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マイナス30度から20度まで幅広く対応、真冬の中央アジア(カザフスタン)&ヨーロッパ長期旅行時の防寒対策について

2023年の1月半ばから3月後半にかけてと2024年の1月後半から3月前半にかけて、真冬のカザフスタンとヨーロッパを周遊しました。


マイナス30度から20度くらいまで、酷寒の地から暖かい場所まで幅広く対応可能な服装や現地調達など、実際に着ていた服について書いています。

できるだけ低予算(元々日本でも着てる服や中古でもOK)幅広い気温に対応可能、でも見た目も自分の好みのものを、というコンセプトで着るものを選んでいました。



川も凍る寒さの真冬のアスタナ

今回は寒い場所から暖かい場所に旅行する際の服装や寒暖差への対応の仕方について書いています。
暖かい場所に移動する予定がなくずっと寒い場所を旅行する場合は、私が過去に書いたこちらも参考にどうぞ。


旅行した場所と気温

2023年は1月前半に日本を出発しカザフスタンを2週間かけて周遊後、トルコとバルカン半島と中東欧の合計11か国を周遊、3月後半にセルビアから帰国しました。
旅行中の最低気温はアスタナ(カザフスタン)のマイナス20度前後、最高気温は3月後半のザグレブ(クロアチア)の20度前後と、40度程気温の差がありました。

3月後半のベオグラード(セルビア)


2024年は1月後半に日本を出発しカザフスタンに1か月弱滞在、その後トルコに2週間強滞在後3月前半に帰国しました。
旅行中の最低気温はアスタナ(カザフスタン)のマイナス30度前後、最高気温はイスタンブール(トルコ)の20度前後と、50度以上気温の差がありました。


気温が低く風も強い日のアスタナ

一番寒かったアスタナでは、実際の気温が低いのもありますが風が強かったため体感気温はマイナス40度近くまで行くこともありました。

髪の毛やまつ毛も凍る真冬のアスタナ 

服装を考える際は、実際の気温だけでなく体感気温も参考にするのがおすすめです。



寒暖差対策 現地で処分&現地調達も

ずっと寒い場所を旅行する場合は防寒対策に全振りすれば良いですが、寒い場所も暖かい場所も旅行する場合は防寒具が荷物になるので対策が必要です。

2023年も2024年も寒い場所→暖かい場所の順だったので、暖かい場所では必要ないスノーブーツは現地処分にしました。
中古の捨ててきても惜しくない値段の中古のスノーブーツをフリマアプリで購入し、暖かい場所に着いたらそれを捨てて新しい靴を現地で購入しました。

現地で3千円程度で買ったブーツ(画像左)


過去に真冬のロシアを旅行した際は1枚で暖かいダウンコートを着て行きましたが、暖かい場所では邪魔になったので今回はライナー取り外し可能なモッズコートの下にインナーダウンを着込み、気温に合わせて調整しました。
コートの下の服もできるだけ重ね着で対応して、暖かい場所でも着られるものを持っていきました。

現地で捨てるのや現地調達に抵抗がなければ、防寒具は安いもの(中古のもの)を持っていって、暖かい場所に着いたらそれを捨てて薄手の上着を買うのもオススメです。



アウター

モッズコート

寒い場所だけでなく暖かい場所にも行く予定があったので、コートは重ね着で対応。

モッズコートの下にユニクロのウルトラライトダウン(薄手)とダウンライナー(中古で買ったノーブランドの安物)を気温に合わせて着こみました。


古着屋で安く売ってたダウンライナー

マイナス10度くらいまではモッズコートとウルトラライトダウン、それより寒い場合はモッズコートの下にウルトラライトダウンとダウンライナーを着込みました。

モッズコートは2023年と2024年で別のものを着ましたが、性能的にはほぼ同じものでした。
もともと日本で使っていたもので、東京の冬に丁度良いくらいの暖かさのフード付きモッズコート。フードにはファー付き、取り外し可能なライナー付き。(2023年はフレッドペリー、2024年はジャーナルスタンダード)

ライナーとファーを外せば薄手の上着として20度程度の暖かい場所でも使えました。


フード&ファー付きがオススメ

外は凍えそうな寒さでも室内は暖かい場合が多いので、室内観光の予定がある場合はアウターの下には着込みすぎないのをおすすめします。

個人的な好みでモコモコしてたり段々のあるデザインのコート(ミシュランマンみたいなの)があまり好きではなかったので、寒暖差対応&見た目重視でモッズコートにインナーダウン重ね着で対応しましたが、そういうこだわりがなければもっと選択肢は多そうです。

もし今後アウターを購入する場合は、重視したほうが良いポイントは

・ライナー取り外し可能(暖かい場所にも行く場合)
寒い場所のみの場合は不要ですが、暖かい場所にも行く予定がある場合は幅広い温度に対応できるようライナー取り外し可能なタイプだと便利です。

フード&ファー付き
ちょっとした雪や雨の時にかぶったり、帽子だけでは頭が寒い時に。ファー付きだとかぶった時顔まわりが暖かいです。
暖かい場所にも行く予定がある場合はファーは取り外し可能のものをおすすめします。

・長さ
ショート丈ではなくお尻まで隠れる丈の方が暖かくておすすめです。

・重さ
旅行中毎日着るものなので、軽いものをおすすめします。ただ軽いものは値段も高いのが多いのでそこはお財布との兼ね合いで。
私は過去に2キロ近い重さのコートで2ヶ月以上旅行していたので重いコートでも旅行できなくはないですが、肩こりが酷かったのでおすすめはしません。

もし今新しく買うとしたら、私ならユニクロのダウンコート(一番暖かいモデル)を選びます。
アウトドアブランドからもっと暖かいものも沢山出ていますが、ユニクロのは比較的値段も安めで試着してみて暖かさは十分そうと感じました。
マイナス30度とかはさすがにそれ一枚では厳しそうですが、下にウルトラライトダウン(薄手)を重ねれば寒さもしのげそうです。

それ以外だとモンベルはコスパが良さそう、ワークマンのも安くて暖かいと聞きました。実際に私が着用したわけではないので参考程度に。



SORELのウィンターカーニバルを履きました。

雪道でも安心

マイナス30度の風の強い日でも足元は暖かく、深い雪道や水たまりの中を歩いても水がしみてくることがありませんでした。

靴下はユニクロで適当に買ったものを着用。
靴が暖かいので靴下にこだわる必要もなく、靴用カイロは使わなくて平気でした。
(ちなみに過去にマーチンのブーツを履いて旅行していた時は、マイナス5度くらいでも足元が寒く靴用カイロが手放せませんでした)

暖かい場所に移動する前に現地で別の靴を購入し履いてきた靴は捨てる予定だったので、2年連続でフリマアプリで中古の安いものを購入。


ちなみにSORELのカリブー(ウィンターカーニバルより高性能)も持っていて真冬のロシアで履いたこともありますが、個人的な感想ではマイナス30度前後ならウィンターカーニバルでも連続1時間程度の街歩きなら十分対応可能でした。
更に寒い場所やもっと長時間連続で外にいる場合はカリブーやもっと高性能なブーツの方が良いかもしれません。



インナー

ユニクロのヒートテック長袖を着用。
ノーマル・極暖・超極暖の3枚持って行きました。
暖かい場所向けにはエアリズムの半袖インナーを1枚。

旅行中はトップスを毎日洗濯できるとは限らないので、汗対策でキャミソールよりも袖のあるインナーがオススメです。

ヒートテックもエアリズムも、手洗いしやすく乾きやすいので枚数を持っていく必要がなく便利でした。


上半身に関しては上記のアウター+下記のトップスのニットで暖かかったので、とても寒い日や長時間外を歩き回る日以外はノーマルか極暖でちょうど良かったです。
マイナス20度より寒い日は超極暖を着用しましたが、外は寒くても屋内はとても暖かいことが多いため汗だくになって大変でした。

ウールや綿といった素材とか吸湿性や速乾性とか色々考えた方が良いのかもですが、アウトドアブランドの品はお値段高めのが多かったので私は手軽に購入できるユニクロで行きました。
値段安めのだとワークマンの品も良さそうでした。予算に余裕があったりウィンタースポーツをやる場合はアウトドアブランドの品の方が良いかもです。



トップス

2020年に着用した品

寒い場所ではインナーにヒートテックを着た上にオフタートルのニットワンピースを着ていました。
ワンピースなので普通のトップスより丈が長めでお尻までカバーしてくれるので暖かかったです。

個人的に首元が詰まった服が苦手なのでオフタートルを着ていますが、平気ならピッチリしたタートルネックの方が首元も暖かそうです。
現地で捨ててきてもいいように、私は毎回安い中古の適当な品を購入してます。

あまり寒くない場所では薄手のニットを着用。
日本で普段秋冬に着用してるニットを2枚持っていきました。
アウターがしっかりしていればアウターの中の上半身はあまり着込む必要がないので、余程寒い場所以外は日本で着ている服にヒートテックのインナーを着込む程度で十分でした。



ボトムス

ユニクロで買った暖かいストレッチジーンズを着用。正式名称は忘れてしまいました。
いかにもなアウトドアファッションが好みではなく見た目重視でこちらを選んだので、見た目にこだわりがなければもっとアウトドア感のある防風パンツとかの方が暖かそうです。

このジーンズの下にヒートテックのレギンスを着用。伸びる素材なので下に着込みやすかったです。
マイナス10度くらいまでは極暖レギンス、それより寒い場合は超極暖を。

マイナス20度くらいまでならこのジーンズと超極暖の組み合わせで平気でしたが、それより寒い時は超極暖と極暖を重ねた上にジーンズを履いて対処しました。
それでも1時間以上外にいるとブーツやコートで隠れていない脚部分が凍ってしまいそうな寒さだったので、長時間外にいる場合はもう少し防寒対策をした方が良さそうでした。


私は個人的にパンツスタイルがあまり好きではないので、体感気温マイナス10度くらいでは膝下丈スカートとレギンス(極暖or超極暖)の組み合わせで出歩いていましたが意外と平気でした。
体を冷やさないに越したことはないのでこだわりがなければズボンを履くのをおすすめしますが、もしスカートを履きたい人がいればご参考程度に。
私が行った場所では現地の方でスカート履いてる人もそれなりにいたので浮かなかったですが、周りを見てスカート姿の人がほとんどいない場合は防犯的な意味でも避けたほうが良いかもです。


ちなみに旅行中洗濯物を手洗いする予定がある場合はタイツだと足裏部分が洗いにくい&乾くのも遅いため、レギンスと靴下の組み合わせの方がオススメです。
ヒートテックのレギンスは素材的にも乾くやすくて便利でした。



防寒具

マフラー
ユニクロのヒートテックマフラーです。
大きめのサイズだと膝掛けにも使えて便利です。

帽子
その辺で買ったなんの変哲もないニット帽です。
寒い場所では帽子の上にコートのフードをかぶっていました。

手袋
スマホで写真を撮るが多いので、スマホ対応手袋を。
特に寒い場所ではモンベルのアウトドア用手袋を、それ以外では無印良品で買ったニットの手袋を着用。
マイナス10度以下の場所では日本で使っているような無印の手袋では指先が凍りそうだったので、アウトドア用の品をオススメします。
私は見た目の好みで無印の手袋と使い分けてましたが、こだわらなければアウトドア用手袋のみで大丈夫です。

カイロ
寒い場所ではコートの両ポケットにミニサイズのカイロを入れてました。
手を温めるのはもちろん、寒い場所ではスマホの電池の減りが早かったり誤作動を起こすこともあるので、それを防ぐためにポケットにカイロと一緒にスマホを入れてました。

服の上から貼るカイロも暖かいですが、個人的には直接肌に貼れる「蒸気で温熱シート」をよく使っていました。
腰やお腹に貼ると暖かいです。ただ室内が暑くても外しにくいのと、毎日同じ場所に貼っていると肌荒れしやすかったので注意が必要です。

マスク
マスクを付けていると顔部分の寒さが和らぎますが、私が行った場所では街中でマスクを付けている人をほとんど見かけなかったので(つけてたのは体感1%くらい)、周囲から変に浮くのを避けるためにほとんどつけませんでした。周りがマスクを付けている環境なら付けるのをおすすめします。
マスクの代わりに、外を歩く際はマフラーで口元や鼻まで覆って寒さ対策していました。





あくまでも私が実際に旅行した際の装備&感想でしたが、誰かの参考になれば幸いです。