「あんぎお日記」(1991年12月17日)
十二月十七日(火)
予備校で古文の授業を受けている。階段教室。言語表現とは何か、その相対性、個人性といったことについて、私は非常に理路整然と発言している。 目を覚ますともう少しで起床時間だった。右眼からとどまらず流れ出る涙。
昔のことをいろいろと思い返す。今、ものすごくポジティブに社会に向き合える気持ちになっている。もう既に社会復帰への準備段階に入ったかのように。
窓外
白に満ちて
我々は皆
アブサンの水割に
浸されている
「肝胆相照らす仲」ってすごい言葉。
私の鼻の中にはすでに腫瘍はないのだ、ということに改めて気づく。不在。この考えに私は元気づけられる。
松姉と電話で話す。