『オーギー・レンのクリスマス・ストーリー』から繋がった話
ネットで見かけた『オーギー・レンのクリスマス・ストーリー』、
ポール・オースターの1990年の作品が絵本(といっても大人向けの)となって発刊されました。
私の大好きな映画『スモーク』の原作、こちらは1995年に公開となりました。
この映画、公開当時、口コミに(ネットがなかったので)評判が広がって、大人気の作品となったことをご存知の方も多いと思います。
映画といえば、"ぴあ"の時代、懐かしい!
当時、私が この映画を知ったのは、既に観に行った知人が、ものすごく素晴らしい作品だからと熱心に語って勧めてくれたからです。
「主人公が、毎日、同じ時間に 自分の店の前の写真を撮ることを日課にしていて、毎日撮らなきゃならないから、旅行にも行かれないって言うんだけど、
客の作家が その毎日撮った写真を見て、どれも同じだって言って….」
でも同じじゃないと言うんですよね。
"They are all the same, but each one is different from every other one."
「全部 同じ、でもそれぞれが全部違う。」
「雨の日もある、天気や季節によって違うと言って、作家はその写真を見ているうちに、交通事故で亡くなった奥さんが写っている写真を見つけるんだ。」
というように、如何にこの作品が素晴らしいかを語った知人。
この知人も美容院を営んでいたので、同じように毎日写真を撮っていたのかもしれません。
車や、自転車、釣り、ヨット、写真、音楽、いろいろと多趣味な人でした。
それで私はその美容院に、ほぼ毎月、通っていて、最初は近所だったので通っていたのですが、
そのうち私が引っ越しても、通っていました。
ある金曜日、仕事が終わった夕方、明日、髪を切りに行こうと思い、予約の電話を入れました。
電話にアシスタントの女性が出て、 そして知人が急逝したことを知りました。
40代半ば、心筋梗塞でした。
人はある日、突然、いなくなってしまうんだと初めて知りました。
そのアシスタントの方と話をして、翌日、お店へ行き、以前、アシスタントをしていた人もいて
皆、気持ちを落ち着かせたかったんだと思うのですが、ただ話をしていたのを覚えています。
それで最初に書いた『オーギー・レンのクリスマス・ストーリー』の絵本ですが、
私が先日、ネットで見かけたのは熊本在住の方のTweetでした。
そういえば、その知人は熊本出身だったと思い出し、生前に家族で素敵なお墓を作ったと話していたことを思い出し、
ニコニコして話していたけれど、まさかこんなに早く入るとは!と本人も驚いているだろうなと思ったり。
私はまだ熊本に行ったことがないのですが、そのうち行きたい、行かねばと思ったのです。
今日は、どんより空に雨模様でしたが、明日は晴れるようですね。
気温も気圧も大きく変化するようですので、どうぞ皆様、ご自愛ください。
りこちゃんも、こざる達も ゆっくり のんびり、気をつけて過ごします(^_^)