言語の障害と手話
なんで、手話も下手くそで聞こえる私が
手話を広める活動をしているのか？
いつまでたっても手話がへたくそな言い訳では無いけれど、
手話を習い始めて1番最初にできた
聞こえない友達は、
しゃべれるし、私の言う事は手話を使わなくても何でもわかってくれるし、
いろんな資格も持ってて、向上心も高く
常に新しいことにチャレンジし
大きな夢や目標もあり
お友達もたくさんいる人気者
私が手話できないことも
間違いだらけの手話を使うことも
笑って優しく教えてくれる
私は彼女を障害者だと感じた事はないし、
逆にダメダメな私は
いつも助けてもらってばかりだったから
私に何ができるかなぁって思った時、
今からすごく手話が上手になる事は難しいけど、私は絵描きなので、
自分が得意なことで何か彼女の役に立ちたいと思った。
私が構想していた絵本の企画の話をすると
彼女は聞こえないけれど、
絵本セラピストの資格も持っていて、
絵本の読み聞かせもするので
その活動の中で、絵本は著作権の問題があって、いろいろ難しいことがあるけど、
こゆりさんがオリジナルで作ってくれたら、
そんな問題もなくて良い
と言ってくれたことに背中を押されて、
誰にも頼まれていないのに、
手話を知るきっかけ作りの絵本を作りました。
その絵本を使って手話を広める活動を
個人的に続けていくうちに
いろんな聞こえの度合いが違うお友達も増えて
それから少しずつ、
聞こえないことがどういうことか、
困り事、孤独、
手話の文法が日本語と違うことなど、
想像もしてなかったことを
いろいろ知りました。
まだまだ知らないことだらけですが、
私はなにも知らなかったから、
手話を広めることをしようと思えたと思う。
手話ってかわいいなあ、
カタコトだけど、手話でお話して、
通じ合えた時は嬉しいなあって、
みんなも挨拶くらい
手話出来たら良いのにって、
ただそれだけを思って、
手話を知るきっかけ作りの絵本や
イベント企画をしたりしてました。
最初からもっといろいろ、
手話に関する歴史や
ろう者、難聴者のことを知ってたら
奥が深すぎて、
聴者の私が簡単に入ることのできない世界だと思い、できなかったかもしれない
だから、無知でバカで良かったと思う
最初は、いつも私に寄り添ってくれた
友達のために自分ができることを何かしたいと思って、手話を知るきっかけづくりの絵本を作りましたが、
今はその気持ちに+手話を知ることで、
その先にいる手話を使う人たちのことを知り、寄り添う気持ちを持つ人を増やしたい、
そんな思いで手話を広める活動をしています
言語の障害において
聞こえない、聞こえにくいだけでなく
私の旦那さんのように失語症で
今まで使っていた言葉が上手く使えなくなることや、場面緘黙症、吃音など
障害の種類は違うけど
相手の立場に立って寄り添う気持ちを持ってコミュニケーションするということは、同じだと思う
手話を知らなければ出会えなかった素晴らしい方たちと仲良くなれて嬉しかったから
手話に繋いで頂いた素敵なご縁に感謝して
これからも、自分の出来ることで
手話が上手に出来なくても良いから
手話を知るきっかけづくりを広めていきます。
2024年を振り返って
NPO法人手話の実
菊澤こゆり
