傾向。
MA200より上にあるSP500銘柄は24.35%➡37.42%に上昇。
4月下旬から5月頭につけた値まで戻ってきている。
ナスダック100は11,600サポートラインを死守したリバウンド +7.15%
この週もサポートライン11,600を守って反発上昇。これまでSMA20を上抜けできずにきたが、ついにSMA20を上抜けで上昇の勢いがあった。
モメンタムが続くなら、次は13,000のレジスタンスラインがテストされる。上に抜けれるなら、SMA50の13,500~13,800あたりが次の目安。13,500付近はフィボナッチの38.2%ライン。
下に抜けるなら、もう一度12,000付近の下値を試すか。
週足は7週連続安でストップ
週足チャートはEMA200を死守して反発。
MA200より上にあるナス100銘柄は11.76%→24.5%に上昇。4月下旬あたりまで回復。
5月最終日の値動きで月足の陽線・陰線が決定します。
ダウが平行チャネルをブレイク
他の指数よりいいチャートになってるダウが平行チャネルを上にブレイクして上昇トレンドをつくっています。
EMA40とフィボナッチの38.2%ラインを上に抜けて、他の指数よりモメンタムの強さがうかがえる。次のフィボナッチ50%ライン33,800から34,000がEMA200もあり、強めレジスタンスラインとなっている。天井のテストとなるかもしれない。
セクター
オールセクター・グリーンの週でした。売られていたビッグテックが反発、大型グロースが最も上昇した週でした。
週間ベスト
1. 一般消費財 +9.5%
2. エネルギー +8.3%
3. 金融 +8.0%
週間ワースト
1. ヘルスケア +3.3%
2. 通信 +3.8%
3. 公益 +5.1%
サイズ・タイプ
・大型グロース +7.3%
1週間のセクター値動きはこちら。
各種指標
Fear&Greed Index
Extreme Fearをキープしたが週内で13➡22と回復傾向を示した。
Extreme Fearの一桁台が、恐怖の中での買いポイントであることを今回も教えてくれました。
機関投資家センチメント NAAIM Exposure Index
前々週 24.31➡ 前週 19.51 ➡ 5月25日(水) 33.19(前週差 +13.68pt)
前週の底値から回復するが、まだ悲観域は抜けていない。
前週の最低値が買いポイントでしたね。
Bull/Bear Ratioは悲観域でやや回復
5/24時点では前週から若干の回復も、いまだ悲観域。
ヒンデンブルグオーメンは無点灯
5/27時点では無点灯。
炭鉱のカナリア HYG ハイイールド債
HYGが大幅なリバウンドで4月上旬の水準まで上昇。EMA40(赤線)を上回り、ボリンジャーバンド+2σに到達。
MACDとDMIがゴールデンクロス。勢いのある1週間でした。
HYGが指数に先行する・指数と相関することから、HYGの底打ちは買いの機会を教えてくれました。
金利と今週のニュース
IMF専務理事がリセッションの可能性を排除しない
ダボス会議で企業経営者がリセッション懸念
FRB高官発言
上記のリセッション懸念が増している現状だが、ボスティック連銀総裁は利上げを停止する見方を示した。
FOMC議事要旨
議事録では75bp利上げが積極的に議論されていないようだ。米国株にとってはプラス要因か。
長短金利は今週も低下
金利低下が継続。10年金利は2.8%から2.7%台前半に低下。
イールドカーブ
長短金利差は横ばい
10Y・2Y金利はそれぞれ低下し、長短金利差は現在0.2%台をキープ。
実質金利が低下に転じる
遅れて実質金利が下がり始めてきた。米国株上昇のポジティブな材料。
PMI
製造業は予想と一致、総合・サービスは予想を下回る結果でした。
リッチモンド連銀製造業指数
予想を大きく下回った。
新築住宅販売件数
予想を大きく下回った。
耐久財
予想を下回る結果。
GDP
GDP前期比は予想を下回った。価格指数・個人消費は予想を上回った。
PCEデフレーター
前後あるが予想と微差の結果。大きな外しがなく、発表日の米国株は順調に上昇した。
個別株の決算発表
ティッカーが緑色の銘柄が決算クリア
ZM ズームビデオ
FY23ガイダンス売上ミス
INTU イントゥイット
決算クリア
A アジレント・テクノロジー
売上・Q3ガイダンス売上・FY22ガイダンス売上ミス
NVDA エヌビディア
ガイダンス売上ミス
SNOW スノーフレーク
EPSミス
SPLK スプランク
決算クリア
COST コストコ
決算クリア
ZS ゼットスケーラー
決算クリア
決算発表予定
5/30週の予定
イベント
1日 ISM製造業景況指数
2日 ADP雇用統計
3日 雇用統計、ISM非製造業景況指数
アノマリー
新月相場(5月30日~6月13日)
水星逆行(5月10日~6月3日)
ブル:1日、2日
おわりに
ひさびさに大きく上昇した週でした。ぼくは週初めにGoogleを少し仕込みましたが、これから上昇トレンドを築けるかは疑問視。まだ下げ目線は続く一時的な反発のようにも見えます。
これから上海の経済再開やQT開始、インフレ・ピークアウト観測などイベントがあるでしょうから、短期トレードのゲームプランをアップデートしていくタイミング。値動きを見ながら考えていきたいですね。
次の記事を書く励み、定期的に更新するモチベーションになっています。 サポートしていただけたら、投資・チャート分析のインプットに役立てたいです。