漫画感想『いやはや熱海くん(1)』
田沼 朝先生の『いやはや熱海くん(1)』が、試し読みしてかなり好きな漫画だったので、単行本を買いました!
↑漫画誌ハルタの公式サイトから、1話無料で読めます。
少しずつ人と自分を知っていく面白さが詰まった漫画だと思いました。
忙しく過ぎる日々の中でこそ大切にしたい、1人の人間のささやかな心の動きや変化が丁寧に描かれています。
あらすじ
主人公の熱海くんは高校生で学年一の美形、そして男の人が好き。
さらにものすごく惚れっぽい男の子です。
モテる男子の悩める恋物語ということですが、私はこの漫画を読んで「好意」ってなんだろうと本気で考えてしまいました。
そして、作中での熱海くんも常に考え続けています。
消化できずにいる過去があり、人からの好意も上手く受け取れずにいたのですが、1つ年上の足立先輩との出会いから少しずつ変化していきます。
おすすめポイント
無駄の無い線で描かれた絵に、脳内から勝手に記憶が引っ張り出されて、妙に懐かしい感覚が蘇ってきます。
漫画やアニメで推しがすぐ増える私は、惚れっぽい熱海くんにかなり感情移入して読んでいました。
次々に気になる人ができるのですが、熱海くんが人を好きになる瞬間、うわー、なんかわかる!!と何度悶えたことか。
何度も読み返すたび、熱海くんが見ている光景の中で、私も一緒にショックを受けたりときめいたりしてしまいます。
心理描写の表現がすばらしくて、リアルに細かい空気感が伝わってくるんです。
話しているけど気もそぞろな時とか、驚いた時、遠くから好きな人を見る時、ちょっと心を開いてきた時など、何回も読み返したくなります。
あと、登場人物がみんなでっかい猫みたいな雰囲気があっていいです。
おわりに
熱海くんの好奇心と行動力が人並み外れているので、予測不能で面白いです。
失敗して、反省して、自分の中で納得しながら、少しずつ変化していく熱海くんから目が離せません。
すごく好きな作品に出会えて嬉しいです!2巻も楽しみに待ちたいと思います。
裏表紙で2人の座り方にめちゃくちゃ性格が出ていてたまらなかったです。
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