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マイナス30度のシベリアもこれで乗り切れた 真冬のロシア旅行の服装について


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2019年の1月と2020年の1~3月にかけて真冬のロシアを旅行してきました。
旅行中に実際着用していた服や防寒対策についてです。



最新版のこちらも、参考にどうぞ。



冬のロシアはどのくらい寒いのか

一口に冬のロシアといっても訪問月や場所、その年によって寒さも全然変わります。

私の場合、北は北極圏のムルマンスクから南は黒海沿いの街ノヴォロシスクまで訪問。時期も1月半ば~3月末と幅があったため、気温は-30度~+12度くらいでした。


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一番寒かった場所は1月のハバロフスク、気温は約-30度。風と雪が強かったので体感気温はさらに寒かったです。

実際の気温よりも体感気温の方が寒い場合が多いので、服装を考える際は体感気温を参考にした方がいいです。


実際に旅行中に着ていた服

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実際の旅行中の格好がこちら。

コートの下は気温によって替えていましたが、コートや靴は毎日同じものを。


アウター

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フードをかぶった状態。ファーが大きくて重いけど暖かさは段違いでした。

一番重要なのがアウターです。
冬のロシアの屋外は厳しい寒さですが室内はとても暖かいので、インナーを着込むと室内に入ると汗だくになって大変です。

暖かいアウターを着用してその下にはあまり着込まないのがおすすめです。

真冬のロシア旅行で外に長時間いる場合は、日本国内向けのファッションブランドのアウターだと寒さに耐えられそうにないのでやめておいた方がいいです。
現地の人には毛皮のコートを着てる方もいましたが、日本で買えて現実的な選択肢だとアウトドアブランドのダウンコートかと。
中古や海外通販に抵抗がなければ、カナダやアメリカ等寒い国で実際に着られているブランドのコートを買うのもおすすめです。

私はアメリカのブランドJ.Crewのダウンコート、Nordic Down Parkaを中古で購入し着用していました。
アメリカやカナダの冬でも耐えられるダウンなので暖かさは十分でした。はっきりとは覚えていませんが-20度だか-30度だかくらいまで耐えられるって説明に書いてあったような。
個人的にモコモコしたダウンが好みじゃないためデザイン重視でこのアウターを選びましたが、モコモコ系でもよければもっと選択肢はありそうです。

これから購入される場合、重視すべき点は

・フード&ファー付き
ちょっとした雪や雨の時にかぶったり、帽子だけでは頭が寒い時に。ファー付きだとかぶった時顔まわりが暖かいです。

・長さ
ショート丈ではなくお尻まで隠れる丈の方が暖かくて絶対良いです。

・重さ
旅行中毎日着るものなので、軽いものをおすすめします。ただ軽いものは値段も高いのが多いのでそこはお財布との兼ね合いで。
私は2キロ近い重いコートで2ヶ月以上旅行していたので重いコートでも旅行できなくはないですが、肩こりが酷かったのでおすすめはしません。


日本で買えるもので私が購入検討した範囲だと、お高めだとカナダグースやモンクレール、アウトドアブランドだとモンベルのがデザインもお洒落で良さそうでした。


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2020年の旅行時はSORELのスノーブーツ、カリブーを履いていました。

-40度まで耐えられるとあって、風の強い場所でも深い雪道でも足元が寒いと感じたことはなかったです。
水たまりの中を歩いたり、深い雪道をかき分けて歩いたりしましたが中に水がしみてくることもありませんでした。

また、滑りにくいのもとても良かったです。
後述の2019年に履いていたマーチンのブーツの際は2~3日に1回くらいのペースで滑って転んでいたのが、カリブーを履いた2020年は2ヶ月の旅行で3回しか滑りませんでした。
ツルツルの滑りやすい雪道が多く滑って転ぶととても危険なので、滑りにくさは大事です。

デザインもお洒落でいかにもアウトドア!スノーブーツ!って感じではないため、お洒落な街中でもあまり浮かずにすみました。
冬のロシア旅行にはとてもオススメの靴です。

ただ、一つ難点があるとすれば重さ。両足で2キロ近くあるので、毎日履いて歩き回ると足がクタクタになっていました。
旅行前に履いて歩いてみて、重さに慣れておくことをおすすめします。

2019年の旅行時は、ドクターマーチンのファスナー付きロングブーツを履いていました。

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こちらもカリブーと同じく重ためですがデザインが可愛く、歩きやすく疲れにくくてよかったです。

ただ、雪道や凍った道では滑りやすかったのと、カリブーと比べると段違いに足は寒かったです。
カリブー着用時は靴下は適当な薄手のものを1枚のみで足裏カイロは不要でしたが、マーチンの際は靴下はウールや厚手のものを2枚重ねして足裏にカイロを貼っても底冷えする寒さがありました。

個人的な感想だと、体感気温-10度まではマーチンに靴下重ね履きとカイロでも耐えられる、それより寒い場所だとスノーブーツをおすすめします。

ただ、一応このマーチンで1月の-30度のハバロフスクも街歩きできたので、スノーブーツ以外でも真冬のロシア旅行が不可能ではなかったです。
でも足元がとても寒く外にいるのは1時間程度が限界だったので、可能ならスノーブーツや暖かい靴を購入していくことをおすすめします。

これから購入する場合はアウトドアブランドのスノーブーツ、もしくは安いものだとワークマンのブーツも良さそうでした。


ちなみに現地の女性は、1月の酷寒かつ凍った雪道のノヴォシビルスクでもヒールの靴を履いてたりただのスニーカーだったりと、滑りそう&寒そうな靴の人も結構いました。まぁこれはきっと現地人だから大丈夫なのであって、我々旅行者は大人しくヒールなしの滑りにくいブーツにしましょう。


インナー

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ユニクロのヒートテック長袖インナーのノーマル、極暖、超極暖の3枚を持って行きました。あとユニクロのエアリズムキャミソールを1枚。

アウターが十分暖かいので、比較的暖かい場所に行く場合や気温が上がった場合に備えて、暖かいインナー以外に普通のインナーも持っていくのをおすすめします。

私はキャミソールを持って行きましたがこれは失敗でした。毎日ニットを洗濯できない旅行中は、袖無しのインナーだと汗をかきやすい脇が直接ニットに触れて汚れやすいので、半袖のインナーをおすすめします。
毎日ニットを洗濯できる環境があればキャミソールでもオッケー。
私は現地で適当な半袖Tシャツを買って途中からインナーにしていました。

大体ですが-10度より寒い時は超極暖、0度~-10度くらいだと極暖、それより暖かい時はノーマルのを着ていました。
超極暖はとても暖かいのですが、室内に入った時暑くて大変でした。その日の行動が外歩きか室内メインかに合わせて選んだ方がいいです。

本当はウールだの綿だのの素材だとか、速乾性とかも考えて選んだ方が良いのでしょうが、その辺は調べてみてもよくわからなかったのと、その辺りに対応しているアウトドアブランド系のインナーは高かったので。私はユニクロのヒートテックで行きました。
お金に余裕があれば、もしくはがっつりウィンタースポーツ等する場合はアウトドアブランドの方がいいかもです。


ボトムス

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ユニクロの暖かいストレッチジーンズ的なやつ。正式名称は忘れてしまいました。
シベリアや北極圏等特に寒い場所ではこちらを着用。
これも見た目重視で選んだので、こだわりがなければもっとアウトドア感のある防風パンツなどをおすすめします。
このジーンズの下にヒートテックの極暖レギンスを履いていました。
-20度くらいまでならジーンズ+極暖レギンスで大丈夫、それ以下だと寒かったです。これから購入する場合はレギンスは極暖でなく超極暖の方をおすすめします。
また、薄手のパンツの上に暖かいパンツを重ね履きするのも良さそうです。



私はパンツスタイルがあまり好きではないので、寒さがマシな場所ではスカートを着用。


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数年前にユニクロで買った何の変哲も無い膝下丈のスカートです。
現地の女性もスカートを履いている人がそれなりにいたので、よほど寒い場所でなければスカート姿でも浮く心配はありません。

先程も書いたように、ジーンズやスカートの下にはヒートテックの極暖レギンスを着用。
厚手のタイツやニットタイツも暖かくていいのですが、旅行中手洗いする時にタイツだと足裏部分が洗いにくく乾きにくかったので。
手洗いする可能性があるならレギンス+靴下の組み合わせをおすすめします。ヒートテックのレギンスは素材的に乾きやすいのもよかったです。

靴下はマーチンブーツを履いていた時は、ユニクロのヒートテック靴下の上に100均で買ったアンゴラ毛の靴下を重ね履き。
ソレルのカリブーに変えてからは、何の変哲も無いその辺で買える靴下1枚でした。

長期旅行の場合は丈夫なものを持っていくかダメになったら現地で書い直す、短期の場合は100均の靴下を日数分持って行って履き捨てていくと洗濯の手間がなくて楽です。


トップス

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オフタートルのニットワンピース

特に寒い場所では、ジーンズの上にこの厚手のオフタートルのニットワンピースを着ていました。お尻までカバーしてくれるので暖かくてよかったです。
中古で適当に買った安いものでしたが、アウターで隠れる部分なのでこれで十分でした。必要なくなったら捨ててきても悔いのないように安い中古のものを。
アンゴラやカシミア等の暖かい素材のだとなお良さそうです。


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あまり寒くない場所では薄手のニットを着用。上のVネックニットとオフタートルニットの2枚を持って行きました。
オフタートルなのは私が首回り詰まった服が嫌いってだけなので、気にならないならぴったりしたタートルネックの方が隙間がなく暖かそうです。

アウターがしっかりしていれば、トップスはアウターで隠れる場所ですし適当で大丈夫。日本で普通に着ている服で平気でした。


防寒具

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帽子
何の変哲もないニット帽です。
適当なのをとりあえず被って行って、現地で好みの帽子を探すのも良さそうです。寒い場所では帽子の上からフードをかぶってました。

手袋
スマホで写真を撮ることが多かったので、どちらもスマホ対応のやつを。
風が強い場所やマイナス10度以下の時はモンベルのアウトドア用手袋を、それ以外では見た目が好みな無印良品の手袋を着用。
日本で普段使うような使う普通の手袋では、風が強いと指先が凍りそうな寒さだったのでアウトドア用の手袋をおすすめします。
見た目にこだわりがなければアウトドア用の1組のみでオッケー。

マフラー
ユニクロのヒートテックマフラーです。大きめのサイズだとひざ掛け代わりにも使えて便利です。

カイロ等

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寒い場所では、コートの両ポケットに貼らないカイロのミニサイズを入れてました。
自分の手を温めるのはもちろん、寒いとスマホの電池の減りが早くなったり、極端に寒いと急に電源が落ちることもあるので。それを防ぐために、スマホを温める目的でポケットにスマホをカイロを一緒に入れていました。

体に貼るのだと、服の上から貼るカイロももちろん良いのですが、個人的には肌に直接貼れる「蒸気で温熱シート」がとても便利でした。腰やお腹に貼るととても暖かいです。


まとめ

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あくまで私が実際に2度旅行してみた時の体感になりますが、上記の装備で真冬のロシア、シベリア旅行ができました。

あまりお金をかけずに、かつ見た目重視で選んだ装備ですが、全然寒くない格好…とは言えませんが旅行するには十分でした。
誰かの参考になれば幸いです。


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冬のロシアはとても綺麗なので、是非訪れて欲しいです。