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「片付けられない 」女は幼児になろう。ADHD(っぽい)生きづらさ6選①

 片付け、得意ですか?

 前回の記事で宣言した通り、しばらくADHD(っぽい)の女をテーマに記事を書いていきたいと思います。

 突然、こんまりさん(『人生がときめく片付けの魔法』の作者さん)の言葉を借りるのですが「片付け:モノを収納、移動させる」と「掃除:部屋、モノを綺麗にする」は別と考えてください。

 さて、片付け、得意ですか?

 少しだけ、女性のADHDの話をさせてください。
『片付けられない女達』(著:サリ・ソルデン、訳:ニキ・リンコ)という本があります。

 出版された2000年、やっと大人の女のADHDが世に認知され始めたらしいです。(大して調べてないので鵜呑み禁止でオナシャス)

 元々、女性にも男性にもADHDはいるのですが、女性はあまり顕在化せず、昔は男性の病気だと思われていたそうですね。分かりやすい症状のひとつ「多動」は男の子に出やすいそうですし。

 これはジェンダーの問題ですが「女なら家事ができて当然だ」「女なのに片付けられないのはおかしい、怠け者だ」という一般論のせいで、ADHD(っぽい)女性は自分をひた隠しにし、血の滲むような努力をしてたのではないでしょうか.......(私にもそんな時期がありました)

 靴下や脱いだ服をポイポイその辺に投げる男性は、母親や奥さんが「全くうちの人は〜」で面倒を見てくれる。
 でも、靴下や脱いだ服をポイポイ投げる奥さんの話は、あまり聞かない気がしませんか?
「そんな女性はちょっと.......」と嫌悪や疑問を感じる方も、多いと思います。

 おそらく、男性の「片付けが苦手」な方が許容されやすい。
(イメージの話で、もちろん個人や家庭の差があります。奥さんという言葉もあまり好きではないのですが、あえて使いました。)

 そして、この本は、自分の事を怠け者で女子力がなく努力不足で……と思って自己嫌悪していた多くのADHD(っぽい)女性を救ったんじゃないでしょうか。

 私は初めてこの本を読んだ時、救われた気がして、号泣しました。
 奥さんだった時代も、ポイポイ服を脱ぎ捨てては自己嫌悪していたからです。

 ◇

 さてジェンダー論に話が逸れかけましたが、片付けです。
 何で私はこんなに片付けられないの? というのを入り口として、ADHDを知った方も多いと思います。

 まず、あえて言いますが、諦めてください。

 というか、片付けられない自分を許容して、頭の中のモデルルームのような部屋を追い出しましょう。
 一度、諦めてください。

 ここからは、完全に経験や憶測でものを言うので、一個人の意見として受け止めてくださいね。

 ADHDが、片付け苦手な理由は
1)モノの住所がちゃんと決まってない
2)それなのに衝動買いでモノを増やす
3)置く場所がないからとりあえず床に置く
4)家で過ごすとき、使ったものをその場に置いてくる
5)いざ片付けようと思うと何からやっていいかわからない

 この辺りかな〜と思ってます。
 さて、モデルルームは諦めましたか?
 それでは、突然ですが、自分を「幼稚園児」だと思ってください!

 1~5とか、ぜんぶよめまちぇん。
 なのでとりあえず「ここだけはきれいにつかいたい」ばしょをきめます。
 おどうぐばこかな? たからものばこかな?

 わたしは「ぱそこんづくえのうえ」にしました。
 えんぴつとか、よくわかんないものとか、ふくろとか、ごみとかで、ぐちゃぐちゃでした。

 べーーーーーん

 って、ゆかにおとします。ぜんぶ。どうせ、ゆかもきたないでしょ?
 だからしんぱいせずに、べーーーーんしてだいじょうぶ。

 わ〜い、きれいになった〜!

 めでたしめでたし。

 ふざけてるわけじゃなく、本当にこれは効果があるんです。効果絶大でした。
 何かの本で読んだのですが、申し訳ないことに出典を忘れてしまったので、見つけたら注釈入れますね。

 べーーーんしたら、意地でもその場所だけは綺麗をキープしてください。なんか置きそうになったら、またべーーーんして下さい。

 そうすると、部屋の中に綺麗な場所が生まれるんですね。
 綺麗な場所が生まれると「綺麗っていいな」って思います。

 綺麗がいいことなんて、知ってる? 知ってますよね。
 でも、綺麗な場所ありますか?(ある人はステップ2へどうぞ!)
 ない人は、1回、べーーーんして下さい。騙されたと思って。
 そうすると「体感」でわかります。「綺麗っていいな」が。知ってるのと体感は違う。いいからべーーんして! 幼児になって! 今すぐ!

 まず、一週間はキープしてください。
 幼児「べーーーん」の繰り返しでいいのでさほど難しくないです。(なんなら楽しいです)

 わたしは「べーーーん!」のおかげで、PCデスクだけは綺麗に使えるようになりました。一年以上経ってます。

 綺麗な場所くらいあるよ! とか、べーーーんできたよ! って人は次のステップです。
 その場所を、床にしてください。
 とにかく、床に何も置かない..............ってよく言いますし..............

 いや、無理ですよね?!! 床に何も置かない??? 全然、無理! 床埋まる! 何か知らんが、何かで埋まる!!!

(これ、片付けが得意だったり好きだったりする人には、本当に理解できない感覚らしいですよ。こっちが理解できないです

 なので、ここからはルート分岐がいいかな〜と思います。幼稚園児になる前の、1〜5を思い出してください。忘れましたね。コピペします。

1)モノの住所がちゃんと決まってない
2)それなのに衝動買いでモノを増やす
3)置く場所がないからとりあえず床に置く
4)家で過ごすとき、使ったものをその場に置いてくる
5)さぁ、いざ片付けようと思うと何からやっていいかわからない。

 まず、5はポイ(順序立ての話で触れるかも)1〜4で、自分が得意そうなものを選んでね。

1)モノの住所がちゃんと決まってない
 →住所を決める

 A.テプラ。
 わたしはマステに書いて貼ってます。
「トップス」「ボトム」「靴下」「下着」から始まり、「大事なもの」「仕事のもの」「文房具」etc.......とにかく、引き出しには全部貼ります。

 ダサい? 諦めてないんですか?! 私たちは幼児ですよ?!?

 でも、めんどくさいですよね。
 オススメは、まず「大事なもの」引き出しを作ることです。
 通帳、印鑑、契約書類、保証書、データ入りUSB、合鍵.......とにかく「大事そうで失くしたらアウト」のものを、全部まとめる。
 そうすると「年金手帳? 大事! この中のはず!」で見つかります。やった〜!

 あとは、これも、こんまりさんの本からなのですが「電気っぽい」「布っぽい」「美容っぽい」「薬局にありそう」とかで、引き出しや棚にまとめると、めちゃくちゃ捗ります。
 イヤホンどこだっけ。電気っぽいな。あった!


2)衝動買いでモノを増やす
→店に行かない。買わない。捨てる。

 正直、これに関しては、私は元々得意分野なので、あんまり対策を考えたことがないんですよね……物欲がない上、すぐモノ捨てるので.......
 でも、苦手な人はめっちゃ苦手だと思います。頑張って自分でコツを見つけてください(投げやり)

 財布の中の現金をギリギリまで少なくする、クレジットカードを持たない(モバイルSuicaもPayPayも、もちろん禁止!)は、有効だと思います。案外困りません。
 だって幼児だし。おこづかいくらいにしとこ。


3)買ったものをとりあえず床に置く
→床に置かず、帰ったらすぐ片付ける

 難しいよね!!!
 だって新しいもん。住所ないもん。パッケージされてるもん。ポイってその辺に置いて、一息〜〜そんで、なんなら買ったこと忘れる。

 これに関しては、おすすめだよ! と胸を張って言える対策があります!

「買った場所で封を捨ててくる」です。
 例えば、ゴミ箱のある100均なら、ハサミ借りて、ぜ〜んぶパックもタグも捨てて、使える状態にしてから持って帰ってきます。
 服類、雑貨類なども、できる限り「タグ切ってください」って言って即使用可にします。

 無理なものは、車の中でやります(なので車の中にはハサミ常備)。
 電車の民は.......駅のホームのゴミ箱.......?

 これをやっておくと、帰った時に、モノがすぐ家に馴染みます。
 これは、この辺に置いておこう。がめちゃくちゃ楽です。

 私の同居人も、引越しの際には未開封の買い物袋がたくさんあったんですけど、この対策を初めたら床に買い物袋はなくなりました!! パチパチパチ!!


4)家で過ごすとき、使ったものをその場に置いてくる。
→幼児だから、ちょっとずつ成長しよう!

 元に戻さない。そもそも、ゴミはゴミ箱に、ができない!
 これは、私の場合、ストラテラ飲み始めてからなんとなく出来るようになって、その前は全く出来なかったので、対策とは言い難いのですが、考えてみました。

 まず、なんでその場に置いてくるかというと「次のことに気を取られてるから」なんですよね。

 漫画を読んでたら、1階で1〜3巻を読んで、そのまま2階に4巻を取りに行って、その場で読んで、5〜6巻はソファで読んで、家中に巻き散らかしませんか?

「次の巻を持ちに行く時に、読んだ巻を片付けにいけばいいじゃない」という声が聞こえてきそうですが、「こちとら、次の巻の事しか頭にないんじゃい」ですね。
 レンタルコミックの返却時は、かき集めるのに苦労します。

 おやつを食べる。美味しいな〜。ゴミをその場に置いたまま、ペットボトルも飲みかけを置いて、美味しいな〜。
 あ、次はゲームしよう。移動移動。ゴミは、そのまま置き去り。

 これ、幼児だって考えたら、納得いくと思います。絵本そのまま。ゴミそのまま。
 まずは「なるほど〜! だからか〜!」と知ることが大事かなと思います。
 私、幼児だったんだな! って。

 幼児だから仕方ない。気づいた時にやりましょう。成長はちょっとずつです。
そして出来た時には自分を思いっきり褒めましょう。

「私、今、ゴミ捨ててる! 偉い!」
「私、今本棚に本を戻した?! 天才!」
 ティッシュ一枚ゴミ箱に捨てただけでも、えらいね〜捨てれましたね〜! って自分を褒める。なぜなら、幼児なので。

 ◇

 分岐ルート1〜4、いかがでしたか? 出来そうなもの、ありました?

 偉そうに書きましたが、片付けなんてADHD(っぽい)難易度★★★★★なので、まだまだ攻略しきれてないし、私の部屋は全然綺麗じゃないです。笑
 でも、1〜4、全部中途半端に、出来たり出来なかったりしつつ、昔よりは整理されるようになりました。

 モデルルームを諦める。べーーーんで綺麗を体感する。自分を幼児だと思う。できたら自分を褒める!
 この四つは、実用的ではなく、心持ち的なな話ですが、たぶん一番有効なので、まずはべーーーんから、試して見て欲しいです。

 さて、ラストは、最初の質問に回答して締めたいと思います。

 Q.片付け、得意ですか?

 A.なんで、片付けないといけないんでしょう?

 片付けをするかしないかは、自分で決めていいことです。
「部屋汚いよ」って言っても来てくれる友達を呼べばいい。
 片付けが得意な人と暮らせばいい。
 もちろん、汚い部屋で開き直って暮らしてもいい。

 まずは諦めてくださいと言いました。それは、片付けられない自分を許すということです。自分を責めるのを止めるということです。
 実行するのは、それからで十分だと私は思います。

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