【米国株4/10~4/14まとめ】S&P500、ナスダック100先物のチャート振り返り【後編】
後編はS&P500とナスダック100先物のチャートを振り返り、来週に備えます。
Q1決算が本格化。地方銀行の決算に注目が集まります。今週の目玉となるテスラの決算が盛り上がりポイントか。
Q1決算は好調なスタート
Q1のEPSは90%が予想を上回ってスタート。これは10年平均を上回る結果。
先週は銀行決算が良かったため、金融セクターが全体EPSの好調を牽引しています。
一方で、売上はS&P500全体で2%成長と、2020年Q3以来の最低水準。
決算本格化する今週以降の決算に左右されるが、EPSが好調な推移をするなら、高めのPERは緩やかになるため、”もう少しだけ”上昇の余地が出てくる可能性はあるだろう。EPS減になると、高PERを許容できず下落材料になりやすい株価水準とも言えそう。
S&P500(週+0.79%)
週足
4週連続の高値・安値ともに切り上げと強さキープ。
実体で9月高値を上回り、レジスタンスラインまで到着。
出来高は前週よりは増加だが、平均より少なめ。
次はレジスタンスラインでの反応次第。
上に抜けて2月高値超えができれば、8月高値に向かうチャレンジ。ただし、2月高値付近の4,200は意識されるラインで売り圧力が強くなりやすい。
レジスタンスラインで反落すると、下のサポートライン(緑色の直線)に向かう可能性。まずはフィボナッチ61.8%ライン付近で止まるかテストでしょうか。
日足
今週の振り返り
週始めから週末まで上下しながらも上昇基調で推移した。
経済指標の発表やFed高官の発言などで下落する場面はあれど、下値では買いが入って上昇していく底堅い値動きが多いジリ高。
木曜のPPI予想下振れでグンと上昇し、レジスタンスラインの上まで到達。4月2週間のレンジを上方向に抜けた形だ。
しかし金曜は、大手銀行の決算好調や小売売上高の2ヶ月連続減少で上げても、ウォラー理事のタカ発言、ミシガン大学の1年先インフレ期待の大幅上昇で反落している。
リセッション懸念とインフレ退治の間で雰囲気は良くない。
Q1決算好調でも上値を追うのは難しい局面。金利も反発からの上昇傾向が続いている。
来週以降は、下に向かう波にもやや警戒。過度に警戒は必要ないが念頭に置く程度に。
もう少し上方向への時間を狙うならQ1決算のサプライズ次第だろうか。
次週のシナリオ
①上昇傾向を維持する場合
さらに上値を追う場合は、2月高値付近の4,200が意識される節目ライン。
ここは売り圧力が強くなりやすいポイントなので攻防が繰り広げられる可能性もある。
4月アノマリーの効力はそろそろ終盤なので注意。
来週は新月相場の始まりでもある。
金利もこのまま上昇を続けると、株価に重しがかかりやすい。
4,200をしっかり上抜けるなら4,300が次の意識ライン。
②反落する場合
まずは4月安値の4,070が下値のサポートライン。ここを割り込む場合は、すぐ下の61.8%ライン付近で押し目になってほしいところ。
さらに下抜けると4,000がサポートライン。
MA200より上にあるS&P500銘柄
先週末53.47%➡今週末56.26%(+2.79pt)
ナスダック100先物(週+0.24%)
週足
ナスダック100先物は、高値・安値ともに切り下げ。
今週も9/13高値がサポートラインとして押し目買いの底堅さを示した。
終値では8月高値~10月安値までのフィボナッチ78.6%の上を3週連続でキープ。赤線・緑線のトレンド中央付近で感極まることない温度感。
上値重し、下値堅しでまだ方向感決まらず。
日足
今週の振り返り
上値重いところから落ちるが、9/13高値付近のサポートゾーン(紫色)で買い圧力が高まり底堅い展開。
木曜のPPIで下値から反発して上昇するが、上値も重いまま上がりきれずストップ。
非常に狭い範囲での上下動で方向感が定まらない週でした。
このままヨコヨコした動きとなると、勢い続かず稲穂型に垂れていく可能性があります。
Q1決算本格化する今週以降からボラティリティが上がるかもしれないので、サポート・レジスタンスを意識してトレードするといいでしょうね。
次週のシナリオ
①上昇の勢いが伸びる場合
高値13,241をしっかり上抜けるなら、変わらず13,400~13,500がターゲットライン。
13,241付近で前線攻防がありそうで、上値が重くなりやすいので反落には注意。
②反落する場合
9/13高値がサポートゾーンとして機能しているので、ここを明確に下抜けるなら、下落開始の合図。
下抜けた時は、12,500~12,600前後あたりがサポート目線。ここで再テスト。トレンドライン(緑色直線)も意識されやすい。
MA200より上にあるナスダック100銘柄
先週末69.3%➡今週末68.31%(-0.99pt)
おわりに
Q1決算が本格化するので、指数にも動きが出てくるかもしれませんね。今のところはQ1好調なスタートなので、このまま続くなら上昇の余地もまだ残ります。
反面、金利動向も気になるところ。上がり始めているので、どこまで行くかによっては重石となる可能性があります。
短期トレードなら小幅な動きから大きく動くタイミングを捉えていきたいですね。
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