りこちゃんと魔法の傘 6
夏至の日に、傘が入手できることになって、デパートにやってきた りこちゃんとこざる達、
お店に入る前から、皆、にこにこ嬉しそうです。
「いらっしゃいませ。」
「こんにちは。先程、電話を頂いて、傘の件で…」
そう言うと、店員さんも にこにこ嬉しそうに、傘を持ってきてくれました。
そして 確認の為に 傘を開いて さしてくれます。
「わぁ! りこちゃん、いいねー、綺麗だねー。」
「うん。」
りこちゃんは、傘を持ってくるくる回します。
水色の傘は、軽やかに、音楽が聴こえて来るように回ります。
店員さんに傘を渡すと、閉じて、丁寧に 綺麗にたたんでくれました。
傘は、美しい包装紙とリボンで贈り物となり、そして りこちゃんの傘になりました。
「りこちゃん、本当によかったね!」
「うん。」
会計を済ませると、店員さんはレシートと一緒に、抽選券を渡してくれました。
「わぁ、何か当たるかな?」
「いろいろ商品がありますよ。旅行券や商品券もありますし、食品の詰め合わせなどもあります。」
「じゃあ 早速、やりに行こう!」
こういう抽選券の類は、当たっていないのに すぐに当たった気になります。
持っていると いいことが待っているような感じで嬉しくなります。
「でも、ほとんどの場合、当たらないんだけどね。」
「ポケットティッシュとか、飴玉とか…。」
飴玉というのは、古いかもしれません。
「どうもありがとうございました。」
「こちらこそ、どうもありがとうこざいました。」
ウキウキしながら、お店を出た りこちゃんと こざる達は、抽選会場に向かいます。
話は続きます。
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