【米国株1/23~1/27まとめ】PCE減速でインフレ鈍化、ソフトランディングに期待する市場
こんにちは、Kojiです。今週はPCEが予想通りで減速、インフレ鈍化を示す結果となりました。実質金利が低下、ソフトランディングに期待する市場はPCEに好感で指数株価が12月高値付近まで上昇しました。
ニュースとチャートを振り返っていきたいと思います。
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マーケットサマリ
1/23(月)
1/24(火)
PMIは予想上振れ。
リッチモンド製造業は予想下振れ
NY製造業に続き弱い結果。
1/25(水)
1/26(木)
GDPは予想上振れだが、個人消費・コアPCEは下振れ
1/27(金)
PCEは概ね予想通り。
PCEは一段と減速、前年同月比は1年で最低。
Fedがインフレを測る指標にPCEを挙げている。インフレ減速を示す結果で高インフレの最悪期は過ぎたとの見方。
市場は好感な反応。
ソフトランディングを期待する楽観的相場
市場のテーマはリセッションからソフトランディングにシフト。
市場心理の改善で株式上昇している。
しかし、Fedがどう考えるかは別問題だろう。来週はFOMC。
ターミナルレート予想は変化なし
先週末時点で10月4.75%➡11月4.5%➡12月4.25%と利下げ時期が早まったが、今週もその予想に変化はない。
10年金利は3.5%で横ばい
先週からキープ。
実質金利は低下継続
最新の1/27数値は1.19(チャートは1日遅れ)
10年金利は横ばいだが、実質金利は低下。
指数の上昇傾向は実質金利の低下で説明がつくか。
ドルインデックスは変わらず低下傾向
グローバル企業やビッグテックには引き続きポジティブか。
S&P500はレジスタンスを上抜けて12月高値に迫る(週+2.47%)
週足
・4週連続で高値・安値ともに切り上げの上昇となりました。
・レジスタンスライン→EMA75の順で上抜け。
・レジスタンス超えで相場は修正局面に移行するのだろうか?
・逆三尊の完成だが8月高値まで伸ばせるかは時間を要する印象。
日足
今週の動き
ソフトランディング期待、実質金利低下で上がったかのような指数。
買い圧力が強くなって上昇。
・水曜はEMA20で押し目買い(ピンク丸)
・レジスタンスラインとEMA200を実体で上抜け(4,000超えキープ)
・フィボナッチ78.6%を突破。
・マイクロソフトは決算ミスだったが、許されたような値動き。テックセクターも好調の週でした。
利確売りが増えやすいタイミング。
「レジスタンス超えた!買い転換だ!」と意気込む買い勢力に対して、利確売りをぶつける「絶好の売り場」と見る人も出てきやすい。
・前回高値4,100.96が間近で上ヒゲの利確売りが発生。
・EMA75からの乖離率が上昇
賃金インフレが収まらないと、サービスインフレがしつこく止まらないと考えるFed。FOMCでどう判断するか問われる。
また、決算本格シーズンなので、ビッグテックを始めとした決算のサプライズや反応にも要注意。
1⃣売り圧力が強くなるシナリオ
・12月高値や9月高値付近で反落
・レジスタンスラインがサポートラインに変化して反発するかテスト
・特にトライアングルの右側ラインが重なる点(青丸)は、出来高が多いゾーンでもあるので、押し目となるかどうかの重要ポイント。
・レジスタンスラインを下抜けるとフィボナッチ23.6%前後どこまで落ちるか確認
2⃣9月高値を上抜けていくシナリオ
・買い圧力が強くなり、8月高値を天井に目指す可能性はある。
・しかし一直線に上がれる蓋然性はないので、時間調整が必要な印象。
・161.8%まで上がれず失速する可能性がある。
MA200より上にあるS&P500銘柄
先週末58.44%➡今週末66.6%(+8.16pt)
1年間で最高値。さらに伸ばせるのか、天井なのか注意。
ナスダック100先物は12月高値を上回る(週+4.75%)
週足
・レジスタンスラインを上抜け、12高値をやや上回りました。
・12月高値がダブルボトムのネックラインで、ネックライン超えしたので、ダブルボトム完成。上昇サインだが果たして。
・4週連続で高値・安値ともに切り上げの上昇
・EMA20に乗り、EMA40も上回った。EMA20からの乖離率が高めに。
・8月からフィボナッチを引くと、61.8%ラインが次のテスト会場(上を目指す場合)
・ADL(Advance Decline Line)は高値圏で天井が近いサイン。
日足
今週の動き
・水曜の11,600付近が押し目で反発上昇。買い勢力の強さがうかがえる。
・レジスタンスラインを超えて、EMA200の少し上まで上昇。12月高値を上回った。
・PCEがほぼ市場予想通りでインフレ減速→市場が好感を示し金曜は、指数は買いでした。
・さすがに12月高値をちょっと超え、かつ上値を結ぶライン(青ライン)のを上回る上昇だったので、上ヒゲをつけたストップ。
・上ヒゲで青ライン内側に戻されている点を見ると、意識ラインとして機能しているか。
次週のシナリオ
先週、上記のように書いているが、買い勢力の足は軽くなるが、天井サインも出ているので利確売り勢力・ショート勢力との勢力争いが起きやすいポイントに来ています。
1⃣売り圧力が強くなるシナリオ
・レジスタンスラインやサポートライン(どちらもピンクライン)がサポート押し目となるかがテスト問題。
・押し目となれば再び1/27高値付近まで反発する可能性。
・押し目にならず、レジスタンスライン内側に落ちると、フィボナッチ61.8%前後で止まるかテスト。
2⃣ダブルボトム完成の上昇気流に乗るシナリオ
・ジグザグしながら高値を切り上げ9月高値付近まで、どの程度登れるか山登りタイム。
・ただし上値を抑えられる展開はあるので、徐々に失速→横ばいレンジに変化していく可能性がある。
いずれのシナリオにせよ2月頭はFOMC、ISM製造業、雇用統計があるため、一方向にグッと動くタイミングがあるかもしれない。特にFOMCには注意。
Apple、Amazon、Googleの決算も控えているため、次週後半は値動き注視しましょう。
MA200より上にあるナス100銘柄
先週末53.46%➡今週末62.37%(+8.91pt)
ナスダック100も1年間で最高値
セクター
テスラ反騰で一般消費財が伸び。
実質金利低下の恩恵を受けるテックも好調。
ベスト
1. 一般消費財 +6.4%
2. 通信・テクノロジー +4.1%
3. 不動産 +2.9%
ワースト
1. ヘルスケア ▲0.8%
2. 公益 ▲0.5%
3. 生活必需品 +0.3%
サイズ・タイプ
・ベスト:大型グロース +2.7%
・ワースト:中型グロース +2.1%
各種指標
Fear&Greed Index
Greed継続(前週59➡今週69着地)
この1年の天井圏に到達
Put/Call Ratio(Equities)
低水準ゾーンを下掘った週。
機関投資家センチメント NAAIM Exposure Index
前々週 45.31 ➡ 前週 65.07 ➡ 1月25日時点 75.23(+10.16pt)
炭鉱のカナリア ハイイールド債HYG
指数の上昇に対して、HYGは横ばい推移。ここからHYGが下がっていくなら注意。EMA200を上抜けられずにいる。
個別株の決算発表
DHR ダナハー
クリア
MSFT マイクロソフト
売上・ガイダンスミス
PCAR パッカー
クリア
JNJ ジョンソン&ジョンソン
売上ミス
ASML
FY22売上ミス
NEE ネクステラエナジー
Q4売上・FY22売上・ガイダンスEPSミス
TSLA テスラ
FY22売上ミス
LRCX ラムリサーチ
ガイダンスミス
ADM アーチャー・ダニエルズ・ミッドランド
クリア
MA マスターカード
クリア
V ビザ
クリア
INTC インテル
全ミス
KLAC KLA Corporation
ガイダンスミス
AXP アメリカン・エキスプレス
Q4EPS・売上、FY22EPS・売上ミス
決算発表予定
1/30週の予定
イベント
1日 ADP雇用統計・ISM製造業
2日 FOMC
3日 雇用統計
アノマリー
新月相場(1月22日~2月5日)
おわりに
次週はFOMC・雇用統計・Apple/Amazon/Google決算と材料盛りだくさん。ボラティリティが高まりやすい週かもしれません。
上昇気流がキープできるといいですね。
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