苦髪楽爪って知ってる?
私は髪の毛と爪が伸びるのがやたらと早い。
本当に早い。びっくりするくらい早い。
2年であご下のボブが腰くらいまでのロングになるし、ネイルだって伸びるのが早すぎてもったいなくてやめたくらい。
タンパク質がきちんととれてるから、とか、代謝がいいからとか、いろんな説があるけど、実際のところは身長にいくはずの栄養が髪と爪にとられてるんちゃうか、って子どもの頃から疑っている。
爪って、ネイルでもしてない限り、「伸びるの早いね」って人から指摘されることはほどんどないけど、髪の毛は指摘されやすいと思う。
ある日、ばぁちゃんに聞かれた。
「あんた髪の毛伸びんの早いな~!苦労してんのか?」
え、なんで、そこ苦労と結びつくの。
白髪多いから苦労してんのか?ならわかるけど。
ほんで、白髪もけっこう多い方やけど。
白髪に関しては、ばぁちゃんもかぁちゃんもやし、遺伝やんか。
と頭の中で考えて、返事に困っていると、
「苦髪楽爪って知らんか?苦労してるときは髪が伸びやすくて、楽してるときは爪が伸びやすいっていう…迷信みたいなもんや」
とばぁちゃんが続けた。
もう【迷信】って言うてもーてるやんか。
ほんで、私、爪も伸びんの早いねん、ばぁちゃん…
ふと気になったから、【苦髪楽爪】について調べてみた。
諸説あるみたいやけど、【苦労してる=畑仕事】という時代背景を考えると、日によく当たっているから髪が伸びて、土を触ってるから爪が削れて伸びにくいことから、そういう言葉ができた、という説が一番しっくりきた。
今の時代で考えると、時代錯誤もいいところやけど、こういう昔からの迷信や昔の言葉っておもしろいなぁって思う。
元々ばぁちゃんっ子で、友だちからは「あんたとしゃべってたらばぁちゃんとしゃべってるみたいやわ」と言われるほど、古い言葉を使っている私。あと、古い方言をそのまま日常で使ってたり。伝わらないことも多いけど、まだまだ使っていきたいなぁ。