【米国株7/8~7/12】S&P500・ナスダック100先物のチャート解説
後編はS&P500先物とナスダック100先物のチャートを振り返り、備えましょう。
S&P500先物
日足
今週の振り返り
Xのタイムラインでは下がるという声も増えてきたが、S&P500週足は陽線で今週も上昇だった。週前半はNY連銀調査がインフレ期待の低下やパウエルのハト化を受けて、上昇を続けた。
しかし7月11日(木)にCPIの予想下振れが発表された後は、上昇してたM7を中心に利益確定売り➡他のセクターや小型株へシフトする動きがあったことで、指数は下落した。
7月11日(木)は短い時間軸で見ると、急落で行き過ぎていました。7月12日(金)は反発でした。PPIが予想上振れでも利下げ期待の折込で金利低下が進み、指数の反発をサポートした流れだった。ただし、上値は重いようで金曜日の朝4時以降に反落して引けを迎えている。
先週末に書いたときの上昇シナリオでは「次の短期ターゲットは5,650。上がりすぎても5,680が限界値か」だったが、高値は5,708まで上がっていた。週末は5,664の引けで近しいラインか。下落の場合は21日出来高加重移動平均線を下抜けるまでは値幅調整は問題ない主旨は書いてきたが、今週は21日出来高加重移動平均線に近づく場面すらなかった。
さて、日曜の朝からトランプが銃撃されるセンセーショナルな報道がはしり、トランプが大統領選に勝利する予想がXのタイムラインで流れていた。トランプ相場で月曜日から金利上昇・株高が予想されている。とはいえ、株高が起きても大きく上昇を続けるよりはすぐに落ち着きやすいのではないかと見てる。
むしろQ2決算が始まったので、決算相場の色が強くなりそうだ。主要銘柄の決算結果で動きやすい環境下で、Q2決算を占う銀行決算が月曜日から火曜日、半導体が17日ASML、18日TSMCと続く。18日はNFLXもある予定だ。半導体が好調な結果を見せて、AIテーマ回帰の上昇が見られるとベターだろう。
次週のシナリオ
①上昇する場合
5,707.75の高値を上抜ける場合は、次は5,750がごく短期のターゲット。
5,750を超えるなら5,800を見たいが短時間では上がりすぎな水準でもある。
②下落する場合
21日出来高加重移動平均線を下抜ける場合は、値幅調整の可能性あり。下抜けて下落継続しない限りはあっても日柄調整でレンジ相場となる。
21日出来高加重移動平均線を下抜けてもフィボナッチ23.6%あたりでサポートされるならさほどの心配はなくレンジ相場の範疇。
値幅調整となる場合もフィボナッチ38.2%の5,448前後がサポート確認したいライン。
MAより上にあるS&P500銘柄
MA50より上
先週末43%➡今週末68%
MA200より上
先週末64%➡今週末72%
ナスダック100先物
日足
今週の振り返り
前半の7月10日(水)までは駆け上がり、7月11日(木)に高値 20,790まで上昇した。先週末は「次の短期ターゲットは20,600だが、直近では過熱感が強い水準となる」と書いていたが、木曜日に上回って今週の天井をつけた。
7月11日(木)のCPI発表でインフレ鈍化を確認したところで、上昇はストップ。利益確定売りの2.2%下落で長い陰線が久しぶりに発生。翌日は前日の急落から反発で上昇したが、上ヒゲも長めではっきりしない動き。
7日出来高加重移動平均線の前後で下落転換というほどではない。このまま下落して21日出来高加重移動平均線を下抜ければ値幅調整もでてくるだろうが、21日出来高加重移動平均線には到達しなかった。
日曜日のトランプ銃撃事件により、7月15日週は株高で始まるとの声が出ている。現時点で金利高で始まっていたが、落ち着きを取り戻しています。株高も限定的なスタート。トランプ相場は織り込みが時期的に早すぎるので、限定的となるのではないかと見ています。
一方で決算シーズンが始まっており、まずは半導体のASML・TSMCの結果がナス100には大きく影響しそうだ。好調な結果が見られれば生成AIテーマの継続によるラリーを見られる可能性がある。
次週のシナリオ
①上昇する場合
高値20,790を超える場合は、21,000の節目がごく短期のターゲット。
もう少し先も見据えると、上昇の勢いを出せるなら21,500~21,750あたりが次のターゲットとなる。
②下落する場合
21日出来高加重移動平均線を下回る場合は、19,476前後が浅めのサポートライン候補。
19,476がサポートにならず下抜ける場合は、19,000が値幅調整の目処か。とはいえ大きな下落にならない限りはまだ遠い水準。
MAより上にあるナスダック100銘柄
MA50より上
先週末64%➡今週末72%
MA200より上
先週末63%➡今週末68%
次の記事を書く励み、定期的に更新するモチベーションになっています。 サポートしていただけたら、投資・チャート分析のインプットに役立てたいです。