ゼログラビティ
ローマを撮った監督の映画ということなので、前作はどんな映画だったのかと気になって観て観た。
ローマの中で映画を観るシーンで宇宙遊泳してる二人の宇宙飛行士がヘルメット越しに顔を合わせるシーンがあった。それは自分の作品へのオマージュだと思った。そういうシーンがあるに違いない、と思って観ていた。
宇宙で作業している3人の映像と、他愛もない会話とヒューストンとの交信から始まる。何かが起こるのだろうと予想できるけど、つまらない時間。映像はぐるぐる回りながら浮遊感を演出している。外したビスをつかみ損ねて、宇宙デブリとしかねないところをすんでのところで食い止めた。危なっかしい作業。
いろいろと宇宙関係の映画を観てたら、自分も宇宙のことは詳しく知ってると錯覚する。ほんとは何も知らないのに。
しかしそれにしても、どうやって撮影したのだろう。どうしてこんなに遊泳できるのか?不思議だ。平和な時間。
ところが、危機はヒューストンからの情報としてやってきた。そして、これまた凄まじい映像で、モノが飛んできて破壊していく様子を描いていた。
あ、そうそう、ローマを撮った監督の作品だから観てるのだった。ローマと何か共通するのだろうか?
しかしそんなことはどうでもよくなった。果てして生き残れるのか?地球に帰れるのか?
完全に罠にハマった。次から次へと現れる危機。それをなんとか乗り越えて行く様子にどんどん引き込まれて行く。一人で悪戦苦闘するさまは「エイリアン」に似ている。
地球に戻った時、体力が結構有り余ってる感じだった。宇宙兄弟のマンガだと地上に立つのも困難っぽいのに。宇宙にどれだけ滞在したんのだっけ?
しかしゆっくりと大地を踏みしめて歩き出した。
原題は、グラビティ。この重力を感じて生きている実感を踏みしめる喜びを表している。
ゼログラビティにしたら、ラストシーンの意味ないやん。