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夏休み親子手探りツアー

夏休みと言えば。
数ページしか取り組んでいない宿題。
できていない工作。
面倒の壁を超えられない自由研究。
書けていない、天気も思い出せない日記。

ただひたすらに怠惰を貪り、夏休み最終週になってから突然数日かかる自由研究に取り組み始める。私はそんな小学生であった。

日向に置いた色水は色によって温度が違うのかという研究だけ、やたらと記憶にある。たしか夏休み明けてから、先生に怒られたあとに半泣きで取り組んだ。嫌々だったし楽しくもなかったので研究結果も覚えていないが、台所のボウルを持ち出し色水を適当に入れて日向に並べたシーンだけ、何故か切り取ったように記憶のスナップになっている。

さて初めて迎える息子の小学校の夏休み。
私のようにしてはいけない。私の母は何1つ寄り添うことなく出来なかった事だけ責め立てる人だったので、そうなってもいけない。私のようになってはいけない。さあどうする。寄り添うのだ。尻を叩くのではなく、出来る事を楽しいと思ってやれるように一緒に笑うのだ。夏休みの課題という敵に、力強くかつ緩やかに、共に取り組もうぞ。

確固たる意志で1学期の最終日を迎えた。通知表と共に持ち帰った課題たちを確認する。
それほど厚みのないドリル。
絵日記2枚。
あさがおの観察絵日記1枚。
工作は?自由研究は?課題図書は?

なんということでしょう。面倒くさい3点セットが今なら100%オフ!ドリルの計画も楽に立てられそうですね!絵日記は次の日曜日に味スタにサッカー観戦に行くから1枚は内容確定ね。あさがおは良い時を狙って描きましょう。はい、スムーズ、なんてスムーズ。

でも計画だから。計画倒れはどんな計画にも潜んでいる。ましてや私の怠惰遺伝子の精鋭たちを送り込まれた血が半分流れている息子。油断してはならない。まずは、課題に取り組む気持ちを盛り上げていかなければ。

ドリルの進め方を話し合い、息子の意見も尊重したページ数を決め、やりたければどんどん進めても良いとした。遊ぶ前に必ずやるということは約束し、私は声だけかける。丸つけがあるので、こちらも確認し苦手を拾う。苦手解決に楽しさを混ぜ込んで、私も先生になった気で教える。

親にしてもらっていないことは手探りで、何が正解かはわからない。でも何が不正解かは痛いほど知っている。正解は知らないが不正解の1つを知っている。これが私の持ち札の全て。

正解は自分がして欲しかったようにする、というのに近いのだろうが、自分がして欲しいということ自体を自分で潰すように生きてきたので自信が無い。なので今の自分に問いかけ、自分がこうしたらいいんじゃないの?と思うことを軸にする。

悪くない手ごたえ。
まだ1年生、新しい学びへの意欲もあるし、気持ちの盛り上げになる言葉をかければ乗ってくる。ドリルは数日で終わり、絵日記も1枚済んだ。あさがおは暑さのためかしばらく花をつけていないが、また蕾の気配が見えてきた。

やれる。

あとは信じて進むことだ。8月はまだ始まったばかりなんて思っていたらいけない。工作や研究は面白そうなものがあったら娯楽としてやろう。ハンズで見つけた水をつかむ実験が出来るキットは息子が選んでただただ楽しく遊んだ。
あさがおの花で色水実験も計画している。親子で笑える夏休みを目指したい。力をこめて、力を抜いて。

息子には、終盤に追いかけられない夏休みの喜びをここで押さえてもらえればと思っている。少し気持ちの盛り上げを手伝ったら、今年はあの頃の私を超えてもらえるのではなかろうか。超えてもらうことで、あの頃の私にも私大人になって頑張ってみたのよ、ともう少し笑いかけられる気がするし、私の中の夏休みというものが少し良いものに変化してくれるような、そんな気もするのだ。

#夏休み
#宿題
#日記


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